1点差で痛恨の敗戦 優勝可能性が全滅/立大3回戦

準硬式野球

東京六大学リーグ戦 10月10日 埼玉・所沢航空記念公園野球場

 雨天による順延を二度挟んでの立大3回戦。早大は今試合に勝利し、立大カードで勝ち点を獲得することが出来れば、順位を大きく上げることが出来る。しかし両チームが全力を尽くした今試合の結果は、3-4で惜敗。8回に1点差まで追い上げたものの一歩及ばず、この敗戦を持って早大の優勝可能性は全滅した。

マウンドで話す阿部と楠本

 先制点を奪ったのは早大だった。2回に先頭打者の4番村上翔祐(商4=東京・早実)が四球で出塁し、阿部剛士副将(社4=神奈川・川和)が送りバントで走者を進める。1死2塁の好機で打席に入った塩尻真生(文3=東京・早実)が、見事左前適時打を放ち、理想的なかたちで立大から1点を先制した。

 一方、先発を務めたのは今季ここまで4試合に登板している町田倖大(政経2=埼玉・早大本庄)。初回、2回は得点圏に走者を進めることはなく、立大を0点に封じた。しかし先制した直後の3回表にピンチを迎える。先頭打者に二塁打を許すと、その後も連打を浴び、2失点。この回で町田は降板し、4回からは楠本晴基(人2=早稲田佐賀)がマウンドに上がった。楠本は併殺打などで4、5回を三者凡退で抑えたが、町田と同じく3イニング目の6回にピンチが訪れる。2四球で塁に走者をためた後、適時二塁打を許し、さらに2点を失った。

今試合3打数2安打を記録した村上

 3点差で迎えた終盤、早大は懸命な戦いぶりを見せた。7回、先頭打者久保嶋真也(社4=神奈川・桐蔭学園)が四球をもぎ取り塁に出ると、続く村上が左安打で後ろにつなぐ。さらに立大の失策も絡んで無死二、三塁の好機を作ったが、この後が続かない。得点には結びつかなかった。
 8回、代わった立大投手に対し、代打の讃岐京一(教2=福島・郡山)が右安打を放ち、無死から塁に出る。するとこの流れに乗った瀧澤憲登(人4=大阪・早稲田摂陵)があっという間に三塁打で走者を返すことに成功。続く中村晃大(文構2=神奈川・鎌倉学園)の打席では、立大の暴投によりさらに追加点を奪い、ついに1点差にまで追い上げた。2死からも久保嶋、村上が安打でつなぎ再び得点圏に走者を進める。しかしここであと1本が出なかった早大は、9回を三者凡退に抑えられ、3-4で敗戦を喫した。

 今季リーグ戦、最も重要な局面といっても過言ではなかった今試合。早大はリードを許している終盤も、決して諦めない姿勢を見せ続けた。あと1本が出ず、1点差の悔しい敗戦となったが、次戦に向け、久保嶋主将は「早稲田が勝利する試合は、ミス無く、チャンスで1点をもぎ取る野球ができている時なので、1つ1つのプレーの精度を高めていく必要がある」と改善点を話した。
 4年生にとっては最後の公式戦となる次の明大カード。現体制の集大成として、悔いのない戦いを繰り広げてほしい。

(記事、写真 濵嶋彩加)

◆コメント◆
久保嶋真也主将(社4=神奈川・桐蔭学園)
ーー優勝に近づくためには勝利が必要だったと思います。今日の敗戦を受けて、今の心境を教えてください
 優勝の可能性がなくなり悔しい気持ちでいっぱいです。
ーー今日の試合を振り返った時、一番の敗因はどこだったのでしょうか
 7回裏ノーアウト二、三塁のチャンスで1点も取ることが出来なかったところだと思います
ーーここからチームとして改善すべきところがあれば教えてください
 早稲田が勝利する試合は、ミス無く、チャンスで1点をもぎ取る野球ができている時なので、1つ1つのプレーの精度を高めていく必要があると思います
ーー改めて、最終カードの明大戦に向けて意気込みをお願いします
 まだ上位に食い込む可能性はあるので、少しでも上の順位で終われるよう2連勝します。応援よろしくお願いいたします