関東大学秋季リーグ戦(秋季リーグ)も残り2日。女子は関東大学春季リーグ戦(春季リーグ)4位の筑波大に及ばず、涙のストレート負け。最終日の対明大戦の結果次第で入れ替え戦に臨む可能性を残す悔しい結果となった。一方男子は日大と対戦。既に1敗を喫し、優勝するにはこれ以上負けられないというプレッシャーをはね返し、春季リーグ1位の相手を撃破した。
筑波大には届かなかった。ゲームカウント2-0という状況で、ダブルス1に亀田楓女子主将(社4=宮城・聖ウルスラ学院英智)・関川容子(社4=新潟青陵)が出場。途中5点差まで引き離すも、逆転され1ゲーム目を落とす。2ゲーム目も終始追いかける展開となり14-21で敗戦。早大は筑波大と競ることができないまま、3ゲームを先取されてしまい、最終日に明大と最下位を争うこととなった。しかし明るい材料もあった。続くダブルス2で、渡辺梨沙(スポ3=北海道・札幌静修)・島田きらら(スポ1=青森山田)がまたも健闘。ラリーで粘って自分たちのペースに持ち込み、ゲームカウント2-1で相手を下した。渡辺は「2−0で勝たなければいけない試合」と反省の色を見せたが、早大にとっては貴重な勝利となった。
男子の日大戦では、まず丸尾亮太郎主将(スポ4=群馬・伊勢崎清明)がチームを勢い付ける1勝。続くシングルス2の敗戦を、ダブルス1の古賀輝(スポ2=埼玉栄)・齊藤太一(スポ2=福島・富岡)が着実に点を重ねて取り返した。ダブルス2では丸尾・嘉村昌俊(スポ4=熊本・八代東)ペアが復活。息の合った素早い連続攻撃を仕掛ける場面も見られたが勝利とはならず、ゲームカウントは2-2となる。そして日大戦の命運を握ったのはシングルス3の古賀だ。1ゲーム目は常にリードし続けて21-12。そこから攻撃リズムを読まれ始め「少し自分が引いてしまって2ゲーム目を取られてしまった」(古賀)が、スマッシュとドロップショットを上手く使い分けて相手を翻弄(ほんろう)。緩急をつけたプレーで体力を奪い3ゲーム目を奪取、見事白星を挙げた。
男女でまたも明暗が分かれてしまった。ただ、状況が違う中でも、勝つために「自分たちの攻撃の形を作っていくこと」(丸尾主将)が総じて求められている。あす、女子は入れ替え戦をかけた明大戦が、男子は秋季リーグ優勝のため、勝利が絶対条件となる法大戦が控えている。後悔を残さないように、攻めの姿勢を保って全力を尽くしてほしい。
(記事 田中みずき、写真 高畑幸)
結果
▽男子団体○3-2日大
シングルス1 丸尾亮太郎○2-0(21-18、22-20)
シングルス2 和田治久●0-2(14-21、13-21)
ダブルス1 古賀輝、齋藤太一○2-1(23-21、15-21、21-19)
ダブルス2 丸尾、嘉村昌俊●0-2(19-21、13-21)
シングルス3 古賀○2-1(21-12、16-21、21-10)
▽女子団体●2-3筑波大
シングルス1 清水恵●0-2(11-21、13-21)
シングルス2 我妻美沙希●0-2(16-21、19-21)
ダブルス1 亀田楓、関川容子●0-2(17-21、14-21)
ダブルス2 渡辺梨沙、島田きらら○2-1(16-21、21-7、21-15)
シングルス3 上田真帆○2-0(21-19、21-13)
結果
渡辺梨沙(スポ3=北海道・札幌静修)・島田きらら(スポ1=青森山田)
――これまでの3日間の試合を振り返って
渡辺初日はあまり調子が上がらず、いつもの力は出ていたんですが120%の力が出ていなかったと思います。2、3日目の試合では調子を取り戻してきて普段出来ないことも試合では出来たかなと思います。
島田初日は渡辺さんも言ったように自分の力が出し切れないまま終わってしまったと思います。しかし2、3日目以降は自分たちがやりたいラリーなどが勝った試合でも、負けた試合でも出来ていたので良かったと思います。試合の中で自分たちのペースに持っていけたので徐々に調子が良くなってきているという印象はあります。
――自分たちのペースに持っていけたということはきょうの試合の中でも見られた長いラリーなどですか
島田自分たちのペースに持っていくことは、ラリーで攻めるというか、渡辺さんが前に入って自分が後ろに入ってスマッシュを打つという流れを作るなどです。その形がうまく出来ていたと思います。
――2ゲーム目は大差でしたが、意識されていたことは
渡辺1ゲーム目は最初点数的にリードしていて後半も競っている展開でした。その中で連続失点を多くしてしまい、そこで1回止めることが出来れば良かったのですが、相手に流れを渡してしまった、自分たちのペースに持っていけなかったのが悪かったと思います。2、3セット目は出だしから自分たちのペースで進めることが出来て、2、3ゲームは良い流れで試合を進められました。
