【連載】インカレ直前特集『prove ~証明せよ~』 第1回 髙橋あゆみ×武内有紀×角頼遼香

女子ソフトボール

 いよいよこの夏一番熱い戦い、全日本学生選手権(インカレ)が幕を開ける。今月中旬に行われた東日本大学選手権(東日本)では、東京富士大との準決勝でまさかのサヨナラ負けを喫した。決勝の舞台にあと一歩届かず涙をのんだ記憶もまだ新しい中、次のインカレに向けて決意を新たに走り出した女子部。ソフトボールに、インカレに懸ける思いとは。東日本でも大きな活躍を見せ、2、3年生ながらチームに欠かせない存在である髙橋あゆみ(教3=神奈川・厚木商)、武内有紀(スポ3=埼玉・星野)、角頼遼香(社2=千葉経大付)の3人にお話をうかがった。

※この取材は8月19日に行われたものです。

「毎試合ごとにヒロインが変わる」

勝負強さ、好守でチームに貢献する髙橋

――チームが始まってからいままでを振り返ってみていかがですか

髙橋 このチームが始まってから、先生(吉村正監督、昭44教卒=京都・平安)からは「ことしのチームはスター選手がいない、毎日ヒロインが変わる。基本的に皆で打って守って勝つチームだ」と言われています。スター選手がいるチームだとその人が活躍すれば勝てますが、逆にその人が打てなかったりエラーしてしまえばチームの士気が下がってしまって勝ちにつながらないんだと説明されました。毎日ヒロインが変わるということはことしのチームの特徴だなと1年を通して感じさせられました。一番のポイントとしては3月に行われたハワイ遠征だったかなと思っています。先生がハワイ大学の教授をやられていたということで(ハワイ遠征への)思いも強くありましたし、そこにピークを持っていって皆で海外のチームと戦ったりだとか、いろいろな経験をさせていただきました。それが春季リーグ戦優勝という結果につながったんだと思います。

武内 このチームで最初に試合をした時のイメージよりも全体的に(調子が)上がってきているなと感じています。これまで特にバッティングを指導していただいたんですが、冬に先生が付きっきりで指導してくださって、その成果が春季リーグ戦の結果にもつながっています。チームが始まった時からバッティングを中心に練習してきていて、あと少しですがインカレまでそれを貫いてバッティングを良くしていきたいと思っています。

角頼 きょねんのインカレからの帰りに先生から「らいねんは女子部を優勝させる」とおっしゃっていただきました。新チームになって、インカレ優勝を目指して進んできて、うまくいかないことも多々あって問題もあったんですけど、ここまでけが人もなく順調に進んできていると思うのであとは先生を信じて先輩を信じてチームのために頑張れば結果は付いてくるんじゃないかなといまは楽しみにしています。

――冬を越えて打撃が大きく変わりましたが、冬季練習が始まる前にチーム内でどのような話し合いをされましたか

髙橋 打てなきゃ勝てないということで、うちのチームはすごくいいピッチャーをいただいているので点数はあまり取られないんですけれども、やっぱりベースボール型のスポーツって点を取らなきゃ勝てないので、打ち勝つということを話し合いました。武内も言っていましたが冬の間は先生が付きっきりでバットの振り込みとかピッチャーの生きたボールを正面から真剣勝負で打ったりしました。バットを振る数は冬場はすごく多かったんじゃないかなと感じています。

――打撃の練習内容に変化はありましたか

武内 それまでバントやスラップなどの小技系を使っている人は打つっていうことはあまりなかったんです。小技は足を生かせばいいし、それが有利だという私たちの固定観念があったんです。でも先生は小技系の人はボールを良く見ることができるから、それをバッティングに生かしてほしいとおっしゃって。私たちがそれまで足が速い人や小技がうまい人は小技一本に(バッティングを)絞るという考え方は覆されました。

角頼 ティー台を使って飛距離を伸ばす練習を徹底的にして、「グラウンドのあそこまで飛ばす」とか目標を決めてとにかく飛ばす練習をひたすらやったのは思い切りバットを振れる要因になったんじゃないかなと思います。

――バッティング練習の成果が出ているという実感はありますか

一同 あります。

武内 狙いにいっているのが長打なんですよ、それまでは単打でもいいという感じだったんですけど。けっこう皆長打を狙いにいっている感じです。

髙橋 いままでは長打組、中距離組、小技組に(役割を)分けていたんですが、結局長打が出ないと点数が取れないということがわかって、「皆長打を打っちゃえばいいんじゃないか」って。先生は「皆ホームラン打てばいいんじゃないか、皆ホームラン打て」とおっしゃるんですけど、そういう考え方が根付いてきて、「長打を打てばいいんだ」という簡単な思考に変わったときに思い切り振れるようになったのは大きいと思います。

