男子部が関東大学春季Cブロック対抗戦(リーグ戦)で2年ぶりの優勝を果たし、Bブロックへの昇格を決めた。昨年の関東大学春季Aブロック対抗戦(春季リーグ戦)ではBブロック降格、さらに関東大学秋季Bブロック対抗戦(秋季リーグ戦)では14年ぶりのCブロック降格が決まり、ここ1年間勝利に恵まれなかった男子部。再びAブロックに返り咲くため、1年生を含む新たなチームでブロック昇格をかけた戦いに挑んだ結果、慶大をはじめ、立大、東大と関東六大学がひしめく組の中でワセダの強さを見せつけ、見事優勝のメダルを勝ち取った。
初日を慶大と3打差の2位で終えた早大は、同じくCブロックの立大や東大などを10打以上の差をつけて突き放し、まさしく早慶戦と言える展開に持ち込んだ。選手全員が同じ思いを胸に『全員ゴルフ』で臨んだ2日目。前半ホールでは差を縮めることができなかったが、迎えた後半ホールでは全員がパー以下にまとめ、慶大に7打という差をつけ逆転勝利を飾った。
大学デビュー戦となった神谷
2日間を通して、チームトップのスコアを叩き出した押田凌大郎(スポ3=千葉・県立長生)。初日から1アンダーの71に抑え、調子の良さを見せつけた。迎えた2日目、11番ホールではOBを打ってしまうが、その後のバーディで巻き返しに成功し、出したスコアは初日を下回る69。トータルスコア139とブロック内でも圧倒的な力を見せつけ、今大会の最優秀選手(MVP)に輝いた。また、今大会のメンバー唯一の1年生であり、この試合が大学デビュー戦となった神谷優太(教1=東京・早実)も初日に76、2日目に73と安定したスコアで、初めてのリーグ戦を終えた。自らを「緊張感を楽しめるタイプ」と語る姿は頼もしく、今後のさらなる飛躍を期待させた。
今大会でMVPに輝いた押田の最終ホール
慶大との一騎打ちという、奇しくも早慶戦の構図となった今回のリーグ戦。おととしの早慶戦では12連覇を逃し、昨年はわずかで2打差で敗れ、2年連続で悔しさを味わった早大だが、今大会では新体制で全員が一丸となって逆転優勝をつかみ、今夏の早慶戦へ弾みをつけた。また、秋季リーグ戦でのAブロック昇格を目標に、早大ゴルフ部は一歩一歩着実に力をつけ進んでいく。
(記事、写真 島形桜)
優勝のメダルを手にした選手たち
結果
▽総合順位
順位 | 大学名 | 1日目 | 2日目 | 総合成績 |
優勝 | 早稲田大学 | 380 | 361 | 741 |
2位 | 慶應義塾大学 | 377 | 371 | 748 |
3位 | 東京大学 | 392 | 392 | 784 |
4位 | 立教大学 | 391 | 395 | 786 |
5位 | 東海大学 | 402 | 391 | 793 |
6位 | 学習院大学 | 404 | 404 | 808 |
7位 | 城西大学 | 420 | 416 | 836 |
8位 | 成城大学 | 434 | 443 | 877 |
※各大学出場6人中上位5人のスコアを採用 |
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▽個人成績
選手名 | 学部・学年 | 1日目 | 2日目 | 総合成績 | 総合スコア |
加藤政和 | 商4 | 81 | 78 | 159 | +15 |
山本雄太 | 教4 | 74 | 72 | 146 | +2 |
押田凌大郎 | スポ3 | 71 | 68 | 139 | −5 |
永田耕平 | 教3 | 81 | 記録なし | 81 | +9 |
二村健人 | 社3 | 記録なし | 74 | 74 | +2 |
木本航輔 | スポ2 | 78 | 74 | 152 | +8 |
神谷優太 | 教1 | 76 | 73 | 149 | +5 |
コメント
加藤政和主将(商4=東京・早実)
――今回の結果について
リーグ戦で2年ぶりに優勝して、去年1年間は負け続きで、A(ブロック)からいきなりC(ブロック)に落ちたので必ずAブロックに戻さないといけないという気持ちでやってきたので、まずは本当にB(ブロック)に戻れて一安心です。
――2日間のプレーを振り返っていかがでしたか
自分自身のプレーは2日間とも採用されないスコアだったんですけど、その分みんなを信じて回れたので、今までにないチームの雰囲気作りができました。主将が(スコアを)出さないと勝てないという雰囲気ではなくて、みんなに任せられるチームができたのでその点は非常に良かったです。
――今回は1年生神谷選手のデビュー戦でしたが
1年生の中で将来任せられる選手になると思うし、スコアの面でも安定して出せるので、これからもずっと伸びていってほしいなと思います。
――今後の目標を教えてください
今回はワセダとケイオーの一騎打ちという面もあったので、早慶戦は本当に相手チームも気合を入れてくると思うので、しっかりと勝って次の秋のリーグ戦(関東大学秋季Bブロック対抗戦)に弾みをつけてそこでも優勝できるように頑張りたいです。
押田凌大郎(スポ3=千葉・県立長生)
――今日の結果について
今回のリーグ戦に向けてチーム一丸となって取り組んできたので素直にすごく嬉しいです。
――2日間のプレーを振り返っていかがでしたか
ここ最近にないくらい調子が良くて、ずっと試行錯誤してきたんですけど、 この2日間に調子が合っていいスコアで回ることができたので、すごくよかったと思いますし、本当にチームのためと思ってやった結果、おまけでMVPがついてきたようなもので、本当に嬉しいです。
――印象に残ったホールがあれば教えてください
後半の13番ホール、パー3なんですけど、その2ホール前でOBを打ってしまって、そこでスコアを落としてしまったんですけど、パー3のバーディで何とかもう一度盛り返し、自分が行こうという気持ちになれたので、そのバーディはすごく大きかったなと思います。
――今後の目標は
今度は早慶戦が一番近い団体戦なんですけど、2年連続で負けてしまっていて今年はやはり早慶戦にかける思いがチームとしても強いので、まずはそこで勝って、秋のリーグ戦(関東大学秋季Bブロック対抗戦)でもう一度優勝を味わいたいなと思います。
神谷優太(教1=東京・早実)
――今日の結果について
1年生から出場できて素直に嬉しく思うのと、少し不安があったので今日はあまり調子が良くない中、耐えることができたのでよかったなと思います。
――今日がデビュー戦でしたが緊張はありましたか
緊張はしたんですけど、結構緊張感を楽しめるタイプなので楽しかったです。
――ご自身のプレーを振り返って
最後のパーなど決められるところで決められなかった場面が多くて、自分自身スコアを5打以上は縮められたようなゴルフをしていたのに、パターを決められずスコアをあまり出すことができなかったので、結果チームとしては優勝できたんですけど個人としては反省が残るスコアでした。
――高校時代と違いはありましたか
緊張感がやっぱりあって、ゆるい感じが全くなくて、本当に『試合』って感じでした。
――今後の抱負は
まずは次のチームで挑む試合が早慶戦になるので、そこは絶対に勝ちたいです。あと、ケイオーを圧倒して勝つという目標でやっていきたいです。