島田1ゲーム目はミスばかりでした。最初リードしていたのにそこから連続失点してしまったのが悪かったです。この部分はこれからの改善点でもあります。2ゲーム目はこの部分を修正して、攻めていこうと声を掛け合いました。その部分が上手くはまったのかなと思います。
――最近の試合ではファイナルゲームまでもつれる展開が多いですが
島田ファイナルゲームまでもつれてはいけない試合でもつれている状況です。
渡辺きょうの試合は2−0で勝たなければいけない試合でした。1、2日目は自分たちよりもかなり格上の相手だと思っていて試合に臨んでいました。
島田徐々に調子は上がっているというか、2戦目はかなり上の相手ですよね。
渡辺そうです。2戦目は春期に試合をやった時、1桁スコアで負けた相手でした。しかし、今回はファイナルゲームで18点まで粘ることが出来たので良かったと思います。自信にもつながりました。
――春期と比べてコンビネーションで成長した部分はありますか
渡辺春期の自分たちのプレーはあまり覚えていないのですが、今回の試合では自分が落として島田が上げるという形を作ろうと2人で話していました。1日目の試合ではスマッシュを打たれて、打たれてそれでもレシーブで返せるという勘違いをしていました。結構、レシーブに自信を持っていました。しかし、レシーブで上げて返していたら打たれて負けました。やはりスマッシュを打たなきゃ勝てないと分かったので自分が前に入って、島田が後ろでスマッシュを打つ形が1番ポイントが高いので、その形に合うようにしようと意識はしていました。
――あすの明大戦が順位決定戦となりますが、意気込みをお願いします
渡辺 あしたの試合に勝たないとリーグが入れ替えになってしまうので、絶対に勝ちたいです。最終日なので出来れば5-0で勝ちたいです。自分たちが絶対の1勝を取れるように頑張りたいです。
島田 みんなで力を合わせて必ず5−0で勝ちます。
古賀輝(スポ2=埼玉栄)
――きのうのシングルス、ダブルスの2敗からきょうの2勝にどう調整したか
きのうの負けがチームの負けにつながったので、きょうは勝って(チームの)勝ちにつながるようにやりました。
――ダブルスペアの齋藤太一(スポ2=福島・富岡)選手とはどのような話をしましたか
きのうとは相手のタイプが変わったんですけど、自分たちは攻める形が得意なので、その形を作ることを目標にしてやりました。
――春季リーグ1位の日大を相手取った、優勝のためには落とせない試合でしたが、どのような意気込みでしたか
(ゲームスコア)2-2で回ってきた試合で、勝つか負けるかで順位が大きく変わるので、絶対に勝ちたいという気持ちでした。
――ダブルスについて、競った展開の試合でした
初めて対戦する相手だったので、一応(試合を)見たりしていたのですが、やっぱりやりづらい部分がありました。1ゲーム目はリードされてなんとか逆転したんですけど、2ゲーム目は取られてしまって、苦手意識を持ってやってしまったのがいけなかったのかなと思います。
――やりづらい部分というのは具体的にどこですか
前衛の、前でのやり合いで、ミスを誘われたりしました。自分が前に入って、パートナーの太一に打たせるという形だったのですが、自分のミスが多く、相手との点数が離れてしまったりして、それが競った原因になったと思います。
――サーブレシーブのミスも見受けられました
サーブのタイミングが取りづらい選手だったので、初対決だったこともあり、そこが一番苦しめられましたね。
――ダブルスの良かった点はどこですか
攻撃の形になってから、きちんと決め切れた所です。
――シングルスを振り返って
相手が勝利すればチームとしても勝つという状況で、応援もすごかったので、そこで少し自分が引いてしまって2セット目を取られてしまいました。
――その中でも連続して得点を取っていました
点数的には結構開いたのですが、ラリー自体は結構僅差だったので、あの点数になったのは勝ちたい気持ちが表れたのかなと自分では思っています。
――ドロップショットとスマッシュを使い分けた理由は
スマッシュが最初は決まっていたのですが取られてきたので、ドロップを混ぜてスマッシュというように、(相手に)待たれないようなプレーでいこうと思ってやりました。
――最終戦への意気込みは
きょうと同じオーダーだと思うので、任された試合は落とさないようにやっていきたいです