――「ホームランを打て」のような力強い言葉を吉村監督からかけられることは他にもあるのでしょうか

髙橋 あります。

角頼 私はいままでソフトボールをやっていてホームランを打ったことはなかったんですけど、「打てる!」って言われて。本当に打てるとは思っていなかったんですが、打てるかもしれないと思って練習していたら打てるようになったので、先生は皆の可能性をすごく信じてくださってバットを振れと言ってくださるので、それが自分たちの自信になっている部分があります。

――打席に立つときの意識も変わりましたか

武内 それは課題でもあるんですけども、チャンスで自分が打てるように練習しているんですが、打ちあぐねていると自信がなくなっているように見られるんです。だから、自信を持って大きく振るということは自分が走者をかえす気持ちを持っているっていうことなんだなと思います。

――チーム内の雰囲気にも影響はありましたか

髙橋 冬場たくさん振りましたし、先生からの自信を付けさせてくれるお言葉とか毎試合ごとにヒロインが変わるというお言葉で「きょうは私が打ってやる」とか、皆一人ひとりの「きょうは私が」という気持ちが強く試合の雰囲気に出ていたかなと感じます。

――吉村監督からの言葉で印象的なものは

髙橋 男子部と女子部があったり授業があったりで一日中練習することができないんですが、まわりの強豪校は一日中ソフトボールしている。逆にポジティブに考えると私たちはソフトボールと勉学を両立しているということでもあって。相手チームは毎日ソフトボールをしているという自信を試合につなげていると感じているんですが、私たちは先生から「試合のこの一球に集中すればいい」と、「いくら練習しても試合でバントを決められなかったり打てなかったりしたら練習してきたことは何の意味もないから、だったら試合中の一球に集中すればいい」と言われています。私はいつもこの一球っていうのを意識して、絶対この一球を仕留めるとかエラーしないで捕るということを意識してやっています。

武内 私も…やっぱり「この一球」だよね(笑)。

角頼 「この一球」ですね(笑)。

武内 ワセダは練習量では勝てないから集中力で他のチームに勝っていくんだということだよね。誠実にどんな相手でも自分たちのプレースタイルを貫くという意味も込められているのかなと個人的には思っています。

――高校時代と比べて考え方は変わりましたか

髙橋 私はけっこう変わりました。高校時代はソフトボールだけしていればいい、ソフトボールで勝てればいいという考えが自分の中にあったんですけど、ワセダに入学してからは「すべてにおいて勝て」と先生に言われるんです。「ワセ女はソフトボールでも勉学でも勝って、最終的には人生でも勝て」って。そういう考え方に変わってきたので、高校時代は勉強の手を抜くとかあったんですけど、できなくなりました。やっぱりワセダは勉強しないと単位をもらえないので(笑)。

角頼 私もすごく変わって、高校時代はソフトボール漬けの日々だったのであまりソフトボール以外の世界をあまりみていなかったんですけど、ワセダに来ていろいろな人に会っていろいろなことを学んで、ソフトボール部に所属していてもソフトボールの普及活動であったりだとか東日本大震災の復興支援であったりということでいろいろな世界を見たことで考えが深まった部分はあると思います。

武内 ワセダは練習時間が少ない、じゃあどこでカバーしているかって言ったら、ソフトボール以外の人間性であったりいろいろなことを知ることができるところだと思います。私はそれまで自分の技術や力量が向上していればいいと思っていたんです。でももう少し視野を広げてソフトボールを世界に普及させるという面で見たらソフトボールの歴史とかを知っておかなきゃいけない。たぶん他の大学はそこまでそういう事に対して執着心を持っていないと思うんです。それがワセダのソフトボール部の強さの秘密で、より視野を広げて物事を見ることは大事だと思っています。

――打撃が変わる一方で守備ではどのような意識を持たれていますか

武内 「この一球」ですね(笑)。

一同 (笑)。

武内 他のチームより格段にいいピッチャーをいただいているので、その安心感はあります。でもピッチャーに任せっきりなのは良くないのでそこはバッティングで補う。守備練習も量をこなすことが難しいので一球の集中力っていうのは皆かなり意識しています。

――武内選手と角頼選手はことしから守備位置を交代されましたが

武内 小学校と中学校の時はずっとショートだったんですけど、高校1年の夏にいきなり「ライトに行け。ショートでは使えない」って言われてライトになったんです。(ショートにコンバートされて)最初はけっこうトラウマもありましたけど…まあトラウマですよね(笑)。でも頑張っています。先生が私を認めてくださってショートに置いていただけるのはすごくありがたいことだと思います。私は「外野で分からないことがあったら教えるから、教えて」って(角頼選手に)言って…いい関係だよね?

