全国の舞台で堂々の3位入賞!

ゴルフ

 全国から選抜された大学のみが出場することを許される、信夫杯争奪日本女子大学対抗戦(信夫杯)。昨年は出場権すら獲得することができなかった最高峰の大会で、早大が躍進を見せた。初日は上位と差をつけられる7位と出遅れたものの、2日目に一気に巻き返す。終わってみれば3位と、ゴルフ部女子史上最高の結果を残し、笑顔でこの大会を締めくくった。

 関東女子大学秋季Aブロック対抗戦(秋季リーグ戦)優勝校としてこの大会に臨んだ早大。その勢いのまま好成績を残したいところであったが、過去には日本オープンが行われたこともある難コースが選手たちを苦しめる。初日はグリーン上でのプレーで粘り強さを発揮できず、7位と後退。ショットの調子が悪くなかっただけに、悔しさが残った。

 しかし、迎えた2日目。ここから早大の怒とうの巻き返しが始まる。チーム1番手の堤なつき(教3=東京・早実)は、第1ホール(H)こそダブルボギーとなるも、第2Hから本来の力を取り戻し71打と、チーム唯一のアンダーパーをたたき出す。また、鈴木ありさ主将(スポ3=東京・杉並学院)、小出真鈴(文構3=長野西)も72打の好成績でラウンドを回り切った。2日目のチームスコア215打は、出場校中1位。関東女王としての意地を見せつけ、見事に全国3位に食い込んだ。

 秋季リーグ戦優勝、そして信夫杯3位。4年生がいないチーム状況の中で、早大はこの一年で急成長を遂げた。来年も全メンバーはチームに残るため、さらなる躍進が期待できる。「優勝できないチームではない」(鈴木)。この大会では、早大が全国の舞台で活躍できるということを証明することができた。しかし、初日はショートゲームでスコアを落とすなど、改善の余地は大きい。次こそは頂点へ――。これから早大は鍛錬の冬を迎える。

3位の賞状とカップを手にし笑顔の一同

(記事、写真 杉田陵也)

結果

▽総合順位

順位 大学名 1日目 2日目 総合成績
優勝 大手前大学 222 217 439
2位 中央学院大学 222 217 439
3位 早稲田大学 231 215 446
4位 名古屋商科大学 224 228 452
5位 日本大学 226 227 453
6位 流通経済大学 226 227 453
7位 関西学院大学 225 229 454
8位 明治大学 233 230 463
※各大学出場4人中上位3人のスコアを採用
※同スコアの場合は4番目の成績を出した選手の2日間合計ストロークにより順位を決定

▽個人成績

選手名 学部・学年 1日目 2日目 総合成績 総合スコア
鈴木ありさ スポ3 72 72 144 ±0
小出真鈴 文構3 ※81 72 153 +9
堤なつき 教3 78 71 149 +5
新島有稀 スポ3 81 ※82 163 +19
※1ラウンド・パー72打
コメント

鈴木ありさ主将(スポ3=東京・杉並学院)

――3位という結果をどのように捉えていますか

初めて信夫杯(信夫杯争奪日本女子大学対抗戦)に出場して、3位になれて素直にうれしいです。

――結果が出た後はチーム全員で喜んでいる場面も見受けられました

やはりこの部員10人がいなければつかみ取ることができなかった3位だと思いますし、みんながそれぞれ役目を果たしていたからこそ出せた結果だと心の底から思っています。

――関東女子大学秋季Aブロック対抗戦(秋季リーグ戦)優勝校として臨んだ今大会でしたが、どのような準備をしてきましたか

優勝するためにはイーブン前後のチームスコアが必要になると思っていたので、粘り強くラウンドできればと思っていました。初日は出遅れてしまいましたが、関東優勝校として意地を最終日に見せることができて良かったです。最終日だけのチームスコアは出場校中最高で、優勝できないチームではないと思うので、来年にもつなげていきたいです。

――朝日杯争奪日本女子学生選手権から5日間続けてのラウンドとなりましたが、疲れなどはありましたか

体力的にも精神的にも少し疲れはありますが、チームみんなの顔を見ていれば疲れも吹き飛ぶので、体を大事にしてこれからもやっていきたいです。

――最終日のスコアが良かった分、初日に出遅れてしまったことは少し悔しいところでもあると思いますが、いかがですか

それも団体戦ならではのことなので良い経験と捉えていきたいです。来年は全員が良いスコアを出せるように、みんなが良いパフォーマンスができるということを課題にして、冬合宿、春合宿に臨みたいと思います。

――昨年は出場もかなわなかった信夫杯で、ことしは3位を取ることができました。ことし一年を振り返っていかがですか

秋季リーグ戦も優勝することができましたし、(ゴルフ部女子)創部以来一番の好成績を出すことができました。この一年やってきたことが結果につながって、どんな取り組みも全て無駄ではなかったということが証明できてよかったです。また、チーム力というものを大切にして戦ってきたからこその結果だったと思うので、今後もチーム力をテーマにしていきたいです。

――来年の目標を教えてください

学年が上がれば、態度や雰囲気も変わって良いものになってくると思うので、その中で私たちの代は学生生活最後の一年になるので、良い成績を出せるように頑張りたいです。

堤なつき(教3=東京・早実)

――3位という結果について率直にどのように思っていますか

初日7位で1つでも順位を上げたと思い、全力でプレーしました。3位入賞できてうれしいです。

――初日のプレーはいかがでしたか

チームで全国の舞台で戦うことが初めてだったので、ワセダの雰囲気を作るということはできましたが、それに結果がついてこなかったことが悔しかったです。

――特に初日で苦しかったところはどこでしたか

全員ショットは悪くなかったのですが、グリーンに苦しんだところが大きかったです。やはり、ショートゲームでの粘り強さが大事だなと思いました。

――初日を踏まえて意識した部分はありましたか

プレーで注意したことは特にありませんでしたが、いままでお世話になった方々に感謝の気持ちを持って、一打でも良くしていこうということは意識していました。

――2日目は71打で終えましたが、初日からうまく切り替えることができたと思います

そうですね。2日目のスタートホールでロストボールをしてしまい、打ち直しをしました。その時はみんなの顔を見ることができなかったのですが、2ホール(H)からは1つでもスコアを上げていこうと思ってプレーをしました。良いスコアを出して、笑顔で戻りたいと思っていたので、そういうことも今回のスコアにつながったと思います。

――1Hのスコアはいかがでしたか

1Hはダブルボギーでしたが、その次でバーディーを取ることができたのはやはりみんなのおかげだと思います。

――きょうはチーム内最高スコアで終えることができました

初めの打ち直しは後悔するところではありますが、うまくまとめることができたので良かったです。

――最後に来年に向けての目標を教えてください

ことしの改善すべき点をしっかりと修正して、来年は最高の年になるように全試合での優勝を目指して頑張りたいです。