課題残し最終日を終える

バドミントン

 関東大学春季リーグ戦(春季リーグ)もついに最終日。男子部は強豪・日体大との一戦。この試合に勝てば優勝の可能性もあったが、惜しくも2-3で敗れ、3位で春季リーグを終えた。一方の女子部は明大と対戦。負ければ2部との入れ替え戦の危機であったが、接戦を制して3-2で貴重な白星を手にし、5位にとどまった。

 ここまで3勝1敗と健闘する男子部。先陣を切って登場したのは丸尾亮太郎主将(スポ4=群馬・伊勢崎清明)。得意のジャンピングスマッシュで相手を封じ込めセットカウント2-0で勝利すると、続く嘉村昌俊(スポ4=熊本・八代東)も順当に勝利を飾る。しかしその後は、ダブルス1とダブルス2を落とし、勝敗はシングルス3の和田治久(スポ3=埼玉栄)に委ねられた。第1セットは中盤までシーソーゲームとなったが、5連続ポイントを奪い21-15とする第1セットをとる。だが第2セットは逆に連続ポイントを奪われ13-21で落としてしまう。迎えたファイナルセット、一進一退の攻防が続くが、流れを取り戻せず17-21で試合終了。2-3で日体大に敗れ、3位で最終日を終えた。

勝敗はファイナルセットにもつれこむ接戦となった和田

リーグ戦未だ勝ち星の無い女子部。最終日の相手は2部から昇格したばかりの明大。この日の試合を落とせば、2部との入れ替え戦に回ることになる。絶対に負けられない戦いであったが、シングルス1とシングルス2を立て続けに落とし後が無くなってしまう。そのような逆境の中、亀田楓女子主将(社4=宮城・聖ウルスラ学院英智)・関川容子(社4=新潟青陵)の4年生ペアが登場。「ゲームカウント2-0で回ってきたことで逆に吹っ切ることができて思いきり攻めることが出来た」(亀田女子主将)と語るように、相手を圧倒しストレートで勝利を収める。その流れに乗ってダブルス2も2-0で勝利し、ゲームカウントをタイに戻す。期待とプレッシャーの両方がかかる中でのシングルス3は上田真帆(スポ3=埼玉栄)。第1セットを先取されるも第2セットを取り返し、ファイナルセットにもつれる接戦を演じる。自分のプレーを取り戻し、落ち着いた試合運びを見せ2-1で値千金の勝利を獲得。リーグ戦初白星を挙げ、入れ替え戦を免れた。

ベンチにガッツポーズをする上田

リーグ戦3位という男子部の結果は決して満足のいくものではない。だが「負けた試合も2-3で実力差もそれほどない」(丸尾主将)と善戦していたことも事実。春季リーグで見つけた課題をどう克服していくかに注目だ。女子部は6校中5位と辛うじて1部残留。この厳しい試合を戦い抜いたことを糧にして次の大会に向かってほしい。

(記事 伊藤なつ実、写真 芦川葉子)

最終日ダブルス2で勝利を上げ喜ぶ島田

★島田きららが最優秀新人選手賞に輝く

 春季リーグ最終日に閉会式が行われ、最優秀選手賞、最優秀新人選手賞が表彰された。ワセダからは島田きらら(スポ1=青森山田)が最優秀新人賞に選出された。島田は渡辺梨沙(スポ3=北海道・札幌静修)と組みダブルス2で出場、春季リーグの5戦中2勝をあげるなど早くもワセダに欠かせない存在となっている。同じく1年生ながらにレギュラーメンバー入りしている我妻美沙紀(スポ1=宮城・聖ウルスラ学院英智)とともに今後の活躍に注目したい。

結果

▽男子団体●2―3日体大

シングルス1 ○丸尾(21-12、21-11)

シングルス2 ○嘉村(21-14、21-12)

ダブルス1 ●古賀・齋藤(25-27、21-18、16-21)

ダブルス2 ●丸尾・嘉村(18-21、16-21)

シングルス3 ●和田(21-15、13-21、17-21)

▽女子団体○3―2明大

シングルス1 ●我妻(13-21、19-21)

シングルス2 ●清水(23-25、21-14、19-21)

ダブルス1 ○亀田・関川(22-20、21-10)

ダブルス2 ○渡辺・島田(21-16、21-13)