角頼 はい!(笑)

一同 (笑)。

角頼 外野と内野をそれぞれやっていた人が交代しているので、お互いの気持ちが分かるというか。どうしたらこうなるとか状況が分かるので、その辺はいいと思います。

――ワセダはどういうチームだと思いますか

髙橋 練習時間や量が少なかったり、他大学から見たら異色なチームだと思います。でも練習量が少ないから自信がないとかではないんです。「私たちはワセ女だからできる!」みたいな、強く気が持てるというか、先生がいてくださるおかげで自信を持つことができるし、不可能なことはないのかなという気持ちになるというか…なんだろう、言葉では表せないね。

武内 分からないね。何だろう、難しい…。

角頼 練習するだけがすべてではないという方針でやっているので、バイトも勉強もティーボールの普及活動をすることも練習の一環であって、それに集中することもプレーに集中することにつながってくると思います。自分たちのそういったソフトボール以外の活動にも価値を見出して取り組んでいるので、練習していないからといって他の時間を無駄にしているとは皆考えていないと思います。

「どんどん後輩からも意見を言ってほしいと言ってくれる」

小柄ながらも強打の2番打者として活躍する角頼

――ソフトボール以外の時間という話が出ましたが、オフの日はどう過ごされていますか

髙橋 私は買い物がすごく好きなので、一人でどこにでも、なんなら海外でも一人で行っちゃうようなタイプです。だからあんまり家にはいなくて、どこかに出かけています。

武内 その時々によって違うんですけど、2日間オフがあったら必ず1日は運動します。水泳とかしたり。身体のバランスを整える感じで。ずっと右投げなので、なんか違うこともしようかなって。ちょっとアスリートぶってるんですけど(笑)。

髙橋 私はオフの日には絶対動かないです。まあ、バーゲンとかだったら走りますけど(笑)。それ以外は、電車も立ちたくなくて、一本待ってでも座ります。本当に身体を動かしたくない。運動から完全にシャットアウト。

角頼 私はお休みの日は絶対おいしいものを食べるって決めています。

――皆さんご実家にお住まいですか

武内 実家です。(練習場のある)小手指まではけっこう距離があるのでバイクで通ってます。

角頼 実家です。

髙橋 私は一人暮らしです。練習場の近くに住んでいるんですけど、一番きつかったのは、一限に本キャンで授業受けて練習しに戻ってきて、また六限のために本キャンに行ってまた家に帰るっていう2往復をしたことですね。つらかったですね。

――移動時間にはどんなことを

武内 私は(バイクなので)信号のない一番早く行ける道を探します。

角頼 私も遠くてトータル40駅くらいあるので、途中で路線が一緒の同期と降りてよくどこかに行ったりします。

――同期と遊んだりはしますか

髙橋 うーん。全員で集まるってことはあまりないんですけれど、たとえば武内や常盤(紫文、スポ3=千葉・木更津総合)とか大内(佳那、スポ3=千葉・木更津総合)がうちに遊びに来たりはよくあります。

角頼 (2年生は)結構みんなでどこかに行ったり、定期的にしています。わいわいするのが本当に好きな学年なので。ちょっと時間合えばすぐにみんなでご飯行こうってなります。

――それぞれの学年カラーは

武内 みんな個性的だよね。

髙橋 みんなそれぞれで、交わるときも交わらないときもあっていいバランスです。

武内 2年は仲良いよね。

角頼 仲良いですね。まあでも、先輩たちはみんなプレーでもすごい自分を持ってプレーしてるんですけど、自分らは仲良い分いかんせん弱いので…(笑)。そこはもっと強くなっていかなきゃなって思います。

