打線止まらず16得点 春季リーグ戦を準優勝で終える

男子ソフトボール
春季リーグ戦
中大
早大 13 3 X 16
投手…〇稲垣、佐藤慶-山崎
◇(二塁打)畠山 ◇(三塁打)なし ◇(本塁打)齋藤(1回)

 東京都大学連盟春季リーグ戦(春季リーグ戦)の最終日、早大は中大戦に挑んだ。直前の試合で日体大が桜美林大に勝利し、優勝を目の前で決められた中での試合となった。打順を組み替えた早大打線が初回からつながり、一挙13得点する。その後も順調な試合運びを見せて、計16得点で3回コールド勝ちを収める。完敗した日体大戦から一夜、昨日の鬱憤(うっぷん)を晴らすようなコールド勝利で、早大は春季リーグ戦を4勝1敗で終え、準優勝という結果となった。

 これまでの4試合、スタメンを固定していた早大は大幅な入れ替えを敢行。けがから復帰した荒川健祐主将(スポ4=神奈川・柏陽)と佐藤慶弥副将(スポ4=静岡・飛龍)がそれぞれ2番と4番に入り、田中雄輔(スポ2=東京・筑波大附)もスタメンに名を連ねるというかたちに。先発投手はこの日も稲垣拓朗(スポ3=群馬・新島学園)が務めた。初回、安打と四球で2死一、二塁とピンチを背負うも5番打者をセカンドゴロに打ち取り無失点で切り抜ける。

スタメンに復帰した荒川主将

 その裏、この日1番に入った小出拓実(人3=東京・杉並)が俊足を生かし内野安打で出塁する。荒川も死球で続くと、3番・畠山陸(スポ3=高知西)がレフトへ適時打を放ちいきなり2点を先制する。続く佐藤慶も適時打を打つと、春季リーグ戦初打席の田中雄にも適時打が生まれる。その後も四球や相手の失策が絡み攻撃は終わらず打者一巡し、6番・齋藤が打った瞬間の3点本塁打を放ち、13点目のホームを踏んだ。

初回に3点本塁打を打った齋藤。場外へ消える完璧な打球だった

 大量の援護をもらった稲垣は、先頭打者に出塁を許すも後続を三者連続空振り三振に抑え、2回も得点を許さない。この回も小出、荒川、畠山の上位打線が連打を放つなど、3点を追加。3回は佐藤慶がマウンドに上がり、危なげない投球で三者凡退に抑え試合終了。11安打16得点で3回コールド勝ちとなり、完勝でリーグ最終戦を締めくくった。

3回のマウンドに上がった佐藤慶

 早大は春季リーグ戦準優勝という結果を受け、全日本大学選手権(インカレ)の出場権を獲得した。昨年度の春季リーグ戦は4位、秋季リーグ戦は5位だったことをふまえると、チーム力の向上が伺える。打撃に関しては、日大戦、桜美林大戦、中大戦では二桁得点だったものの、「いい投手をなかなか打てていない」と荒川主将が語るように、国士館大戦と日体大戦はそれぞれ1得点に留まった。全国から強豪が集うインカレで、目標である優勝を果たすには、より打撃力の向上が必須だろう。インカレ開幕まで約4か月、早大のさらなる成長に期待したい。

(記事 沼澤泰平、写真 権藤彩乃、丸山勝央)

コメント

荒川健祐主将(スポ4=神奈川・柏陽)

――今日の試合を振り返っていかがですか

昨日あのような負け方をして、今日にどう切り替えて臨むかというところだったのですが、しっかり初回から点数を取れてコールド勝ちということで、うまく切り替えて試合に臨めたかなと思います。

――スタメンを入れ替え、打順を組み替えて試合に臨まれましたが、どのような意図があったのでしょうか

昨日の試合は、それまで3連勝していたのであまり替えずに臨みましたが、昨日負けて自分と慶弥(佐藤慶弥)もけがから復帰してスタメンで出られる状態だったので、今日は思い切って替えました。

――荒川選手自身初スタメンでしたが調子はいかがでしたか

けが明けだったので不安に思うところもありましたが、良くも悪くもなくいつも通りだったと思います。

――リーグ戦を通して得られた収穫と課題を教えてください

まず収穫としては打撃で、結構大量得点も取れて、自分たちの進めたい試合展開で進めることができるようになってきたと思います。課題としてはやはり、いい投手をなかなか打てていないということです。国士館大戦は勝ちましたが1ー0ですし、日体大戦も1点しか取れていないので、全国上位に入る投手をどうやって打つかというところが今後の課題です。

――リーグ戦準優勝という結果についてはどう捉えていますか

優勝を目指していたので悔しい気持ちと、去年の秋(秋季リーグ戦)5位から準優勝まで持っていけたという少しほっとした気持ちの2つあります。

――今後に向けて意気込みをお願いします

今回のリーグ戦で出た課題を今後練習で潰さなければいけないというのと、あくまで自分たちが目指しているのはインカレ優勝なので、そこに向けてまた一から引き締め直して頑張っていきたいと思います。

佐藤慶弥副将(スポ4=静岡・飛龍)

――今日の試合を振り返っていかがですか

昨日の日体大戦をふまえて、試合の入りをしっかりやりたいと思っていて、今日はしっかり入れたので良かったと思います。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

自分は最初バッティングだけで入ったのですが、1本安打を返すという意識で臨んでいて、意識通り返すことができたので良かったです。

――今日のご自身の打撃の調子は

昨日も安打を打っていたので、良い調子で入れました。

――投球を振り返って

ピッチングの方は、今までけがをしてしまっていて、投げられていませんでした。今日が復帰戦だった中で、しっかり投げ込んで3人で抑えるという意識で入って、3人で抑えることができたので良かったと思います。

――インカレ出場が決まったことについては

一旦落ち着いたかなというところで、次はそこに向けてちゃんと目標を定めて、練習試合や公式戦もまだあると思うので、1つ1つ乗り越えながら、インカレ優勝を目指していきたいと思います。

――今後の意気込みをお願いします

打者としても、投手としても活躍できる選手になれるように、練習に励んでいきたいと思います。

齋藤向陽(社3=群馬・新島学園)

――打順から4番から落ちましたが、それについては

打てていなかったので、当然かなと思います。

――今日の試合を振り返っていかがですか

久々にいい本塁打を打つことができたので、全体の成績を見たら満足ではないですけど、最後にいいかたちで終わることができて良かったです。

――リーグ戦初安打となった本塁打を打った打席を振り返って

今日は慶弥(佐藤慶弥)さんの打席を参考にしていて打つことができたので、やはり慶弥さんの存在というのはチームにとっても僕にとっても大きいと感じました。

――リーグ戦を通して得られた収穫と課題はなんでしょうか

収穫はチーム全体で内野のエラーが少なかったことで、僕個人でもエラーがなかったことです。課題は、個人的なことで言うと打撃で打率を残すという安定感がないので、そこをインカレまでにどうにかできたらこのチームが日本一になれるのかなと思います。

――今後の意気込みをお願いします

もうちょっと打てるように頑張ります。