若き力で関東を通過、安定したゴルフで全国の舞台へ

ゴルフ

 第51回関東女子学生選手権が埼玉県・狭山ゴルフクラブで行われた。9月に行われる第50回日本学生女子選手権競技(日本学生)の関東予選として実施されたこの大会にワセダからは3選手が出場。全員上位に入って、予選を通過。日本学生に向けて、まずは関東を危なげなく通過した。

ドライバーショットを放つ鈴木

 今年の舞台は狭山ゴルフクラブ。2016年度の日本オープン選手権競技の開催コースに決定している名門コースである。試合は1日目から激しく動く。ラウンド中、雨が降り出すという難しいコンディションの下、ワセダの選手たちは思うようにスコアを伸ばすことができない。結果的にトップの選手からは7打差以上の大差がこの時点ですでについてしまっていた。

 2日目、ワセダの逆襲の波頭を切ったのは鈴木ありさ(スポ1=東京・杉並学院)だった。先の関東女子大学春季Bブロック対抗戦で最優秀選手に選出された鈴木は、2日目をその日のベストスコア、6アンダーの猛チャージを見せ、一気に4位まで浮上。「2日目は回っているうちにどんどん良くなって、パターがさえていた」と語る納得のゴルフだった。

全体4位でフィニッシュした浜上

 そして迎えた最終日、この日スコアを伸ばしたのは、浜上佳奈(人1=長野・佐久長聖)。前半はパープレイで凌ぐ。そして、「ターニングポイントとなった」と振り返る、9番ホールのバーディーパットを沈めると、ここから本領発揮。後半最初のホールもバーディーを掴みとり、一気に流れに乗る。さらにスコアを伸ばし、最終的には4位まで浮上した。前日スコアを伸ばした鈴木は最終日に調子を崩すも、なんとかまとめて5位タイでホールアウト。日を追うごとに調子を上げていった小出真鈴(文構1=長野西)は安定したゴルフを見せる。この日はパープレイで回り、8位でフィニッシュ。出場した3人全員が来月に行われる全国の舞台への切符をしっかりと勝ち取った。

 今回出場した選手たちは全員1年生、今後が非常に楽しみな逸材がワセダにはそろっている。しかし、彼らに慢心という言葉はない。鈴木も浜上も目標は朝日杯争奪日本女子学生選手権の出場権が得られる3位以内を目標としていたと言う。惜しくも3位には、それぞれ1打差、3打差と届かなかったが、この経験を糧にして全国ではワセダの名を轟かすパフォーマンスを見せてくれることを期待したい。さらにその後は、早慶戦、Bブロック対抗戦と団体戦が続く。「早慶戦、リーグ戦でそれぞれ優勝することが目標」(浜上)と春にAブロック昇格を決めた男子の活躍に続くことができるか。女子ゴルフ部の夏はまだ始まったばかりだ。

(記事 井上義之、写真 辛嶋寛文、山辺剛士)

日本学生に進んだ選手たち

結果

浜上佳奈 (人1=長野・佐久長聖) 73・73・71=217(4位)

鈴木ありさ(スポ1=東京・杉並学院)74・70・75=219(5位T)

小出真鈴 (文構1=長野西)    75・73・72=220(8位)

コメント

浜上佳奈(人1=長野・佐久長聖)

――今日の感想をお願いします

3日間とも共に回った同伴者の方々がとても良い方々でした。ショットは悪かったのですがパットでスコアをまとめられたと思います。

――今日は後半スコアが伸びましたが

前半なかなかバーディーチャンスがなく、耐えるゴルフでした。後半がチャンスも出てきて、絶対にチャンスではバーディーを取ると決めていたので、気合いで取りました。

――ターニングポイントになったホールはありましたか

前半最後のバーディーパットです。後半出だしのホールもバーディーだったので、そこから流れに乗れたかなと思います。

――4位について

目標は3位だったので、本当に悔しいです。(3位までに出場権が与えられる)朝日杯争奪日本女子学生ゴルフ選手権を狙っていました。この悔しさを日本学生にぶつけます。初日、二日目は何も考えずに、自分のゴルフが出来ましたが、最終日はいいところまでいっていたので、狙おうかなと思いました。

――ワセダのゴルフ部の印象とは

今年は1年生が多くて、先輩方が少ないのですが、先輩方一人一人が厳しく指導してくださって、1年生も半年でやっと動けるようになってきたかなと思います。早稲田大学ゴルフ部はみんなでいることも多いので、団結力があると思います。

――今後の目標について

次の日本学生で10位以内に入ることと早慶戦、リーグ戦でそれぞれ優勝することが目標です。

鈴木ありさ(スポ1=東京・杉並学院)

――3日間を振り返っていかがですか

出だしがあまり良くなくて、取り戻さなきゃなという気持ちで二日目を迎えて、二日目は良くてイーブンまで戻せたのですが、最終日で崩してしまい、目標としていた3位以内に入ることが出来ず、残念です。

――2日目の猛チャージがありましたがそのことについてはいかがですか

1日目はパットが上手く入らなくて、距離感も合わなかったのですが、2日目は回っているうちにどんどん良くなって、トータル6バーディーだったので、パターがさえていたかなと思います。

――早大としては関東で5位タイというのは素晴らしい順位ですがどのように考えていますか

そうですね。ですが目標が3位以内なのでちょっと残念です。

――きょうで印象に残ったホールはどこかありますか

うーん。目標としては3つのパー5ですべて、バーディーを取ることでした。2日目は結構目標達成はできたのですが、きょうはなかなかうまくいかなかったので、少し心残りはあります

――久しぶりの個人での大きな大会になりましたがいかがでしたか

高校とはまた違う緊張感があるのでこの雰囲気にも慣れていきたいと思います。

――一年生3人での日本学生(第50回日本学生女子選手権競技)出場となりましたが、ライバルとなる同期についてはいかがですか

高校のときは顔見知り程度だったのですが、大学入って仲良くなって。良い意味でライバルなのかなと思います。まあ、負けたくないという気持ちはあります。チームとしてはリーグ戦もありますし、ワセダが全国で一番になるために切磋琢磨していきたいと思います。

――最後に日本学生での目標と意気込みをお願いします

全国での目標は優勝なので。関東(第51回関東女子学生選手権)で勝てなかった思いを果たしたいと思います。