第68回日本学生ゴルフ選手権競技(日本学生)と 第51回日本女子学生ゴルフ選手権競技(日本女子学生)が岐阜県のスプリングフィールドゴルフクラブで行われた。この大会は2日間かけて行われる予選ラウンドに通過した者が決勝ラウンドに進む。男子は4日間、女子は3日間の合計スコアで勝負が決まる。結果は惜しくも小出真鈴(文構2=長野西)や浜上佳奈(人2=長野・佐久長聖)は予選落ち。堤なつき(教2=東京・早実)は15位タイ、鈴木ありさ(スポ2=東京・杉並学院)は27位、は山城泰介(先進3=沖縄・開邦)は28位タイで試合を終え、全国の舞台で苦戦した様子だ。
男子部で唯一本大会に出場した山城。第62回関東学生ゴルフ選手権では16位タイで日本学生への出場を決め、他の部員の期待も背負って臨む。「プレッシャーは無かったのですが、男子は1人だったということで頑張らないといけない」(山城)と意気込みを語った。大会1日目、2日目では思うようなスコアを出せなかったが、なんとか予選突破。最終ラウンドの18番ホールでバンカーからチップインバーディーをとると一気に流れに乗り、見事3アンダーで最終ラウンドを終える。
最終日を3アンダーで終え、順位を上げた山城
ことしは早大女子部から4人もの選手が日本女子学生に出場。1日目から堤と小出は6オーバー、鈴木と浜上は7オーバーと大きく出遅れ、予選突破が危ぶまれる展開に。明暗を分けたのは2日目。「もったいないゴルフをしてしまった」(浜上)とミスが目立った浜上と小出は惜しくも予選敗退となった。一方、粘り強いゴルフで2日目順位を伸ばした鈴木と安定したスコアを出した堤は予選突破。堤はそのまま流れに乗りさらに順位を上げ、15位タイで試合を終える。全国という大きな舞台での緊張のせいか本領を発揮することはできなかった鈴木はきょねんよりも順位を落とし、27位という結果に終わった。
安定したゴルフでチームを引っ張った堤
思うような結果を残しきれなかった早大ゴルフ部。しかしことしは合計5人の選手が早大から全国の舞台で戦い、現在ゴルフ部は着実に力をつけていると言える。しかし目標はこれではない。9月に男女ともに関東大学秋季Aブロック対抗戦(リーグ戦)を控えている。「チーム全員で目標である優勝を目指し、チーム一丸となって頑張ります」(鈴木)とリーグ戦で求められるのはチーム力だ。今大会での課題を克服し、リーグ戦では夏の集大成を見せてほしい。
(記事 小森順子、写真 中澤奈々)
結果
▽第68回日本学生ゴルフ選手権競技
山城泰介(先進3=沖縄・開邦)78・72・75・70=295
▽第51回日本女子学生ゴルフ選手権競技
堤なつき(教2=東京・早実)78・78・78=234
鈴木ありさ(スポ2=東京・杉並学院)79・77・84=240
小出真鈴(文構2=長野西)78・80=158
浜上佳奈(人2=長野・佐久長聖)79・81=160
コメント
山城泰介(先理3=沖縄・開邦)
――きょうの試合を振り返って
最後にアンダーを出して順位を上げることが出来たのでかったです。
――良かったホールについて
きょうの前半まではそんなに良くなかったのですが、後半からショットとパットでコツをつかんでアンダーを出せたので良かったです。
――予選の結果、勝ち残りが1人になってしまったことについて
プレッシャーは無かったのですが、男子は1人だったということで頑張らないといけないなというのは思っていました。
――1日目も含め2日間で印象に残ったホール
きょうのインスタートの18番でバンカーからチップインバーディーをとったことです。このことによって流れが良い方向に傾いたので、最終的にアンダーを出すことに繋がったと思います。
――秋のリーグ戦に向けて個人とチームの目標
個人としては、ショットとパットが今大会で上手くいかなかったのでリーグ戦までに時間があるので調節してチームに貢献出来るようにしたいです。またリーグ戦、朝日杯に繋げてきたいです。チームではリーグ戦ブロックで3位という目標があるのでそれに向けて個人で何すべきかというのを考えていきたいと思います。
浜上佳奈(人2=長野・佐久長聖)
――きょうの試合を振り返って
ここのコースはかなり難しくて、ピンポイントで狙っていかなければならないコースなのですが、なかなか自分の狙ったコースに打つことが出来ず、自分の実力がまだまだということを痛感しました。
――昨年度のコースと比べて
難しさは同じくらいですが、自分の実力が昨年よりも落ちていると感じました。
――実力が落ちているというのは具体的に
思っている所に打つことが出来なかったという部分がありました。自分が感触の良かったショットでバンカーに入ってしまったり、ということではなくて、初めからミスをしてしまい、OBも池にも入れてしまっていたので、もったいないゴルフをしてしまったなと思います。
――パターやショットの調子が上がらなかったのか
アプローチやパターでカバーは出来たのですが、それ以上にショットが良くなかったです。
――印象に残っているホールは
きょうだと、前半でOBを初めて打ってしまったコースがあって、そこで流れが悪くなってしまったかなと思います。耐え切れなかったです。
――今回の第2ラウンド敗退はどう捉えているか
かなり悔しいです。
――秋へ向けては
練習できる期間がまだあるので、今回出来なかったことをしっかりと修正して今後の大会に挑みたいと思います。
――今後への意気み
