関東大学春季リーグ戦（春季リーグ）も後半戦へ突入した。好成績で春季リーグを終えるためには絶対に負けられない４日目。男子は帝京大、女子は専大とそれぞれ対戦した。男子はルーキーたちの活躍に後続が応え５－０と完封勝ちを収めた。一方女子は大幅にオーダーを変更し臨んだがシングルス２のみの勝利に留まり、痛い２連敗となった。
新進気鋭の猛者たちの勢いはとどまることを知らない。男子は帝京大戦にて、３日目に今季初白星を挙げた松本康平（スポ１＝埼玉栄）が再びその実力を発揮。第１ゲームは落としたが、第２、第３ゲームを獲得して早大の流れをつくった。上級生も後輩に続きシングルス２、ダブルス１を奪取して勝利を決定づける。次のダブルス２では松本・中里裕貴（スポ１＝埼玉栄）の新入生コンビが躍動した。相手の力強い攻撃に負けじと強力なジャンピングスマッシュを披露し、終始早大が主導権を握る。得点を重ねるたびにペアで喜びの声を上げ、さらに敵を圧倒。マッチカウント２－０の完勝を収めた。オーダー変更後、最後に登場したのは今季初出場となる富岡寿将（社１＝熊本・八代東）。積極的なプレーを見せるが第１ゲームをわずか３点差で先取される。しかし第２ゲームでは反対に３点差で制し相手を追い詰めることに成功。第３ゲームでは鋭いショットを繰り広げ、失点を１３点に抑え勝利。帝京大相手に、今季初となるストレート勝ちを果たした。
攻撃的なショットを繰り広げ初勝利を収めた松本・中里（左）ペア
女子は昨季の関東大学秋季リーグ戦４位であった専大との戦いに挑んだ。４日目にして初めてシングルス１に起用された松岡英美（スポ１＝福岡・九州国際大付）は、序盤から着実な返球を重ねイレブンを先取する。しかしインターバル後、専大に揺さぶられ体力を消耗してしまう。あと一歩のところでシャトルに届かず敗戦、今季初黒星となった。悪い流れを断ち切るべく、シングルス２に出場したのは我妻美沙紀（スポ２＝宮城・聖ウルスラ学院英智）。相手を華麗に翻弄（ほんろう）し第１ゲームを獲得。だが続く第２ゲームを１１－２１で取られてしまう。ここから気持ちを切り替えた我妻。「自分で攻めのショットが足りないことは分かっていたため、意識して攻めるプレーをしようと思った」（我妻）と語るように攻撃的なショットを畳み掛け見事接戦を制した。ところがダブルス１、２、シングルス３を連取される。専大の雰囲気に押され、無念の敗北を喫した。
攻めの姿勢を貫き今季２勝目を挙げた我妻
男女で明暗が分かれた今試合。しかし少しでも上位で春季リーグを終えるため、まだ諦めるわけにはいかない。「最後までチーム一丸となって頑張りたい」（和田治久主将、スポ４＝埼玉栄）。あすの最終戦に向けて、気合は十分だ。
（記事 八木瑛莉佳、写真 豊田光司、高畑幸）
結果
▽男子団体○５－０帝京大
シングルス１ 松本康平○２－１（１５－２１、２１－１４、２１－９）
シングルス２ 和田治久○２－１（１７－２１、２１－１５、２１－１５）
ダブルス１ 古賀輝（スポ３＝埼玉栄）、齊藤太一（スポ３＝福島・富岡）○２－０（２１－１８、２１－１５）
ダブルス２ 松本、中里裕貴○２－０（２１－１７、２１－１４）
シングルス３ 富岡寿将○２－１（１８－２１、２１－１８、２１－１３）
▽女子団体●１－４専大
シングルス１ 松岡英美●０－２（１４－２１、２１－６）
シングルス２ 我妻美沙紀○１－２（２１－１６、１１－２１、２２－２０）
ダブルス１ 清水恵（スポ３＝宮城・聖ウルスラ学院英智）、島田きらら（スポ２＝青森山田）●１－２（２１－１５、９－２１、１４－２１）
ダブルス２ 渡辺梨沙（スポ４＝北海道・札幌静修）、金森望（スポ２＝福岡・九州国際大附）●０－２（８－２１、１２－２１）
シングルス３ 上田真帆（スポ４＝埼玉栄）●０－２（１４－２１、１６－２１）
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コメント
和田治久主将（スポ４＝埼玉栄）
――きょうの試合を振り返っていかがですか
苦戦もあったのですが、結果的には５－０でしっかり勝って終わることができたので良かったです。
――主将という立場から、５－０で試合を終えたことをどのように感じましたか
厳しいですが優勝のチャンスもまだ０ではないと思うので、５－０でゲーム数を稼いで勝てて良かったと思います。
――ご自身の試合を振り返っていかがでしたか
自分としては少しやりにくい相手だったのですが、しっかり体力で最後まで勝負できたと思います。１ゲーム目も、勝てなくても最後までしっかり相手を動かしていこうと考えていた中のゲームだったので、最終的には良いかたちで、自分の流れで試合が組み立てられたのかなと感じています。
――今試合で課題は見つかりましたか
今回は特に今までと違ってしっかりと勝ち星を挙げることができたので、主将としてあすも、また今後も勝つことでしっかりとチームを引っ張っていけたらなと思います。
――あすへの意気込みをお願いします
まだ優勝もなくはないと思うので、最後までチーム一丸となって頑張りたいです。
我妻美沙紀（スポ２＝宮城・聖ウルスラ学院英智）
――きょうの試合を振り返っていただいて、良かった点はどこですか
自分のプレーができました。ラリーを続けることができて良かったです。
――悪かった点はどこですか
決め急いでしまったことです。自分からミスすることが多かったです。反省点です。
――積極的に攻撃している印象がありますが、そこは意識されている部分ですか
自分で攻めのショットが足りないことは分かっていました。そこを意識して攻めるプレーをしようと思いました。
――攻めたからこそ、ミスが多かったのでしょうか
ちょっと力んでしまい、コート外にも出てしまったことがありました。
――勝因はどこにあると思いますか
最後まで点数が緊迫している試合でした。最後まで勝ちたいという気持ちを一番に試合をしていました。その部分で勝てました。
中里裕貴（スポ１＝埼玉栄）
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
勝ったことは良いと思ったのですが、若干ミスが多かったです。自分としてはあまり良くなかったので、あした自分の良いプレーができるように思っています。
――大学生として初めて臨むリーグ戦ですが、緊張などはありましたか
緊張は元からしないほうなので、あまりしていません。気楽に一年生なので思いっきりやっていこうと思っています。
――大学のリーグ戦の雰囲気には慣れましたか
先輩たちが結構良い雰囲気をつくってくださるので、それについていけば自分も気持ちを高めることができるので（先輩たちに）感謝しています。
――きょう初勝利を収めての感想をお願いします
初勝利は素直にうれしいです。できればあしたも勝って、チームに貢献したいです。
――なぜワセダへ進学しようと思われたのですか
自分の憧れている存在でもあり、同じ出身校の古賀先輩（輝、スポ３＝埼玉栄）がいて、声をかけてもらいました。練習に参加したら先輩たちも優しく、そして強くて見習う部分が多くあってその影響が大きいです。
――ことしの目標は
インカレ（全日本学生選手権）があるので、まず東日本（東日本学生選手権）で勝って、インカレに出場して、先輩たちがいるところに追いつきたいです。
――あしたの意気込みを
思いっきりやって、勝利を収めたいです。