名門・軽井沢72ゴルフで行われた関東大学秋季Bブロック対抗戦(秋季リーグ戦)。早大は春の降格の悔しさを胸に、Aブロックへの返り咲き、すなわちBブロック優勝を狙っていた。しかし初日、5位の駒大と17打差の6位と大きく出遅れてしまう。何としてでもCブロック降格を避けたい早大だが、初日の出遅れを挽回しきれず。最終結果は無念の第6位に沈んだ。
初日チームトップのスコアを出したのは、4年の宇都敬汰(スポ4=宮崎日大)。早慶戦から調子の良かった宇都だが、チーム全体としては「変に気負ってしまって普段打たないようなショットだったりスコアが出てしまった」と分析。17打差と大きく出遅れ、絶望的とも言える状況に。切り替えて臨んだ最終日は宇都を含め出場した8人中3人が70と好スコアでまとめるも、前を行く他校の背中は遠く。最終日のトータルスコアは駒大と並ぶ520。初日の17打差がそのまま勝敗を決めるかたちとなった。
チームトップのスコアとなった宇都
「本当に勝つ機会がなかった1年間」(長谷川和市主将、スポ4=兵庫・滝川二)。この1年間男子部を率いてきた長谷川は、試合を終えてこう語った。春のBブロック降格以降、早大はAブロックに再び返り咲くべくチーム一丸となって取り組んできた。この強すぎる思いが、今回は裏目に出てしまったと言えるだろう。春のリーグ戦、早慶戦と負けを経験してきた部員たちは、自らの実力を信じることができなくなっていたのかもしれない。
最後の団体戦を終えた長谷川
春のBブロック降格に続いての、まさかのCブロック降格。早大男子部は2003年の秋のリーグ戦でBブロックに上がって以来、14年もの間AブロックとBブロックのはざまにいた。今回を機に全員がそれぞれにもう一度自らの実力をつけ直し、自信を取り戻すことが必要だ。新体制で迎える来年の春のリーグ戦までに、選手一人一人が課題と向き合い克服しなければならない。試練のときを経て、早大ゴルフ部は必ず強くなって帰ってくる。
(記事、写真 石塚ひなの)
結果
▽総合順位
順位 | 大学名 | 1日目 | 2日目 | 総合成績 |
優勝 | 東京国際大学 | 509 | 495 | 1004 |
2位 | 神奈川大学 | 507 | 511 | 1018 |
3位 | 日本体育大学 | 506 | 518 | 1024 |
4位 | 法政大学 | 516 | 510 | 1026 |
5位 | 駒澤大学 | 520 | 520 | 1040 |
6位 | 早稲田大学 | 537 | 520 | 1057 |
※各大学出場8人中上位7人のスコアを採用 |
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▽個人成績
選手名 | 学部・学年 | 1日目 | 2日目 | 総合成績 | 総合スコア |
長谷川和市 | スポ4 | 78 | 78 | 156 | +16 |
宇都敬汰 | スポ4 | 72 | 70 | 142 | +2 |
山本雄太 | 教3 | 75 | 78 | 153 | +13 |
加藤政和 | 商3 | 84 | 76 | 160 | +20 |
押田凌大郎 | スポ2 | 74 | 78 | 152 | +12 |
永田耕平 | 教2 | 83 | 83 | 166 | +26 |
二村健人 | 社2 | 76 | 70 | 146 | +6 |
木本航輔 | スポ1 | 79 | 70 | 149 | +9 | ※1ラウンド・パー70打 |
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コメント
長谷川和市主将(スポ4=兵庫・滝川二)
――今回の結果を受けて率直なお気持ちを聞かせてください
結果は6位ということで、率直に悔しい気持ちでいっぱいです。実力は十分優勝できる力を持っていたので、6位でCブロックに降格するというのは考えてもいなかった結果なので本当に悔しいですね。
――その要因とは
技術的な面よりか気持ちの面、精神的な面が一番大きいのかなと思います。やっぱり心にブレーキをかけてしまっているというのが現状なので、攻めるところは攻める、守るところは守るというメリハリをつけてブレーキをかけずにアクセルを踏んでいくゴルフをこれからみんなしていかないといけないと思います。
――この2日間チーム全体のプレーはいかがでしたか
全員気持ちを入れてやってくれたかなと思います。結果は6位ということなんですけど、本当に一生懸命チームのために一打一打重ねてきてくれたので、そこは良かった点かなと思います。
――きのうから切り替えていく上でミーティングなどされましたか
気持ちがある意味開き直って、きょう(初日)より悪いスコアは出ない、這い上がるだけだといい意味で開き直ってプレーしてこいという感じでミーティングしました。
――個人としてはいかがでしたか
個人としてはチームに貢献できるスコアではなかったので、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいなんですけど、もっといいスコアで回れたらよかったかなと思います。
――日本学生選手権を終えて調子が悪かったということはありますか
調子は良くもなく悪くもなくという感じだったのでそこで伸び悩んでいたかなというところはありますけど、ショット自体は練習ラウンドから調子良かったので、スコアが出るかなという感じでした。結果はちょっと打ってしまって、気持ちの面が大きいのかなと思います。
――最後の団体戦だったと思いますが、主将としての1年間を振り返っていかがですか
まあ春(関東大学春季Aブロック対抗戦)で(Bブロックに)落ちて、早慶戦では負け、今回は(Cブロックに)落ちてという…本当に勝つ機会がなかった1年間ですね。まあある意味、負けを経験したからこそ次は勝ちにつながるので、後輩たちには申し訳ないというか、Cで戦わせてしまうところが一番申し訳ないなと責任を感じているところです。でも、この悔しさをバネにみんな頑張ってもらいたいですね。
――同期の4年生方については
4年生は本当に…頑張ってついてきてくれて良かったです。
――最後に後輩たちに向けて一言お願いします
今回の悔しさというのは絶対に忘れてほしくないです。Bでも優勝できるしAでも上位に食い込める実力はあるので、そこは自信を持ってプレーしてほしいなと思います。後は、本当に色んな人に支えてもらっていることをもう少し考えて感謝の気持ちを持って一球一球思いを込めて打ってもらえればいい結果が出ると思うので、また来年からも期待しています。
宇都敬汰(スポ4=宮崎日大)
――今回の結果をどのように受け止めていらっしゃいますか
Cブロックに落ちてしまったことがすごく悔しい気持ちですね。
――要因は何だとお考えですか
Bブロックで優勝する力は持っていると思うんですけど、変に気負ってしまって普段打たないようなショットだったりスコアが出てしまったことが原因かなと思います。
――チームトップのスコアでしたが、この2日間のプレーはいかがでしたか
個人的に早慶戦でいいスコアが出て、それが自信になったので今回も少しいけるかなという気持ちは少しあったんですけど、チームのスコアが大事なので、その点が悔しいですね。
――最後の団体戦となりましたが
今回4年目で最後ということで結構気持ちを込めている部分が大きくて、結果は結果で受け止めないといけないので、これを糧として残りもやっていきたいです。
――同期から見て、長谷川和市主将はどのような主将でしたか
お互い結構小さい頃からゴルフをしてきた人間なんですけど、引っ張れるというか、同期は4人いるんですけど主将はやっぱりこいつだなと思わせてくれるような存在だなと思います。
――最後に後輩たちに向けて一言お願いします
しっかり来年の春(関東大学春季Cブロック対抗戦、リーグ戦)と秋(のリーグ戦)でBに上がって、最終的にはAブロックで日本一という目標を掲げているので、それを達成してほしいなと思います。