TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 計 | ||||
東京学芸大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | ||||
早 大 | 2 | 0 | 1 | 8 | 11 | ||||
(4回コールド) ○宮川―加藤 ◇(二塁打)加藤、藤井 ◇(三塁打)加藤 |
TEAM | 1 | 2 | 3 | 4 | 計 | ||||
早 大 | 5 | 7 | 0 | 3 | 15 | ||||
明 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ||||
(4回コールド) ○廣瀬、伊藤―川崎 ◇(二塁打)小野寺 ◇(三塁打)川崎、遠藤、古川 ◇(本塁打)岡田 |
「ホッとしている」(角頼遼香女子主将(社4=千葉経大付))。全日本大学選手権(インカレ)出場を決めた直後のインタビューで角頼は安堵の表情を浮かべてこう答えた。女子部は7年ぶりに春季リーグ戦(リーグ戦)でのインカレ出場権を逃し、並々ならぬ気持ちでインカレ二次予選へ。「いつも以上に気合が入っていた」と角頼が語るように、東京学芸大・明大に大差をつけて圧勝。危なげなくインカレへの切符を手にした。
インカレ二次予選一回戦の相手は東京学芸大。リーグ戦2部を1位で通過し、格下とはいえ油断はできないチームだ。負ければ終わりの重要な一戦。宮川眞子(スポ4=福島・帝京安積)が先発のマウンドに登る。立ち上がりから宮川は緩急をつけた安定した投球を披露し、相手打線を寄せ付けない。4回、意地を見せる東京学芸大に1点を献上するが、後続を冷静に打ち取り、4回2安打1失点で試合をつくった。打っては打順をリーグ戦から大きく変更。好調の選手を上位打線に置いた。この策がはまり、初回から試合の主導権を握る。1死二塁で廣瀬夏季(スポ2=北海道・とわの森三愛)が中前にしぶとく抜ける打球を放ち、先制に成功。その後も得点を重ねスコアを3−0とした。さらには4回、打線が爆発。内野安打と犠打で1死二塁としたところから、四球を挟む5連打の猛攻を見せる。最後にはこの回から代打出場の藤井美潮(スポ4=神奈川・平塚江南)が左前へ二点適時打を放ち勝負あり。この回一挙8得点を挙げ、11−1の4回コールドで東京学芸大を下した。
先制のホームを踏む手塚
決勝戦となった明大戦も、早大の勢いは止まらない。初回、川崎楽舞(スポ2=千葉・木更津総合)が左翼手の頭上を越える三塁打で好機をつくると、4番・山内実咲(スポ4=神奈川・向上)が中前適時打を放ち、早くも先制点を挙げる。その後も打線は続き、初回だけで5点を奪う。2回にはさらに2点を追加し、なおも2死二、三塁の場面で打席には角頼が立った。今季、打撃不振に陥り、思うような結果が出せなかった主将のバットから、目の覚めるような鋭い当たりが右前に放たれた。「みんなに打たせてもらった一本だった」(角頼)。それ以降も岡田夏希(社2=神奈川・厚木商)にランニング本塁打が飛び出すなど、明大を圧倒し4回までに15得点。投げては廣瀬と伊藤貴世美(スポ1=千葉経大付)の盤石な継投で明大打線をわずか内野安打1本に抑え、完封勝利でインカレ出場を決めた。
ランニング本塁打を放つ岡田
全員で勝ち取ったインカレ出場だ。この日の試合では、登録メンバー29名のうち、23名が試合に出場。角頼もチーム全員でつかんだ勝利を「理想のかたち」だと話す。しかし、いまはスタート地点に立っただけ。女子部の目標は、あくまで『インカレ制覇』。インカレ制覇に向け、女子部のさらなる飛躍に期待だ。
(記事 中澤紅里、写真 守屋郁宏)
コメント
角頼遼香女子主将(社4=千葉経大付)
ーー今の率直な感想をお願いします
(インカレ出場が決まって)ホッとするというか、本当に良かったです。目標としていたことに向かえないかもしれなかったので、本当にどんな相手だろうが、どんな状況であろうが、決めることができたことは本当に良かったと思います。
ーーきょうの試合を振り返ってみていかがですか
この間負けた時から、できる限りチームで取り組んできて、今日もこのリーグの中では一番良い試合の入り方ができました。いろんな状況とか、相手チームにも寄りましたけど、何より自分たちがベストな状態で入れたというのが大きかったかなと思います。
ーーきょうは気合が普段よりも入っている印象を受けられましたが、普段の試合と気持ちの面で違いはありましたか
そうですね。何としてインカレ出場という気持ちでした。インカレ優勝が目標なので、出場しないことにはどうしようもないので、みんな他の試合以上に負けられない試合でした。何より、今まで試合に臨む前の段階で色々うまくいかないことがありました。きょうはその点を全部所沢に置いてこのグラウンドに入れたので、そいういったところで声が大きさだとか、一人一人の気合位の入り方が大きかったのだと思います。
ーーきょうの打順はリーグ戦とは大きく違っていましたが
そうですね。こういう負けられない状況だったので、監督に決めてもらいました。いつもは私たちの方から打順を提案させていただいて相談するという形なのですが、今回は全部決めてもらいました。
ーー二試合目は多くの選手が出場し、全員でインカレ出場をつかみ取るという印象を受けました
先に出ているメンバーが点を取ることで他のメンバーも試合に出ることができて、それが一番の理想のかたちというか、インカレもそのようなかたちで臨めたらと思います。全員の力があって勝ちがあるので、活躍するしないとかではなくて、チームの一人一人がそれぞれの力を発揮して、勝ちたいという気持ちを同じ方向に向けたからなんとかインカレ出場が決まったのかなと思います。
ーー二試合目でようやく角頼さんにも気持ちのいいヒットが出ました
もう本当に本当に打てなくて、チームにも保護者の方にも、応援してくださる方々に迷惑をかけっぱなしだったのですけれども、みんなに打たせてもらった一本だったと思っています。練習は嘘をつかないし、みんなの声援や、みんなの支えがあったからなんとか打てた一本だったので、インカレで何十本、何百本打っても恩返しは出来ないので、もっともっと打っていきたいと思います。
ーー次の試合の意気込みをお願いします
また東京都の一部リーグの強いチームだったり、他の実業団のチームと対戦するので、とにかくしっかりチームを立て直してなんとかインカレの良い通過点になれるようにしっかりチーム全員でやっていきたいと思います。
岡田夏希(社2=神奈川・厚木商)
――インカレ出場が決まりました。今のお気持ちを
本当に安心しました。緊張がやっとほぐれました。
――2試合目に先発出場されました。振り返っていかがですか
勝つしかないという雰囲気で、とにかく自分ができることを徹底的にやろうと思って臨みました。
――3打数3安打、きょうのご自身の出来についてはいかがでしょうか
とりあえずミートするということだけを考えて、あとは思いっきりプレーすることができたので、それが結果につながって良かったです。
――その中でも第2打席にはランニングホームランがありました。あの打席については
あのシーンもやっぱりとにかく思い切り打とう、ミートしていこうと思って(打席に)入って、結果的にああいう形になって良かったと思います。
――今のチーム状況をどう捉えていますか
おとといやきのうの練習でチームが一丸となって、一気に(雰囲気も)上がってきて、良い雰囲気でこの試合に臨むことができたので、それが結果につながって良かったです。
――来週には全総予選が控えます。次へ向けて一言お願いします
今のチームの良い流れをそのまま持っていって、インカレ優勝への過程として、良い結果を残せたら良いなと思います。