――2年生から見ても3年生は個性的ですか

角頼 はい(笑)。でも3年生の先輩には、よく遊びに連れて行ったりしてもらってます。車でどこか行ったりボウリングしたり。

髙橋 かわいいんですよ。本当に。

武内 かわいいよね。

――1年生や4年生はどうですか

髙橋 1年生とはまだ日が浅いのでまだわからないところも大きいんですけれど、いい子たちだなって思います。

武内 うん。ちゃんと考えてくれてるんですよ。マネージャーの鎌田(彩花、文1=神奈川・平塚江南)がすごくて。自分から率先して色々やってくれるし、チームで一本打ちみたいな感じでやるときに、誰にも言われてないのに一本一本記録を取ってくれてて。打率も、どんな球を打ち損じたのかまで全部分かるんです。それを自分で考えてやってくれたことがすごいし、他の1年生も自分で考えてプレーしているのがよく分かってすごいなって思います。自分が1年のときにはなかったので、尊敬します。

髙橋 4年生には、ある意味ものを言いやすいです。もちろん先輩として尊敬していますし、敬語を使ったりっていうのは当たり前ですけど、悪い意味での壁は全然ないですね。どんどん後輩からも意見を言ってほしいって言って下さいます。いい雰囲気だと思います。同じ学部の先輩にはどこか連れて行ってもらったりしています。

――特に面白い人や尊敬する人はいますか

角頼 みんなそれぞれ個性が強いので面白いです。

髙橋 石川さん(沙恵、社4=静岡・常葉学園菊川)はすごい仕事ができるっていうか、先生からの信頼度が違うなと思うことがよくあります。先生がよく言うのは「石川のおかげや」とかで、それを聞くとやっぱりすごいなって思います。ハワイ遠征があったので、そのときも本当にお世話になりました。

――ハワイ遠征はいかがでしたか

武内 楽しかったですよ。環境が最高でした。ソフトボールの本場ですよね。日本ではソフトボールの試合をするにしても野球の球場を使うのでどうしても(野球の)マウンドが膨らんでいたりして。でもハワイではちゃんとソフトボール専用の球場があって、それぞれに整備士さんがいて、待遇の違いを感じました。

――海外の選手と試合をして感じたことは

髙橋 身体能力が違うなって思いました。そもそも体つきが全然違いますし。打球や足の速さも全然違うっていう差は感じました。

――その中で逆に日本選手の強みなどの発見は

武内 向こうの選手は雑ですよね。打つのが大好きで守備は適当みたいな(笑)。日本の選手は皆丁寧なんだなって思いました。

髙橋 日本人の誠実さ、丁寧さ、勤勉さが良さなのかなって。

角頼 パワーでなんとかできない分努力や頭で考えるとか、そういうことが大事だなって学びました。

――ハワイ遠征でのオフの時間には

武内 ショッピングモールに行きました。あとはカートライトのお墓とか。先生がすごく尊敬している野球の神様みたいな人なんですけど。とりあえず観光してました。

髙橋 戦後日系人の人たちがどんな苦労を重ねてハワイを作り上げてきたのかとか、そういった深い話も聞かせていただきすごい勉強になりました。

角頼 真珠湾に行ったんですけどそれが印象強くて。今までは教科書に載ってるだけだった場所が目の前にあって。

武内 ソフトボールばっかりやって終わる遠征ではなかったよね。学んだことも多かったです。ハワイでプレーできるのもこの人たちのおかげなんだ、とか。良い経験でした。

――ハワイ遠征を経てチームに変化は見られましたか

角頼 個人的には、あれだけのお金を使って大きな遠征をしたので、それを無駄にはできないという思いで頑張りました。

髙橋 確かにそれはあるね。

武内 海外選手は(バットの)振りがすごく豪快で。あんまりボールに当たらないんですけど(笑)。でも空振りしても気持ちいいくらい降っていて、それに影響を受けたのはありますね。

「自分たちのソフトボールをするだけ」

下級生時から主力として活躍している武内

――東日本大学選手権後に話し合いなどは

髙橋 しました。何においても徹底が大切だという話を。たとえば全員でこのコースの球を徹底して(打ちに)いこうとか。それで振らなかったら「なんで振らないの」と言い合える関係を作っていこうと。

武内 貧打が原因で負けたと思っているので、バッティングの課題がほとんどです。チームで一つのことを徹底することで、みんながそれに集中して見れるし、先生の言う「この一球」じゃないですけど試合中に1個のボールを全員で追うっていうこともできると思います。

角頼 あと2週間を切ったのですけれど、とにかくあとはバッティングを信じてやるだけだなって感じています。

――ではいま特に力を入れているのは

武内 もう振りまくる。

髙橋 うん振りまくる。

武内 春に結果が出たのは、冬にやったという自信があったからだと思っているので、今回もあと少しですが、振りまくってあれだけやったから大丈夫だって思えるまでやっていきたいです。

