伝統の早慶戦でアベック優勝を飾る

ゴルフ

 ことしも伝統の早慶戦が開催された。両校の選手にとって特別な戦いとなるこの舞台において、男子部は513-526で勝利し11連覇を達成。また女子部も378-411で4連覇という結果に。男女ともに連勝記録を伸ばし、アベック優勝を飾った。

 「必ず11連覇を達成しなければいけない」(山城泰介主将、先理4=沖縄・開邦)。関東大学春季対抗戦の結果、Aブロック昇格を決め勢いに乗る男子部は早慶戦11連覇に挑んだ。この日全体でトップのスコアをたたき出したのは石毛巧(スポ3=埼玉栄)だった。「ホームコースのような感じ」と語るように、以前に川間コースでのプレーを経験している石毛は68打という好スコアをたたき出す。70打でまとめ上げた長谷川和市(スポ2=兵庫・滝川二)とともにチームを引っ張った。最後の早慶戦となった山城泰介主将(先理4=沖縄・開邦)は「キャプテンとして数字で貢献したいという思いが強すぎて前半から空回りしてしまった」と振り返るように、納得のいくプレーはできず。それでもチーム力で相手を上回り、計513ストローク。慶大に13ストロークの差をつけ、目標としていた11連覇を果たす結果となった。

主将として11連覇を支えた山城主将

 女子部は鈴木ありさ主将(スポ3=東京・杉並学院)を中心にチーム一丸となり勝利を目指した。鈴木は自身のプレーを「納得はいっていない」と振り返ったものの、72打という全体で1番のスコアでワセダをけん引。小出真鈴(文構3=長野西)は73打、堤なつき(教3=東京・早実)と浜上佳奈(人3=長野・佐久長聖)もともに76打でまとめ、安定した力を見せた。最終的に合計で慶大に33打の差をつけ圧勝。「チームとして勝てたということがよかった」(鈴木)。各自が『全員ゴルフ』というスローガンを意識し、4年連続の勝利をつかんだ。

全員ゴルフが信条の女子部。写真はホールアウトする新島

 「ケイオーは良きライバルでリスペクトすべき相手。互いに切磋琢磨し合える日が早慶戦です」(山城)。この言葉通りプレーが終わると両校の選手たちがお互いのプレーを讃え合う姿があった。OBやOGも集ったこの大会を通じて、より一層早慶で良い関係を築くことができたようだ。次に控える大会は秋季リーグ戦。「自分たちの目標を達成したい」(青野憲太郎、スポ4=京都学園)。「チーム一丸となってやっていきたい」(鈴木)。男女共に目標達成に向け、早大ゴルフ部はさらなる高みを目指していく。

(記事 大森葵、写真 菖蒲貴司)


結果

男子部



○早大513-526慶大


選手名 学部・学年 東コース 南コース Total 総合スコア
山城泰介 先理4 38 38 76 +4
青野憲太郎 スポ4 37 39 76 +4
滝雅志 スポ4 37 37 74 +2
照沼恭平 社3 36 39 75 +3
石毛巧 スポ3 34 34 68 -4
長谷川和市 スポ2 35 35 70 -2
宇都敬汰 スポ2 38 39 77 +5
山本雄太 教1 35 39 74 +2

女子部



○早大378-411慶大


選手名 学部・学年 東コース 南コース Total 総合スコア
鈴木ありさ スポ3 36 36 72 ±0
小出真鈴 文構3 38 35 73 +1
堤なつき 教3 38 38 76 +4
浜上佳奈 人3 41 35 76 +4
新島有稀 スポ3 42 41 83 +11
乗富舞 国教2 42 39 81 +9


コメント

山城泰介(先理4=沖縄・開邦)

――早慶戦ということでどのようなお気持ちで臨みましたか

実力的にはAブロックとCブロックということで勝たなければいけない試合だったのですが、それ以上に今まで先輩方が積み上げてきて10連覇がきょねん達成されたので、ことしは必ず11連覇を達成しなければいけないというプレッシャーはありました。ですがチームみんなでそのプレッシャーを団結力に変えて戦うことができて、勝つことができたのですごく良かったと思います。

――最後の早慶戦となりましたね

ワセダとケイオーは戦うブロックが違うので(一緒に)回る機会というのは一年に一回しかないのですが、やはりケイオーが良きライバルでリスペクトすべき相手で、互いに切磋琢磨し合える日が早慶戦で、自分にとっても他の試合に比べてもすごく特別です。そういう舞台を4回経験することができたというのは非常に誇りに思いますし、今後OBとして現役をサポートしていくという面でもつながっていくと思います。

――ご自身のプレーを振り返っていかがですか

きょうはリーグ戦と同じように、キャプテンとして数字で貢献したいという思いが強すぎて前半から空回りしてしまって、結果その流れを良い方向に持っていくことができず不甲斐ない結果に終わってしまって個人的には残念だったのですが、チームとして勝つということが一番の目標だったのでそれを達成することができたのは良かったと思います。

