東京都学生連盟リーグ戦 10月6日 慶大志正弓道場
10月に入り秋めいた空気に包まれた慶大志正弓道場で、早大は東京都学生連盟リーグ戦(リーグ戦)第4週を迎えた。日本一を目標に掲げるも0勝3敗と厳しい戦いが続いている早大は、昨年度2部リーグ優勝で1部リーグに昇格してきた気鋭の法大と対戦。試合は序盤、早大リードで進んでいったが、中盤で的中に伸び悩み追いつかれる。しかし最終立まで諦めなかった早大は法大を突き放す15中。結果「60中以上」の関門を突破し、60中-55中でリーグ戦初勝利をつかみ取った。
後攻となった早大は、1立目で法大の11中に並び、スタートの段階で互角の試合展開に持ち込む。続く2立目では山﨑琴葵副将(社4=東京・早実)、落前の岩坂玲奈(スポ2=熊本学園大付)、落の首藤奈那(先理3=東京・吉祥女)が皆中、弐的の渡邉ゆり子(法4=東京・鷗友学園)が3中とし、全体15中。法大を大きく引き離す形とした。
安定した的中をし続けた渡邉
しかし、3立目で法大が13中と安定した結果を残す一方、早大は山﨑、渡邉、首藤が3中を出すが全体で10中と的中を落とす。2立目でつくったリードを追い上げられ、法大との差は僅か1本に。辛うじて保ったリードを守り切りたい早大だったが、9中と伸び悩み、法大に同点に追いつかれてしまう。2部から入替戦で勝ち上がってきた法大の安定感が光ったが、巻き返しを図りたい早大も負けてはいなかった。渡邉も四立連続で3中と気を吐き、首藤もここまで16射14中と好成績を叩き出し、法大にリードを奪われることは防いだ。
チーム最高の20射18中を出した首藤
法大を突き放して念願のリーグ戦初勝利をつかみ取りたい早大は、本座で念入りに射型を確認し、気合を入れて臨んだ最終立で本領を発揮する。法大は最終立まで安定感を欠かさず、合計55中となる。プレッシャーを感じる中、2立目と同じく山﨑、岩坂、首藤が皆中、渡邉が3中の全体15中。三、四立目のリベンジを果たすかのような圧倒的な成績を叩き出して法大を振り切った。早大の合計は60中で、途中法大と互角な戦いを繰り広げるも、「60中以上」という壁を打ち破り、早大らしい射を遺憾なく発揮して60中-55中で念願の勝ち星を挙げた。
(記事 飛田悠那 写真、編集 富澤奈央)
結果
大前 山﨑 20射13中
弐的 渡邉 20射15中
落前 岩坂 20射14中
落 首藤 20射18中
〇早大60中-法大55中
コメント
――4立目で法大に的中を並ばれ、5立目では後攻ということもありプレッシャーがかかる場面だったと思いますが、どのようなことを考えながら引きましたか
このメンバーで引ける最後の立なので楽しく引くことだけを考えていました。あとは皆中して退場できたらかっこいいなってことですね笑。法政大学さんに勝つには12本以上あてないといけないので終始張り詰めていました。大落として絶対あてて前に返すことと、チームに良い流れを作ることのプレッシャーはありましたが、前3人があてて回してくれたので楽しく引けました。試合の前日にOGの先輩から「もっと試合を楽しめ」とアドバイスいただいたことをそのままできたように感じます!
――60中での勝利はどのように感じていますか
勝利することと60中以上あてることの2つの目標をやっと達成できて感慨無量です。山﨑さん、渡邉さん、岩坂が留失をあてて退場したのを見て私も続こうという強い気持ちがありました。また自分自身も3本詰めていたので、ここまで積み上げたものを大事にしたいと思いました。良い流れに続いた1本が60中に繋がったことを思うと、チーム早稲田の強さを感じました。
――最後に、今季リーグ戦の振り返りをお願いします
決して楽な道のりではありませんでしたが、最後まで諦めずに戦い抜くことができました。選手ひとりひとりの努力はもちろんのこと、その的中を支えてくれたのは周りの方々の存在です。試合中は声かけや応援で鼓舞してくれましたし、普段の練習では射術面や精神面で支えあってきました。部員の結束力が一番光ったリーグ戦だったと感じています。