――インカレの組み合わせが決まった時、1回戦の相手が強豪の園田学園女大だと知った時は

武内 1回戦から決勝みたいな。

髙橋 それはもうはじめは「園田か…」という感じで。でも結局優勝するならいつかは当たる相手なので、どこで当たっても同じです。組み合わせが決まった日ちょうど園田と練習試合していたんですよ。それで「おお」って。

武内 やっぱりなんでっていう思いはありましたけど。

髙橋 でも先生がいけるって言ってるんで多分大丈夫なんですよ。はい。

角頼 結局自分たちがやることはどのチームに対しても一緒なので。自分たちのソフトボールをするだけです。

――園田の印象は

髙橋 うまいな、よく打つなと

武内 ワセダとは正反対のチームですよね。だからそんなに自分たちが劣るとも思っていないし、むしろ似ていない分、別のところで挽回できると思いますし。楽しみです。

髙橋 同じように練習ばかりしているチームで、その中で練習量が劣るとかだったら不安ですけれど。全く別のことをしているので、なんか自信はあります。

角頼 1回練習試合をしているので、どういうピッチャーだとかがわかっているので、対策しやすいというか。1度見てると全然違います。

武内 イメージはしやすいよね。打てれば勝てると思っています。うちは本当にいいピッチャーをもらっているので、ピッチャーたちが抑えられなかった分自分たちが点を取れば、勝てます。

――チームとしてどういう戦い方をしていきたいですか

髙橋 一戦一戦って言っています。先生にも「園田しか考えてないから」って言われてますし、私もそうです。(1回戦に勝ったら)次どこと当たるんだっけ。

武内・角頼 うーん…。わかんない(笑)。

髙橋 こんな感じなんです。春リーグでも勢いに乗ったからこそあそこまでいけたと思っていますので、(1回戦で)勝って勢いに乗れれば、って自信を持っています。

武内 ワセダはダブルクリーンナップ制をとっています。本当は初回で点を取れたら一番いいんですけど、どこで切れても点が取れるようになっています。だから、出塁する、(ランナーを)進める、かえすって、それぞれの役割は常に意識していますし。

――その中で個人としてはどのようにチームに貢献したいですか

髙橋 私は内野手で、3年生だからこそできる声出しなど、中堅的な役割を意識していきたいです。打撃ではとにかく「インカレでは私が打つ」っていう気持ちです。

武内 とにかく打ちたい。

髙橋 チーム内ですら、仲間が打つと悔しいって思います。「負けたくない、私も打ってやろう」と思います。

角頼 私は、役割的には、先輩たちがガンガン打ってくれるのでとにかく塁に出ること、それから足の速い人を送るとか、そういう感じです。もちろん打つ方もそうですが、フォアボールとか、なんでもいいので出塁率を上げたいって思っています。

武内 角頼とかがちゃんと送ってくれるので、みんなのために打ちたいって思いますね。5番なので(走者を)かえす役割も多いですし、角頼が本当にきちんと送ってくれるので、「打たなきゃ」って良い気持ちで打席に入れます。

髙橋 送ってもらうとモチベーション違うよね。みんなのために打ちたいって私も思います。犠牲になって送ってくれているわけですから。

――インカレの目標は

一同 優勝です!

――ありがとうございました!

(取材・編集 土屋佳織、久野映)

思い思いの言葉を色紙に書いていただきました!

◆高橋あゆみ(たかはし・あゆみ)(※写真中央)

1995年(平7)1月2日生まれのAB型。158センチ。神奈川・厚木商高出身。教育学部3年。マリオカートでは終了直後に息が上がるほど熱中するという高橋選手。いわく、「マリオカートはスポーツです」とのこと。ゲームでも鍛え上げた集中力が生かされているのかもしれませんね!

◆武内有紀(たけうち・ゆうき)(※写真上)

1994年(平6)8月25日生まれのA型。162センチ。埼玉・星野高出身。スポーツ科学部3年。ハワイ遠征でのショッピング中、現地の店員に「ソフトボールやってるの?いいね!」と応援されたという武内選手。「ハワイでソフトボールしたいなと思いました」という武内選手の言葉に、他のお2人もうなずいていらっしゃいました。

◆角頼遼香(かくらい・はるか)(※写真下)

1995年(平7)6月11日生まれのO型。145センチ。千葉経大付高出身。社会科学部2年。海が好きで、オフには海に潜ってウニを採ったと笑顔で話してくれた角頼選手。先輩から褒められるたびに「照れんなって」とつっこまれていました。そんなふうに先輩からかわいがられつつも、選手としては非常に信頼されていることが随所でうかがえました。