今年は関東女子大学秋季Aブロック対抗戦、朝日杯争奪日本女子学生手権とあと少ししか試合がないので、これまで学んできたことをしっかりと反省して、一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。
鈴木ありさ(スポ2=東京・杉並学院)
――きょうの試合を振り返って
三日間を振り返ると、スコアは全然良くなかったのですが自分の課題はかなり見つかったのでそこは良かったと思います。
――パターやショットの調子は
ショットはかなり良かったですが、パターがなかなか入らないという場面もあってもったいなかったなと思います。
――コース攻略は
ショットもセカンドも全てどこに打つかで決まってくるので、そういったマネジメントをもっと出来ていたら違う結果になっていたと思うので、マネジメントがやはり大切だと思います。
――昨年に続き2年連続の日本女子学生出場でしたが
きょねんよりの順位よりも上位に行きたいという目標はあったのですが、なかなか難しくてきょねんよりも良くなかったのです。ですが、今後につながるは課題見つかったので良かった
と思います。
――具体的な課題とは
難しいコースになるとコースのマネジメントがまだまだ出来ていないので、そういった部分が課題です。
――第2ラウンド突破にしては
そうですね、2日目は特に張らなければと思っていたのですが、最後まで粘り切れたということは良かったと思います。
――今後の抱負
関東女子大学秋季Aブロック対抗戦が控えていますが、きょう出来なかったことを反省して、まだ期間があるのでしっかりと練習をして、チーム一丸となって練習していきたいと思います。チーム全員で目標である優勝を目指し、チーム一丸となって頑張ります。
小出真鈴(文構2=長野西)
――きょうを振り返って
私にはアウトコースが苦手という意識がありました。そのアウトコースを38で耐えられたのは良かったのですが、その後気の緩みのせいでインコースで6連続ボギーをしてしまいました。結果的に80というスコアになってしまいました。ショットの調子が悪いというわけではなく、メンタル面での課題があると感じました。
――アウトコースはなぜ苦手と感じましたか
アウトの方が距離がちょっと長くて、私は飛ばせる方ではないので、苦手と感じました。それでも前半アウトで耐えられたのですが、インで10から15まで全部ボギーにしてしまい、途中で流れを切ることができませんでした。
――ショットやパットの調子は
全日本の時からスイングを変えたりしてショットの調子は悪くありませんでした。きょうはパットの方が悪かったです。グリーンに乗せても3パットしてしまいました。前半はそこまで悪くなかったのですが、ボギーが続いたときに、焦る気持ちがあってショットでもパットでもボギーの流れを止められなかったので、やはりメンタルの方で課題があると思います。
――メンタル面で悪い流れを断ち切れなかった
去年の日本学生は2日目で敗退していて、ことしは残りたいという気持ちがありました。その気持ちを抑えて、平常心でプレーしなければいけなかったのですが、その気持ちを抑えきれずに焦ってボギーを多く出してしまったといまは思います。
――今回得られた収穫や課題はありますか
スイングやショットのでは監督やコーチのご指導のおかげで去年よりは成長していると感じました。「自分の一打はチームの一打」というのがことしのスローガンで、リーグ戦は日本学生より緊張すると思うのですが、スイングなどの成長している技術の面をメンタルで台無しにしてはいけないと思います。チームのためにという気持ちを持って、気持ちのコントロールができるように次の大会に向けてしっかりやっていきたいと思います。
堤なつき(教2=東京・早実)
――きょうを振り返って
きのうに比べてアプローチなどのショートゲームで子がく、最終日なんとか粘ることができたと思います。
――アプローチ調子が良かった
きのうはあまり良くなかったのですが、きょうは良かったです。自分では満足のいく結果です。
――ショットやアプローチの調子はどうでしたか
もっと上を目指せたかもしれませんが、最終日まで残れたことが自分としては満足です。
――予選を勝ち抜いて来たことはやはり嬉しいですか
正直かなり嬉しいです。
――コースの印象はどうですか
やはり全国大会なので、難しかったです。
――ポイントになったホールはありますか
最終ホールに長めのパットを決めてバーディーにできたことです。最終場面でバーディーを出せたことは大きかったです。
――スコアについては
3日間70代で回るというのが目標でした。コーチの方からも最大値82という設定があったので、全日程をそれ以下で回れたのはかったです。その設定値があったので、長丁場の試合でも精神的に持ちこたえられたと思います。
――メンタルに影響を与える要因はありましたか
最終日の緊張感はありました。でも全力で回ってくるだけだと思うことで、そのプレッシャーを吹っ切れたと思います。
――今回つけたや収穫はありますか
プレッシャーに負けないということと今回は個人戦でしたが、私たちが求めているのは団体での勝利なので、団体で貢献できるように自分の中で意識してプレーできたのは良かったと思います。
――次大会に向けて
結果を出して 「分の一打はチームの一打」というスローガンを意識してチームに貢献したいですし、 主将、コーチ、先輩方にお世話になっているので、プレー以外の面でも貢献したいと思います。