打線が奮起!秋季リーグ戦初戦はサヨナラ勝利

女子ソフトボール
秋季リーグ戦
日女体大
早大 1×
〇新宮―原田 ◇(二塁打)なし ◇(三塁打)なし ◇(本塁打)なし

 10月9日土曜日、秋季リーグの初戦が行われた。新型コロナウィルスの影響で、春季リーグ同様に無観客で開催された。昨年と同じく、9月に予定されていたインカレが延期されたことで、この大会がインカレに向けた最後の準備となる大切な大会となった。初戦の相手は春季リーグで敗北した日女体大。春時点では、課題の打線が機能せず、完封されてしまった。しかし、インカレに向けて打線を強化してきた選手たちはこの試合4点を奪い、大切なリーグ戦初戦を白星で飾った。

 この試合の先発は新宮怜美(スポ2=京都西山)が務めたが、立ち上がりに苦しむことになった。1回、1番打者こそ遊ゴロに打ち取るも、2番の溝口に左翼手の頭上を越える三塁打を許すと、続く3番の渡部に二遊間を抜ける適前打を浴び、1点を奪われる。2回には7番打者、9番打者に安打で出塁を許し、2死一、二塁とチャンスを広げられると、続く1番・石黒に二遊間を抜ける適前打を放たれ、この回にも1点を奪われる。3回には先頭打者にこの日2安打目となる左三塁打を打たれると、5番中村に右翼手の前に落ちる適前打を浴び、3点目を許す。一方打線は、初回に1番・小林千晃(スポ1=千葉経大付)、主将の3番・反町結佳(スポ3=愛知・瑞陵)が四球を選び、1死一二塁とチャンスを作ると、5番・関綾乃(スポ1=千葉経大付)が遊撃手のエラーを誘い、その間に小林がホームに生還。1年生2人が活躍し、同点に追いつく。しかし2回、3回は打線が沈黙し、3回時点で2点のリードを許してしまう。

 しかし、ここから早大ナインは底力を発揮する。4回に6番・原田理子(スポ2=千葉経大付)が左前打を放つと、続く7番・井田菜摘(スポ3=群馬・高崎健康福祉大高崎)も右前打を放ち、これを相手の右翼手が捕球に失敗し、その間に原田と井田がホームを踏み2点を追加、同点に追いつく。6回には、再び6番・原田が左前打を打ち、チャンスを作るも後続が続けず無得点に終わる。そして先発の新宮は4回から7回までをわずか1安打に抑える好投を披露、まさに投打がかみ合い始めた。そして7回裏、3番・反町、4番・渡邉佳子(スポ3=東京・学習院女)がそれぞれ四球で一二塁とすると、関から代わった5番・吉澤一花(人科2=東京・桐朋女子)が遊撃手のミスを誘い走者を進め、無死満塁と絶好のチャンスを作る。6番・原田が打ち取られ、7番・井田に打順が回る。井田は冷静にボールを見分け、3球で3ボールとなると、迎えた4球目もボールとなり四球、押し出しで1点を追加しサヨナラ勝利を飾った。

 春では1点が遠く、敗北してしまった日女体大に対して、4点を挙げることができた早大ナイン。相手のミスにも助けられたが、課題といわれた打線が奮起したこの勝利は非常に大きな勝利といえるだろう。続く相手は国士館大、こちらも春に敗れている相手だが、もはやそんなことは関係ない。この勝利を糧にして、秋季リーグを勝ち進んでいく姿を見せてもらいたい。

(記事 阿部優歩)

コメント

渡邉佳子(スポ3=東京・学習院女)

――試合を振り返っていかがですか

新チーム初めての公式戦だったんですけど、一人一人がやるべきことをやろうとしていたと思います。慣れないポジションを守っている人もいて、課題が見つかった試合でもありました。何よりも、春リーグでは負けてしまった日女体に、結果として勝利できたことは良かったと思います。

――新宮選手の調子はどのように見えましたか

立ち上がりが少し硬くて、得意のチェンジアップがうまく抜けていなかったこともあり、先制点を許してしまったのかなと思います。しかし、その後はれみ自身が修正して、回を重ねるごとにどんどん投球が良くなっていたのは、さすがでした。私たち野手があまり得点できない中、毎回最小失点で抑えてくれていたのが、勝利へとつながったのではないかと思います。

――得点したシーンを振り返っていかがですか

正直あまりヒット数は多くないんですけど、ファーボールで出塁できたことで、相手のエラーなども絡んで得点に繋がったのだと思います。少ないチャンスの中で、得点へ結びつけられたのは、チームとしても良い収穫になったのではないかと思います。

――春に負けていますが、対策等はあったのでしょうか

チームとして、「出る→送る→返す」の流れを意識して試合に望んでいました。全てのイニングで、ファーボールやヒットで先頭バッターが出塁していたことが、春リーグとの大きな違いではないかなと思います。

――試合を通して見つかった課題があれば教えてください

守備面では、まずはしっかり捕球することが大切かなと思います。特に外野手は、後ろへの下り方の精度を上げていく必要があると思います。攻撃面では、あと一つランナーを返すような一打がなかなか打てないことが課題だと思います。今後はよりレベルの高いチームと対戦することになるので、少ないチャンスで得点するためにも、ピッチャーへの対応力を上げていかなければならないと思います。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

秋リーグでは、課題を見つけていこうとチームで話しているので、今後の成長へと繋がるような課題を見つけていきたいです。戦う以上はやはり勝ちたいので、チーム一丸となって挑んでいきたいです。