Bブロック優勝、Aブロックへ返り咲く

ゴルフ

 昨年度の関東大学秋季Aブロック対抗戦ではBブロックへ降格していた早大ゴルフ部。『日本一』を掲げるゴルフ部にとってBブロック対抗戦はなんとしてでも制したい第一関門だ。第1日は2位の法大を3打上回り1位で折り返すと、第2日では12打差とさらにその差を広げた。トータルスコア1050で優勝、Aブロックへ返り咲くと共に6月の全国大学対抗戦への出場を決めた。

照沼恭平(社4=東京・早実)と会話する部員たち

 第1日は石毛巧(スポ4=埼玉栄)がワンオーバーで早大トップ。「いまいちなスコア」と石毛自身は満足していないが、他大に差をつけることに貢献。さらに「周りの下級生が緊張して固くなって自分のプレーができなくなってしまうのをなんとかするのに徹しようと、そういう役割でやっていました」と振り返る。プレーでチームをけん引するばかりでなく、最上級生としてチーム全体が勝利へと向いて行けるよう意識していた。

10番ホール、ティーショットを打つ石毛

 第2日は長谷川和市(スポ3=兵庫・滝川二)、山本雄太(教2=栃木・作新学院)の活躍が光った。第1日は長谷川6オーバー、山本7オーバーだったが、2人は第2日Bブロックトップタイのパーを出す。長谷川はコーチやチームメイトのアドバイスが効き「気持ち良くいいスイングが振れた」と振り返った。第1日と第2日でロースコアの選手ががらりと変わった今大会。合宿でもチーム戦を行い、士気を高めてきた。誰か一人の力で勝ちに行くのではない、まさにチーム力がなした優勝といえよう。

2日間の戦いを終え他校と握手する長谷川

 優勝しAブロックへの昇格を決めたが、2014年度関東大学秋季対抗戦以来降格と昇格とを繰り返してきた。『日本一』への布石を打つためには、この連鎖から抜け出さなければならない。岩周巧泰主将(社4=宮城・東北)も「優勝してゴールというよりはやっとスタートするきっかけがつかめた」と気を引き締める。6月の全国大学対抗戦は関東Aブロック校だけでなく全国の精鋭が集結し、早大の今後を占う一戦となるだろう。

(記事、写真 曽祢真衣)

前列中央は岩周主将、左はマネジメントも担う国松耕佑(人4=北海道・北嶺)

結果

▽総合順位

順位 大学名 1日目 2日目 総合成績
優勝 早稲田大学 528 522 1050
2位 法政大学 531 534 1065
3位 日本体育大学 535 535 1070
4位 駒沢大学 546 531 1077
5位 神奈川大学 556 537 1093
6位 富士大学 記録なし 記録なし 記録なし
※各大学10人エントリー、出場8人中上位7人のスコアを採用

▽個人成績

選手名 学部・学年 1日目 2日目 総合成績 総合スコア
石毛巧 スポ4 72 75 147 +5
照沼恭平 社4 記録なし 76 76 +5
前山聖耶 商4 76 74 150 +8
宇都敬汰 スポ3 73 78 151 +9
長谷川和市 スポ3 77 71 148 +6
加藤政和 商2 74 79 153 +11
徳嶽太 スポ2 82 77 159 +17
山本 雄太 教2 78 71 149 +8
押田凌大郎 スポ1 78 記録なし 78 +7
※1ラウンド・パー71打

岩周巧泰主将(社4=宮城・東北)

――今回の対抗戦でチームを見ていかがでしたか

今までやってきたことの積み重ねがやっと形になり始めたきっかけだったと思います。優勝してゴールというよりはやっとスタートするきっかけがつかめたのかなと感じます。

――主将としてどのようにチームを率いていきますか

自分は主将なのですがレギュラーにも今回外れてしまって。本来プレーでも引っ張れるのが本来主将であるべきなのだと思うのですが、メンバー外としての態度、立ち振る舞いというのはワセダの学生として当然あるべき行動、一番すきのない振る舞いというのでチームを引っ張りました。

――Aブロックへの昇格が決まりましたがどのように戦っていきますか

日本一があくまで目標なので。ストローク数で言えばAブロック校とはけっこう差が開いてしまっているのですが、その差を技術だけでなく体力、精神力、また質の高い練習その他を通して学べる人間形成、人間力を高めることでまたチーム一丸となってチームとしてAブロックを戦えればなと思っています。

――次戦への意気込みをお願いします

日本一を(目標に)掲げていてやっと全国という舞台で戦えるので、自分たちの力量を把握しつつもこの1年日本一という目標を達成できるよう収穫を得られればと思っています。

石毛巧(スポ4=埼玉栄)

――この2日間を振り返っていかがでしたか

今まで部活の目標としてやってきたBブロック優勝をすることができたので良かったと思っています。

――コンディションはいかがでしたか

チームの雰囲気も良かったですし個々の調子もベストとは言えないですけれど、だいぶ良かったから優勝できたのではないかと思います。

――ご自身のコンディションも良かったということでしょうか

そうですね。比較的ここ最近の大会の調子も良かったのでコンディション的には良かったですけれど、自分としては2日間いまいちなスコアだったので。

――団体戦でしたがプレッシャーはありましたか

4年間リーグ戦に春と秋出場してきて今4年生になって7回目だったので、自分は周りの下級生が緊張して固くなって自分のプレーができなくなってしまうのをなんとかするのに徹しようと、そういう役割でやっていました。

――次戦に向けて意気込みを

全国大学が北海道であるのですが、ゴルフ部の目標が日本一なので、それを達成できるように頑張りたいと思います。

長谷川和市(スポ3=兵庫・滝川二)

――この2日間を振り返っていかがですか

試合までにけっこう調子が上がっていて自信はあったのですが、1日目思うようなゴルフができずスコア77で不満足な結果でした。ですが、斉藤コーチをはじめ先輩方からもいろいろアドバイスをもらって、スイングの中で3つのポイントを意識してきょうラウンドした結果気持ち良くいいスイングが振れました。結果につながって良かったなと思います。

――この大会に向けて特に取り組んできた練習はありますか

合宿で常にチームで動いてゴルフしていくことで今回のリーグ戦を想定してチーム戦を部員の中でしたり、一日一日その日の具体的な目標を立ててそれに対してどう取り組んでいくかというのを日々繰り返してやってきました。その結果、しっかり自分だけでなく他の部員もいいスコアで回れたのかなと思います。

――リーグ戦を想定した練習を積むことでチーム力も向上したということでしょうか

そうですね。合宿とか日頃の部活動でもみんなで一緒に切磋琢磨(せっさたくま)してきました。辛いトレーニングとか、楽しいことは練習中ほとんどないのですが、でもその苦しい中で和気あいあいとみんなで努力して乗り越えようといういい雰囲気が、チーム力につながったのではと思います。

――では次戦に向けての意気込みを教えてください

次は全国大学対抗戦なのですが、まだメンバーは決まってないですけど出れるとしたら最終的な目標は日本一というふうに立てているので、それに向けて今回自分の中でいくつか課題もありますし、チームとしての課題もこれからチームで話し合いして洗い出してもう一回整理して。全国大学対抗戦まで残り少ないですが、少しでも改善して成長できるように頑張っていきます。