シングルス3 ○上田(13-21、21-17、21-15)

コメント

丸尾亮太郎主将(スポ4=群馬・伊勢崎清明)

――きょうの試合を振り返って

シングルスはもう少し競るかなと思っていたのですが、自分の調子も良かったのでしっかり勝てて良かったです。ダブルスは、自分たちが勝利を決めたい場面で相手もタッチが早くて思うようにいかず負けてしまったのが力不足だと思います。

――見つかった課題があれば教えてください

昨年までシングルス主体だったので、速いタッチや打った次の球への対応などがまだ遅いので、そういうところをもっと練習していければいいかなと思います。

――リーグ戦3位という結果について

優勝を狙っていたので満足はしてないですけど、負けた試合も2-3で実力差もそれほどないと思うので、あまり落ち込まず次に生かしていけたらいいと思います。

――次の大会までに個人・全体で調整したいことは

東日本まで団体戦はないですし、各自感じたことがあると思うのでそれぞれに任せたいと思います。

亀田楓女子主将(社4=宮城・聖ウルスラ学院英智)

――シングルス1,2を落とし、勝利まで後が無い状況で回ってきましたが

とりあえず攻めていこうという気持ちで入りました。

――きょうのダブルスを振り返って

ゲームカウント2-0で回ってきて、崖っぷちの状況でしたが、それで逆に吹っ切ることができて思いきり攻めることが出来たので、すごく良い形のダブルスだったと思います。

――昨日はミスが多かったと伺いましたが、きょうはいかがでしたか

1ゲーム目はミスが多かったんですけど、2ゲーム目からだんだん調子も上がってきてミスも減ってきたので、そこは改善できた点かなと思います。

――納得のいく試合になりましたか

いままでの試合の中で一番良かったと思います。

――リーグ5位となりましたが、今大会を振り返ってみて

最初に黒星を4つ並べて自分たちで自分たちを追い込むことになってしまいました。やっぱり初日から白星を上げるように心掛けて、少しでも優勝に近づけるように秋季リーグは頑張りたいと思います。

――次の公式戦は関東選手権大会の個人戦となりますが、修正していきたい点はありますか

関川はできているのですが、わたしの前衛のプレーが思いっきりできてはいないので、思いっきり攻めることができるようにすることです。あとは、もう少しパワーをつけたいと思います。

嘉村昌俊副将(スポ4=熊本・八代東)

――シングルス2を振り返ってみていかがですか

シングルス1の丸尾が良い流れを作ってくれたので、その流れに乗って自分もしっかり一本を取るという気持ちで試合に入りました。

――ストレート勝ちでしたが、相手の印象は

正直、途中体力的にきつくなっていましたが、相手が日体大ということでみんな強いのでそんな簡単に一本取れないということは分かっていたので、苦しい中でも一本一本大事に取っていきました。とりあえず相手のコートに球を返す、という気持ちでした。楽しめたと思います。

――ダブルス2はいかがでしたか

体力的に厳しすぎて、手も足も出ませんでした。足が言うことを聞きませんでした。

――リーグ戦3位で終えられましたが、今大会を振り返ってみていかがですか

優勝も狙えたと思うんですけど、怪我人を抱えた中で、エースの古賀・齋藤だけに頼るのではなくて、自分たちがどうにかしなきゃいけないという自覚から得るものはたくさんありました。自分も普段はダブルスが多いんですけど、シングルスでも一本取らなきゃいけないという立場になってきて、4年生の意地を見せなければいけないと思いました。ダブルスを振り返ると、丸尾とのペアは久しぶりということで、その中で二人でコミュニケーションを取って上手くやっていけたというのはすごく良かったと思います。

上田真帆(スポ3=埼玉栄)

――ゲームカウント2-2でシングルス3が回ってきましたが

すごく緊張していました。相手がカットを打ってくる相手だと思っていたので、前の球を取れるようにということをずっと意識してやっていました。

――1ゲーム目先取されて、2ゲーム目の入り方は

1ゲーム目に自分のミスをどんどん出していっていたので、とりあえず2ゲーム目はラリーをしていこうと思っていました。

――ファイナルゲームは相手を圧倒していたような印象でした

相手のサーブが全部甘くなってきていたので、気持ち的にこっちが有利に持っていけたのかなと思います。