関東大学春季リーグ戦（春季リーグ）も３日目を迎えた。男子部は日大、女子部は日体大と対戦しともにシングルス３までもつれる接戦となったが、あと一歩及ばず勝利を飾ることはできなかった。
ここまで全勝と波に乗る男子部だが、一番手で登場した丸尾亮太郎主将（スポ４＝群馬・伊勢崎清明）がフルセットの末敗れるなど「苦手な相手」（丸尾主将）という日大に序盤から苦しめられる。続くシングルス２の嘉村昌俊（スポ４＝熊本・八代東）は盤石な試合運びを見せ、２－０と危なげなく勝利を飾る。ダブルスが終わって両校のカウントは２－２。勝負の行方はシングルス３の和田治久（スポ３＝埼玉栄）に託される。第１セットは力みからか勝負どころでミスが目立ち、１９－２１で落としてしまう。第２セットに入ると動きが良くなり鋭いショットを連発。９連続ポイントを決めるなど相手に付け入る隙を与えず、２１－９でこのセットを奪取する。迎えた最終セット。「相手のスピードが上がったのに対応できなかった」（和田）との言葉通り、速い展開で厳しいコースを突かれなかなかポイントを奪うことができない。大きく開いてしまった点差を埋められないまま、９－２１で試合終了。日大との熱戦に敗れ、春季リーグ初黒星を喫した。
粘りのプレーを見せる和田
一方いまだ未勝利の女子部は昨季の秋リーグ戦優勝の日体大に対し奮闘を見せる。シングルス１の上田真帆（スポ３＝埼玉栄）は惜しくも逆転負けを喫するものの、続く清水恵（スポ２＝宮城・聖ウルスラ学院英智）が２－１で相手を退ける。連勝で勝利に王手をかけるべく登場したのはダブルス１の亀田楓女子主将（社４＝宮城・聖ウルスラ学院英智）・関川容子（社４＝新潟青陵）組。第１セットは僅差で奪われるが、第２セットは積極的なプレーで攻め続け、２１－１７でセットカウントをタイに戻す。フルセットまで持ち込む接戦となるが、「気持ちの面で少し引いてしまった」（亀田女子主将）と勝ち切ることができず敗戦。その後ダブルス２の渡辺梨沙（スポ３＝札幌静修・北海道）・島田きらら（スポ１＝青森山田）組は勝利したが、シングルス３の我妻美沙紀（スポ１＝宮城・聖ウルスラ学院英智）が０－２とストレート負け。最終戦までもつれる善戦も一歩及ばず、念願のチーム初白星をあげることはかなわなかった。
春季リーグで初めての敗戦となった男子部だが、続く帝京大、日体大との対戦を制すれば優勝の可能性は残る。きょうの敗戦を引きずることなくチーム一丸となって、負けられない戦いに臨んでいく。女子部も残り２試合、勝利を飾り少しでも順位をあげていきたい。
（記事 山田祥子、写真 芦川葉子）
結果
【男子１部】
▽シングルス１
●丸尾（１４－２１、２１－６、２０－２２）
▽シングルス２
○嘉村（２１－１３、２１－１４）
▽シングルス３
●古賀・齋藤（１６－２１、２１－１４、１３―２１）
▽ダブルス１
●古賀・齋藤（１６－２１、２１－１４、１３―２１）
▽ダブルス２
○丸尾・嘉村（２１－１４、２１－１１）
▽ダブルス３
●和田（１９－２１、２１－９、９－２１）
計 ●早大２―３日体大
【女子１部】
▽シングルス１
●上田（２１－１８、１１－２１、１１－２１）
▽シングルス２
○清水（２１－７、１６－２１、２１－１５）
▽ダブルス１
●亀田・関川（１９－２１、２１－１７、１９－２１）
▽ダブルス２
○渡辺・島田（２１－１７、２１－１６）
▽シングルス３
●我妻（１２－２１、９－２１）
計 ●早大２―３日体大
コメント
丸尾亮太郎主将（スポ４＝群馬・伊勢崎清明）
――日大の印象は
シングルスが３本とも強いイメージでした。シングルスが勝負だなというのは思っていました。
――２セット目、３セット目間に意識したこと
昨年から通して苦手な相手だったのですが、まだ春季リーグ戦なので逃げずに正々堂々としたオーダーで挑もうと思っていました。そういった中ではいつもよりも工夫して、苦手なら苦手なりに試合できたと思います。最後勝ちきれなかったというのが４年生としては悔しいですけど、次につながる試合だったかなと思います。
――３セット目の接戦、どんなことを考えていましたか
中盤までにだいぶ点差をつけられてしまっていたので、一点も無駄にできない状況でした。一本ずつ、という感じでした。
――相手に対するやりにくさは
自分はどちらかというと早く球を触って攻めていく感じなのですが、（相手は）球を待ってゆっくり回すタイプなので、そこの違いがやりにくかったです。
――次節帝京大戦への意気込みを
帝京はしっかり勝ちきれる相手だと思うので、明日はしっかり勝って、最後の日体大戦につなげられればいいかなと思います。
亀田楓女子主将（社４＝宮城・聖ウルスラ学院英智）
――強豪・日体大との対戦でしたが、どのような気持ちで臨まれましたか
弱気にならないように、強気で攻めていこうと臨みました。
――ご自身の試合を振り返っていかがですか
気持ちの面で少し引いてしまった面があったので、それがきょう個人的に負けてしまった原因だと思います。
――チームの雰囲気はいかがですか
雰囲気は良かったと思います。
――次の筑波大への意気込みをお願いします
今まで黒星しかあげられてないので、あしたこそは全員で一勝取りたいと思います。
和田治久（スポ３＝埼玉栄）
――ご自身の試合はどのような気持ちで臨まれましたか
自分はシングルス３ということもあって２－２で回ってくることも多かったので、負けたくないなというのはありました。今までよく負けていたので。
――試合を振り返っていかがですか
自分としてはそこそこいい試合ができたと思っているんですけど結果勝ちきれなかったし、３ゲーム目の最初にリードされたのが後半に響いてしまったので、もっと気を引き締めてあしたからやりたいなと思います。
――３ゲーム目の最初にリードを許してしまった要因というのは何だったのでしょうか
相手のスピードが上がったのに対応できなかったというのが一番大きな要因だと思います。
――２－２で回ってきたことによるプレッシャーなどはありましたか
それはもう半端なく緊張しました。
――相手のやりにくいところなどはありましたか
昔からよく知っている選手なので、そういうことはないですね。
――次の帝京戦への意気込みをお願いします
絶対負けられないので、自分が一勝できるように頑張ります。
清水恵（スポ２＝宮城・聖ウルスラ学院英智）
――１セット目は大差で取られましたが、相手の印象は
どちらかというと相手のほうが調子が悪くて、全部ミスしてくれたので楽でした。
――２セット目ではどう変わりましたか
２セット目では全部こちらのショットが取られてしまって、それに対応できていなかったです。
――３セット目の序盤、激しい１点の奪い合いになりましたが
気持ち的に少し焦っていました。チェンジエンドしたくらいから落ち着いてきて打つようにしたら、勝てました。
――リーグ戦ではこれで２勝目ですが、残り２試合の意気込みを
２試合勝てるように頑張ります。