新チーム始動!秋リーグに向け課題の見える大会に

男子軟式庭球

関東学生大学対抗戦 10月5~6日 埼玉・早稲田大学所沢キャンパステニスコートほか

 10月5~6日の2日間にかけて関東学生大学対抗戦が行われた。各校の全日本学生大学対抗選手権(インカレ)不出場のメンバーが、不規則に雨が降りしきる中、関東学生秋季リーグ戦の前哨戦を繰り広げた。早大からは3チームが出場。Bチームのみが2日目に駒を進めたが、準々決勝で中大Aに大敗を喫し、ベスト8という結果となった。

 Cチームは1回戦で、全員が4年生の立大Dと対戦した。奥山航平(スポ3=東京・早大学院)・洲﨑一眞(創理3=新潟・長岡)組はファイナルゲームに及ぶも、奥山の丁寧な打ち分けと三田村優音(スポ4=北海道科学大高)お墨付きの洲﨑のスマッシュで得点を重ね、辛勝した。第二対戦の高須賀祥也(教1=愛媛・新居浜西)・杉山賢太(政経2=東京・早実)組も粘りを見せファイナルゲームに。しかし、相手の攻撃を止められず、惜敗。五十嵐・後藤組を倒すべく臨んだ二次戦では、奥山・洲﨑組は波に乗った2人に向かってこられ、1-4で敗北した。悔しい初戦敗退となったが、中身のある試合となった。Aチームは初戦となる2回戦で専大Dと対戦。1年生の根田大地(スポ1=北海道科学大高)・大竹公陽(社1=千葉・昭和学院)組の快勝の勢いに次ぎ、小幡泰雅(スポ3=山口・宇部)・飯干開生(社2=東京・早実)組もストレートで勝利し、危なげなく制した。3回戦での東洋大Aとの対戦でも、先陣を切ったのは根田・大竹組。ファイナルゲームに及ぶ接戦となったが、僅かな力の差で勝ち切ることはできなかった。続く小幡・飯干組もファイナルゲームにもつれる苦しい展開に。新チームを引っ張る存在感を示したかったが、勝ち切ることができず、吉岡藍(社4=群馬・健大高崎)・三田村組の「3本回し」に託された。期待された吉岡・三田村組だったが、ゲーム序盤にリードを奪われてしまう。挽回を図るも、1ゲームしか取り返せず、チーム全体としてストレート勝利を献上。無念の3回戦敗退となった。

 他2チームの敗退の裏で躍動を見せたのがBチームだ。初戦の2回戦では東洋大C、3回戦では千葉商科大Aを相手に、チームとしてストレート勝利を挙げ、唯一2日目に残った。4回戦の相手は法大A。山口皓太郎(政経4=東京・早大学院)・蛯谷誠也(法1=静岡・清水東)組はラリーを長く続け、粘りを見せるも久住・田村組に隙を突かれ、1-4で敗北した。二対戦目はダブルフォワードの陣形をとる平田・近江組。「ハイボレーやスマッシュを1発で決められるように練習した」という言葉の通り、浮き球を確実に仕留め、4-1で白星を手にした。続く3本目は、平岩稜将(教2=愛知・岡崎)の緩急あるボールと、「自分の存在感を広範囲に広げることを意識した」という渡健博主務(スポ3=山口・徳山)のネットプレーで、ストレート勝利。流れは早大にあったが、久住・田村組も簡単には怯まない。二次戦では、平田・近江組がレシーブ後の攻撃を生かすプレーをするも、ボレーミスやネットミスが徐々に増え、2ー4で敗北した。久住・田村組の「3本回し」を阻止すべく、三次戦に挑んだのは平岩・渡組だ。デュ―スとなった1ゲームではポーチボレーとスマッシュで渡が2本ともに仕留め、先手を取る。平岩も相手のアウトを誘う攻めのボールでゲームを展開する。しかし、ネットやアウトのミスもあり、勝負はファイナルゲームへ。1ポイント目をレシーブで決められたが、焦ることなく、しっかりとラケットを振り切る攻めの姿勢で、最終ゲームをものにした。準々決勝では中大Aと対戦。第一対戦の山口・蛯谷組が猛攻に対応できず、ストレートで敗北すると、続く平田・近江組、平岩・渡組も、流れを覆すことができず、ともに2-4で敗れた。平田は「真ん中のボールは特に声かけが必要」だと課題を挙げ、「近江とのコンビネーションを高め、お互いにカバーし合いながら”超攻撃型ダブルフォワード”を目指したい」と語った。「ベスト4に入るまで自分が負けないというのを目標にしていた」という渡だったが、あと一歩届かず、準決勝を前にチームは足を止めた。

