悪い流れを断ち切れずダブルヘッダーを２連敗/秋季リーグ戦　東女体大戦、東京富士大戦

　日体大に競り勝ち、東京都大学連盟秋季リーグ戦（秋季リーグ戦）の対戦成績を１勝１敗とした先週の試合。流れをそのままダブルヘッダーを２連勝へ。東女体大、東京富士大との対戦に臨んだ。まず、１戦目は東女体大と対戦。初回、関綾乃（スポ３＝千葉経大付）の適時打で先制点を獲得。しかし、５回、６回には失策が絡み逆転を許してしまう。最終回にも内野ゴロの間に得点を許し、１－３で敗戦した。２戦目の東京富士大との試合では１戦目とは対照的に初回から打線がつながった。１、２回に５点を奪い序盤から大量リード。しかし、２回に本塁打を浴びると、５回には守備が乱れ７失点。最終回に反撃するも及ばす、６－９で秋季リーグ戦２連敗を決した。

　１試合目は東女体大と対戦した。初回、２番の瀧之上日向子（スポ１＝埼玉・花咲徳栄）が左前安打で出塁。１死後、４番の関を打席に迎える。日体大戦から４番を任され、「この１週間は自分が打ってランナーを返すことが自分の役割だという気持ちで練習して」（関）きたと打球は左翼手の前に落ちる左前安打を放つ。さらに、この打球を相手左翼手がファンブル。その間に瀧之上が一塁から一気に本塁まで生還し、先制点をあげた。しかし、その後の攻撃は走者を出すも、盗塁死や併殺打でなかなか打線がつながらない。結果として７回までで１点のみの得点となった。

初回に先制の適時打を打った関

　他方、先発マウンドには日体大戦に続き新宮怜美（スポ４＝京都西山）が立った。１回から４回まで毎回走者を背負うも、「調子は良くなく」、「その中で、いかにかわしていくか」と振り返るように、何とか粘り無失点で抑える。しかし５回、先頭打者に出塁を許すと、中前安打で無死一、二塁とピンチを迎える。続く打者に犠打を決められると、次の打者に適時打を浴び同点に追いつかれた。さらに６回、７回には守備の乱れもあり、追加点を許してしまう。結果的に５、６、７回と連続で失点し１－３でダブルヘッダー初戦を落とした。

先発の新宮

　連敗だけは避けたい２戦目は東京富士大と対戦。初回、１番の小林千晃主将（スポ３＝千葉経大付）が安打で出塁すると、次の瀧之上の初球に盗塁し好機を作る。打席の瀧之上も鋭いライナーを放ち、この打球を中堅手が失策。小林主将が先制のホームを踏んだ。続く３番・齋藤遥夏（スポ２＝千葉・習志野）が四球でつなぐと、６番・矢口明歌梨（人２＝東京・新宿）の適時打で追加点。さらに杉浦櫻子（スポ２＝愛知・岡崎北）の内野ゴロの間にも得点を重ね、３点をリードした。２回にも相手の暴投などもあり２点を加える。１回、２回と複数得点をあげ、序盤から有利に試合を進める展開となった。

塁上でガッツポーズをする矢口。初回に左前への適時打を放った

　一方で、守備の悪い流れは１試合目から止められない。２回、４番打者に走本塁打を浴びると、２死から８番打者に安打と盗塁で得点圏に進められる。続く９番打者に適時打を許し、この回２点を失った。さらに５回にはこの回だけで４失策とミスが続く。７番打者からと下位打線から始まるこの回に、無死から安打と死球でピンチを迎えると、９番打者、１番打者の打球を連続失策。そして２番打者に適時打を浴びると、４番、５番にも連続失策をしてしまう。結果としてこの回に７点を失い、逆転を許してしまった。４点のリードを許した最終回の攻撃で１点を加えるも、５回の失点が重くのしかかり６－９で敗戦。この日のダブルヘッダーは２連敗となった。

ピンチでマウンドに集まる内野手たち

　「守備の面で、野手の弱さが出た２試合だった」と小林主将が振り返るように、新チームとしての未熟な部分が出てしまった今回のダブルヘッダー。３年生を中心にどうにか悪い流れを断ち切り、試合の中で復調のきっかけをつかみたいところではあったが、修正できず14回を終えてしまった。秋季リーグ戦は残り１試合となり、最終戦の国士館大戦までは１週間。今回の試合で出た課題を次戦までにつぶすことは必須である。試合後に流した涙を忘れず、次戦はしっかりと勝ち切り、良いかたちで秋季リーグ戦を終えることができるよう、「早稲田らしく、笑顔があふれるプレー」（小林）に期待したい。

（記事　近藤翔太、写真　星野有哉、小島大典、田島凜星）

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コメント

小林千晃主将（スポ３＝千葉経大付）

――今日の２試合を振り返っていかがですか

　（試合の）入りを意識してチーム全体で戦うことを意識していたのですが、どこか戦いきれない部分がありました。ピッチャーがしっかり抑えているにも関わらず野手がカバーできないなど、ミスを抑えられるとこで抑えられず、ゲームが崩れてしまいました。勝てる試合を自分たちで勝手に崩れてしまったなと、試合を振り返って思います。

――２試合目の１、２回は打線がつながり５点をあげることができました。振り返っていかがですか

　１試合目を終わってからは失敗を恐れずに思いきっていこうという思いで、全員が振りきった結果だと思います。１、２回で大量得点をあげることができてとても良かったなと思います。

――一方で、守備の乱れが目立ってしまいました。次週の国士館大戦への修正という点ではいかがですか

　守備の面で、野手の弱さが出た２試合だったと思います。この１週間で、今日の２試合で出た課題を１つずつつぶしていけば来週の国士館戦では勝つことができると思うので、１週間の過ごし方を大切にしていきたいです。

――国士館戦への意気込みをお願いします

　国士館戦では全員で戦って、佐藤（佐藤晴、人３＝大阪女学院）も八角（八角美海、スポ１＝東京・神田女学園）も最後まで投げ切れるように、野手としてバッテリーを支えつつ、早稲田らしく、笑顔があふれるプレーができればと思います。

関綾乃（スポ３＝千葉経大付）

――今日の２試合を振り返っていかがですか

　今日は（流れを）止めたいところで止められないなど、もう一歩というところが多く、そこを３年でかばいきりたかったのですが、かばいきれずという感じでした。現状の課題点が顕著に出た試合だったのかなと思います。

――２試合目の先制適時打を振り返っていかがですか

　４番を任されたのが先週の日体大戦からで、この１週間は自分が打ってランナーを返すことが自分の役割だという気持ちで練習してきました。それが試合で結果に出たことは良かったのかなと思います。

――新チームになって、最高学年としての責任感はあると思います。新チームとしてできる関選手の役割はどのように考えていますか

　私は１年生の頃から試合に出させてもらっていて、経験がある分、それを伝えていかなければならない立場にあります。後輩に経験を伝えて、よりチームが良くなるように、厳しいことでもどんどん言っていけるような役割になれればと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

　絶対に負けられない試合になるので、また明日から気持ちを切り替えて、今日出た課題を今週でつぶして、来週は勝てるようにチーム一丸となってやっていきたいです