またしても悔しさ残る2位、優勝の壁越えられず

ゴルフ

 ちょうど1年前のこの日に行われた関東女子大学秋季Aブロック対抗戦において、このこだまゴルフクラブで無念のBブロック降格を味わった女子ゴルフ部。再びAブロックへ返り咲くという目標を胸に試合に挑むが健闘むなしく、今年5月の関東女子大学春季Bブロック対抗戦(春季リーグ戦)に続き、またもや準優勝という悔しい結果で今年度最後の団体戦を締めくくった。

 春季リーグ戦でAブロックからBブロックに降格し、ワセダにとって今大会最大のライバルと思われた中央学院大が欠場するという、絶好のチャンス。このチャンスをものにしたい早大は、春季リーグ戦では1打差で勝利した専大と6打差の2位で初日を終え、2日目に臨んだ。巻き返しを図る2日目の前半に早大は専大を2打リードし、逆転優勝に向けて良いスタートを切る。しかし迎えた後半、専大の数々のファインプレーを目の当たりにすることとなり、初日より1打縮めるも、最終的には8打の差をつけられ、春季リーグ戦と並ぶ443というスコアで戦いを終えた。

バーディーを決める深谷

 今回チームで最も良い成績を収めたのが、深谷琴乃(教2=東京・早実)だ。惜しくも1打差でMVPを逃すも、2日間を通してパーで回りきる安定したゴルフでチームを引っ張った。また、2日目の最終ホールでは「同期に最終ホール絶対取るからと宣言をして、最後バーディーを決めることができた」と有言実行のプレーで、勝負強さを見せつけた。また、深谷に続くスコアでラウンドを終えたのは、清水日奈(スポ3=栃木・宇都宮文星女)だ。今年度は不調に苦しんできた清水だったが、今回の大会では「大学1年生の時の気持ちを思い出したゴルフができた」と語り、エースの復活を予感させた。今回出場した4選手の中では上級生であり、昨年この地でBブロック降格を経験した2人。共に悔しい結果と振り返るが、今大会では2人の1年生をリードし、昨年と比べても着実にレベルアップした姿を見せた。

最終ホールを終えた清水

 またしてもあと一歩というところでAブロックへの昇格を逃した早大。この1年間優勝に近いところにいながらも、その壁を越えることができなかった。しかし、今年はルーキー柏木瑠美(スポ1=兵庫・滝川二)と松尾奏(人1=佐賀・致遠館)の活躍や早慶戦での7連覇達成など、女子ゴルフ部は個人としてもチームとしても成長を見せてきた。現体制で迎える団体戦は最後となったが、この先に控える個人戦ではさらなる実力をつけ、それぞれがそこで得た経験を新体制で始動するチームに還元し、良い流れを呼び込みたい。悲願のAブロック昇格にはすぐに手が届くはずだ。

(記事、写真 島形桜)

 

結果

▽総合順位

順位 大学名 1日目 2日目 総合成績
優勝 専修大学 216 219 435
2位 早稲田大学 222 221 443
3位 山梨学院大学 234 223 457
4位 駒澤大学 233 231 464
5位 学習院大学 240 243 483
6位 中央学院大学 棄権 棄権 記録なし
※各大学出場4人中上位3人のスコアを採用

▽個人成績

選手名 学部・学年 1日目 2日目 総合成績 総合スコア
松尾奏 人1 80 74 154 +10
柏木瑠美 スポ1 77 77 154 +10
深谷琴乃 教2 72 72 144 ±0
清水日奈 スポ3 73 75 148 +4
※1ラウンド・パー72打
コメント

清水日奈(スポ3=栃木・宇都宮文星女)

――今回の結果についてどうですか

やっぱり悔しいの一言に限ると思います。中央学院大が今年は欠場だったので、チャンスをものにできなかったというのが悔しいですね。

――ご自身のプレーとスコアを振り返っていかがでしたか

途中は1アンダーや2アンダーという良いスコアで回れていたのに、結局オーバーパーになってしまったのが悔しいです。

――春季リーグ戦から気持ちの変化などはありましたか

自分個人の事情にはなってしまいますが、ゴルフの調子や飛距離、体の調子も良くなくて、春のリーグ戦と飛距離がドライバーだと50ヤードくらい変わっていて本当に春は苦しい思いをしていたんですけど、今回は大学1年生の時の気持ちを思い出したゴルフができたと思います。

――今年1年を振り返ってみてどうですか

去年の秋に、このこだま(ゴルフクラブ)でAブロックからBブロックまで落ちてしまって、結局春も秋も(Aブロックに)上がることができず本当に悔しい1年でした。

――今後の抱負を教えてください

来年自分が4年生になるんですけど、春のリーグ戦でAブロックにいないと、全日(全国大学対抗戦)という全国大会に出られないので、次の春のリーグ戦ではちゃんとAブロックに上がって、来年の秋には信夫杯(信夫杯争奪日本大学対抗戦)に出たいなと思います。

 

深谷琴乃(教2=東京・早実)

――きょうの結果についてどうでしたか

悔しいです。その一言に尽きます。

――ご自身のプレーとスコアを振り返っていかがでしたか

きょうは69以下で回ることを目標にしてラウンドしてたんですけど、前半も後半も昨日と全く同じスコアで伸ばすことができませんでした。1打でも良くしたいという思いがあったんですけど、昨日と同じ結果になってしまったのは自分の中ですごく悔しいです。

――2日間で印象に残った場面があれば教えてください

きょうは後半の調子が良くて、グリーンオンするホールやバーディーパットも結構あったんですけど、なかなか入らなくて、最終ホールは絶対にバーディーを取るぞと決めて、一緒に応援でついて回ってくれた同期に最終ホール絶対取るからと宣言をして、最後バーディーを決めることができたので、印象に残っています。

――初日に6打差をつけられましたが、2日目はどんな気持ちで臨みましたか

チーム内では昨日より良くするということを目標に、単純に計算して1人2打縮めると考えれば、そんなに差はないと考えてきょうは臨みました。

――今年1年を振り返ってみてどうですか

春はやっぱり1年生が入ってきてすぐということで、部の雰囲気がわからないでやっていたと思うんですけど、今はもう夏合宿も一緒に過ごして、1年生自身も部になじんできてくれましたし、レギュラーに1年生が2人いるので、すごくチームとしては春に比べて絆や技術面も成長したと思います。個人では今年の目標は日本学生(日本学生選手権)に出るというのがあったんですけど、それは達成することができたので良かったです、今回はBブロックでMVPを撮りたいなと思っていたんですけど、1打差で取ることができなかったので、それが少し心残りです。

――今後の目標を教えてください

次は10月の頭に朝日杯(朝日杯争奪日本女子学生選手権)という個人戦があるんですけど、その予選を通って決勝でも良い成績を残したいと思います。