 Bチームがベスト8に入るも、ベスト4に入るチームは現れず、新チームとしては苦いスタートとなった今大会。しかし、出場した選手それぞれが課題と、今後の大会につながる明るい材料を得られた大会となった。週末には秋季六大学リーグ戦が控えている。主務となった渡は「新チームになり、人数だけでなく戦力も落ちるが、チーム一丸となって優勝できるように頑張りたい」と話す。他5大学の新チームと真っ向勝負し、関東学生秋季リーグ戦に向かうチームに追い風を吹かしたい。

(記事・写真 佐藤結)

渡健博主務(スポ3=山口・徳山)

ーー今大会の目標は何でしたか 

 今大会はベスト4に入るまで自分が負けないというのを目標にしていました。殲滅戦ということもあり、自分達が全勝すればチームは勝ち続けることができるため、簡単に負けないことを目標にしていました。

ーー意識して練習していたことはありますか

 ネットにつくときと離れるときのメリハリをつけることを意識して練習してきました。ボレーだけ取る、スマッシュだけ追うのではなく、相手との駆け引きの中で、自分の存在感を広範囲に広げることを意識しました。

ーーご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか

 練習してきたメリハリという部分を出せたと思う反面、繊細な技術がまだまだだったと感じます。

ーー今大会で得た課題点と収穫点をそれぞれ教えてください

 課題点は一本で決め切る決定力、収穫点はペアの人と話し合いながら、2人とも前に出るなどの大胆なプレーが土壇場で生きるということです。

ーー次戦に向けて目標と意気込みをお願いします

 目標は来週秋季六大学リーグ戦があるので、全勝優勝することです。新チームになり、人数だけでなく戦力も落ちるのですが、チーム一丸となって優勝できるように頑張ります。

 

平田泰一(教1=埼玉・川越東)

ーー今大会の目標は何でしたか 

 優勝です。

ーー意識して練習していたことはありますか

 サーブとその後のボール処理やレシーブを意識して練習していました。ダブルフォワードという陣形なので、ハイボレーやスマッシュを1発で決められるように練習しました。

ーーご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか

 レシーブからの攻撃はとても良かったです。また、流しのスマッシュやネットにつめてのボレーなどを1球で仕留められたのは良かったです。しかし、全体的にミスが増えてしまい、自分たちで流れを悪くしてしまう時間帯がかなりありました。常に攻めの気持ちを持って、プレーしたいと思いました。

ーー今大会で得た課題点と収穫点をそれぞれ教えてください

 課題は攻めのボレーをするのか、つなげるボレーをするのかの判断を素早くすることや足を止めることがないようにすることです。また、サーブゲームの3球目の処理や前に上がるまでのミスを絶対にしないことです。自分が打ったボレーが上手くいってもいかずとも気にせず、素早く次のボールに備えることが課題です。さらに、真ん中のボールは特に声かけが必要だと感じました。収穫としてはネット前までつめた時の得点率が良かったです。スマッシュのコースがよく、決まることが多かったです。攻撃のかたちは相手に考えさせるようにできたのでとても良かったと思います。まだまだ課題は沢山ありますが、近江とのコンビネーションを高め、お互いにカバーし合いながら”超攻撃型ダブルフォワード”を目指したいです。

ーー次戦に向けて目標と意気込みをお願いします

 六大学では”超攻撃型ダブルフォワード”として全勝し、チームの優勝に貢献すると共に、チームに勢いを持ってくるようなプレーをしたいです。

 

▽早稲田大学A

2回戦

対専大D ②ー0

一次戦

根田・大竹④ー1多田・菊地

小幡・飯干④ー0石田・栗木

吉岡・三田村④ーR

3回戦

対東洋大A 0ー③

一次戦

根田・大竹3ー④小林・下山

小幡・飯干3ー④二瓶・髙梨

吉岡・三田村1ー④小林・中村

▽早稲田大学B

2回戦

東洋大C ③ー0

一次戦

平田・近江④ー2佐藤・樋口

平岩・渡④ー1佐藤・伊澤

山口・蛯谷④ーR

3回戦

千葉商科大A ③ー0

一次戦

平岩・渡④ー2坂下・高松

山口・蛯谷④ー0荒井・岩森

平田・近江④ー1永嶋・後藤

4回戦

法大A ③-2

一次戦

山口・蛯谷1ー④久住・田村

平田・近江④ー1髙﨑・細川

平岩・渡④ー0高橋・桒原

二次戦

平田・近江2ー④久住・田村

三次戦

平岩・渡④ー3久住・田村

準々決勝

中大A 0ー③

一次戦

山口・蛯谷0ー④長野・谷口

平田・近江2-④松本・菊池

平岩・渡2-④中川・関川

▽早稲田大学C

1回戦

立大D 1ー③

一次戦

奥山・洲﨑④ー3小平・中村

髙須賀・杉山3ー④五十嵐・後藤

Rー④初鹿・浦田

二次戦

奥山・洲﨑1-④五十嵐・後藤