――ワセダの勝利という結果となりましたがチームワークなどはいかがでしたか

2週間後にリーグ戦があるのですが、そのリーグ戦と同じくらい早大ゴルフ部にとっては重要な位置づけの大会なので、やはりそこに向けて普段の朝練や午後練や合宿で集中力やチーム力を高めて臨むことができました。それが勝利につながったと思いますし、選手だけでなくて今回出ていないサポートする部員も、しっかりと優勝という共通目標を持って選手のサポートを徹底してやってくれたことが勝利につながったと思いますし、そこがやはりワセダの誇れるチームワークなのかなと思います。

――次の試合への意気込みをお願いします

団体戦ではAブロックのリーグ戦が9月7日からあるのですが、そこでAブロックで3位に入るという目標があります。そのあとに3位に入ると団体戦の忍杯という全国大会があって、そこで5位以内に入るということを目標にしています。今回の勝利を良いきっかけとして今後チームとして成長していけるようにしていきたいです。


石毛巧(スポ3=埼玉栄)

――今回の大会はどのような意気込みで臨みましたか

早慶戦という戦いで男子が10連覇をしていたということで、チームのために一打でも貢献できれば良いなという気持ちで臨みました。

――ご自身のプレーを振り返って

この川間コース自体が結構前にプレーをさせてもらっていて、ホームコースのような感じだったので自分の良いプレーがきょうはできたのではないかなと思います。

――ワセダが勝利という結果となりましたがいかがですか

これから秋季リーグ戦が控えていて、Aブロック3位という目標を持ってワセダのチームは取り組んでいます。その中でケイオーさんが今Cブロックなので順当にやっていればワセダが勝つかなという感じだったので、今回の勝ちは勝ちで嬉しいですが、秋季のリーグ戦に向けて気を引き締めていきたいところです。

――これからの試合の目標や意気込みを教えてください

一番近いのが秋季リーグ戦なのでそこに向けてまずは調整をして、チームの目標であるAブロック3位というのを達成できるように頑張りたいと思います。


青野憲太郎(スポ4=京都学園)

――11連覇おめでとうございます。いまのお気持ちをお聞かせください

素直に嬉しいという一言に尽きますね。重ねてきているものが大きい分だけ責任やプレッシャーもあったのですが、勝たなければならない試合で勝てたことはチームにとって非常に大きいのかなと思います。

――今年度は男子部の主務として、プレー以外の場面でも早慶戦に携わっていたと思うのですが

朝の段取りだとか、きょう1日いろんなことがあったのですが、それもOB・OGの方々が日頃自分たちをサポートしてくださっているからこそのことだと実感しました。自分たちはこういう機会でしかその恩を返せないのですが、まず勝ててよかったということと、しっかりと部員たちがまとまって運営で動いてくれたのでよかったと思います。

――実戦から離れていらっしゃいましたが、きょうに向けてどのような調整を行われてきたのでしょうか

8月9日から5日間の合宿があり、その合宿で早慶戦のレギュラーを決めるということだったので、この5日間でどれだけ練習するかということでしたね。まあ、並大抵ではない練習量をこなして、数で物を言わせるではないですけど、実際にそれだけ練習はしたので、久しぶりの実戦で不安もありましたが、やはり練習量が自信になっていましたね。きょうはそこまで良いスコアではなかったのですが、以前と同様にプレーできていたと思います。

――4年生で自身最後の早慶戦でしたが、後輩たちに伝えたいことはありますか

12連覇を目指してほしいということと、今回できなかったこと、達成できなかったこと、監督、コーチから指導されたこともあるので、そういう点をひとつひとつ改善して来年もっと良い早慶戦にしてもらいたいです。

――秋のリーグ戦に向けて

秋季リーグは大学最後のチーム戦で自分も入学した年のリーグ戦からずっと出場させてもらっていて、思い入れも深い大会なので、やはり最上級生になったいま、自分たちの目標を達成したいと思っていますし、そのためにもチームでまとまってできることひとつひとつを着実にこなしていければいいなと思います。


鈴木ありさ(スポ3=東京・杉並学院)

――1バーディ1ボギーという結果については

目標はアンダーパーだったので、結果としては納得がいっていないのですが、チームとして勝てたということがよかったなと思います。あまり調子はよくなかったのですが、そんな中でも結果を出せたということが自信になったので、これからのリーグ戦でも継続していけたらなと思います。

――朝日杯の出場権を得てからのきょうということで、どのような調整を行ってきましたか

体調面は整えていたのですが、連戦続きで疲れが出ましたね。アンダーパーが出せなかったのもそのあたりにあるのかなと感じています。そのために体力面などなど鍛えていかなければなと思っています。

――主将としてきょうのチームはいかがでしたか

早慶戦は伝統ある戦いで、ことしで49回目となっているので、負けられないという中で、チーム一丸となることで上がってくるだろうと思っていました。秋のリーグ戦に向けて少しずつまとまってきている中で早慶戦を迎えられたのはよかったです。

――秋季リーグに向けて

Aブロック優勝という目標を掲げて活動しているので、しっかり優勝できるように、残り期間は少ないのですが、しっかりチーム一丸となってやっていきたいです。個人としてはやはりアンダーパー、そして主将としてチームをまとめられるように頑張っていきます。