粘りのバレーでデュース戦を制し大東文化大に勝利! 春季リーグからの成長を見せる

女子バレーボール

秋季関東大学リーグ戦 10月5日 立教大学 新座キャンパス

 残す試合も少なくなった秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)9戦目は大東文化大との対戦。テンポよく試合を進め2セット先取するも、第3セットは相手の流れに押され落とす。続く第4セットでも序盤に大差をつけられ苦しむも後半に追い上げを見せる。30点を超えるデュース戦を粘りのバレーで攻撃へとつなげていき、セットカウント3−1(25ー22、25-23、21-25、31-29)で勝ち切った。

 第1セットは序盤からテンポ良いバレーを展開し、4点差を保つ。長いラリーを相手に取られる場面もあったが、南里和(商4=東京・女子学院)がサービスエースを決めるなど攻めの姿勢で15−7と8点差をつける。後半、相手スパイカー陣の多彩な攻撃に翻弄(ほんろう)されブレイクを許す場面はあったものの、秋重若菜主将(スポ4=大阪・金蘭会)がブロード攻撃、ブロックアウトを狙う攻撃と落ち着いたプレーをみせる。後半追い上げを見せる相手だったが、最後は西崎梨乃(スポ2=大阪国際滝井)のアタックが決まり、第1セットを25−22で先取した。

サクのスパイク得点に喜ぶ選手たち

 続くセットも先制点から4連続得点と早大が勢いに乗る。長いラリーが続く場面でも西崎がコースを狙ったスパイクで点を決め切るなど流れを保つ。その後も川村彩乃(社1=岡山・就実)がブロックポイント、途中出場の井上美和(スポ1=神奈川・厚木)がサービスエースを決めるなど攻撃力を見せ、点差を保ったまま中盤へ。後半は相手スパイカー陣の追い上げで、両校打ち合いの展開に。早大はバックアタック、相手コートの真ん中を狙ったフェイントと多彩な攻撃を仕掛ける秋重を中心に点を重ねていく。最後は相手サーブがアウトとなり25-23で2セット目もものにした。

 第3セットは拮抗(きっこう)した状態が続いた。相手の強打やコートの真ん中を狙う攻撃に対し、早大も大松未羽(スポ2=沖縄・首里)が相手ブロックを利用したスパイクで点を取るなど攻撃していく。しかし相手の多彩な攻撃に翻弄され始め、攻撃へつなげられない。早大も相手レーシーブを飛ばすスパイクやフェイント攻撃で食らいつくも相手の攻撃を止められず5点ビハインド。モサクまり(国教1=東京・クリスチャンアカデミーインジャパン)の強打を中心にブレイクする場面もあったが中盤に開いた点差を縮められずこのセットを落とした。

ワンハンドプレーを見せる山崎

  第4セットは3セット目の流れを引きずり先制点から5連続得点を許してしまう。相手スパイカー陣による強打やフェイントを織り交ぜた多彩な攻撃に翻弄され8-14と大きく点差が開いたまま中盤へ。しかし後半、早大は流れを取り戻す。秋重のエンドラインを狙ったバックアタックポイントを皮切りに、大松も相手を崩すサーブで圧をかけサービスエースもとり6連続得点。一気に1点差まで追い上げ、秋重の再びのバックアタックポイントで22−22と同点へ。その後は両者ともに譲らない取っては取られの展開となり試合はデュース戦へ。早大は粘り強くボールをつなげ秋重にトスを集めていく。それに応えた秋重が最後も相手ディグを飛ばすバックアタックを決め、30点に及ぶデュース戦を勝ち切った。

バックアタックでも多くの点を取った秋重

 春季関東大学リーグ戦(春季リーグ)の大東文化大戦も2セット先取した後に追い上げられる展開だった。しかし、春季リーグとは異なり第4セットは大差を追い上げ、30点に及ぶデュース戦を制することができた。今季リーグは、押された場面でも全員が攻めの気持ちを崩さない姿を見せ勝利を積み重ねている。秋季リーグもあと2戦。目標の一部昇格のためには、残りの試合は落とすことはできない。これまでの成功を糧に力を出し切って欲しい。

(記事 芦刈れい、写真 辻岡真波)

 

セットカウント
早大 25-22
25-23
21-25
31-29
大東文化大
スタメン
アウトサイドヒッター 秋重若菜(スポ4=大阪・金蘭会)
アウトサイドヒッター モサクまり(国教1=東京・クリスチャンアカデミーインジャパン)
ミドルブロッカー 川村彩乃(社1=岡山・就実)
ミドルブロッカー 西崎梨乃(スポ2=大阪・大阪国際滝井)
オポジット 大松未羽(スポ2=沖縄・首里)
セッター 南里和(商4=東京・女子学院))
リベロ 山崎葵(社3=岡山・就実)
途中出場
井上美和(スポ1=神奈川・厚木)
朴秀彬(文構3=韓国・釜山国際)
徳山奈々美(スポ4=兵庫・加古川西)
コメント

秋重若菜(スポ4=大阪・金蘭会)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 危ない展開だったのですが、勝ち切れたのがチームの成長だと思うので、勝てて良かったと思います。

――3セット目を落としてしまった要因は何だと思いますか

 要因の一つとして、自分の足が攣ってしまったというのもあります。また相手のスパイクがいいコースに打たれていて、それに対してブロックが対応できなかった点が、練習でも課題だったのでそこが穴だったのかなと思います。

――春リーグの大東文化大戦も同じく、2セット先取した後に3セット目をとられるという展開だったと思いますが、4セット目に入る時なにか意識していましたか

 スパイカー全員で撮りにいくという声かけはみんなでしていました。スパイカーが多い分幅白く攻撃してみんなで取りに行こうという声がけをしました。

――4セット目、チームの雰囲気はどうでしたか

 結構良かったです。調子のいい選手と悪い選手いたのですが、それでも責める気持ちを全員が持っていて一丸となっていてすごく良かったなと思います。

――ピンチの時、トスが集まってくることが多いと思いますが、自分のスパイクを振り返っていかがですか

 最後のリーグというのが自分の中でとても大きくあり、後悔したくないので一球入魂の気持ちで売っています。心はホットに、体はクールにというのを意識しています。

――来週に向けての意気込みをお願いします

 来週で最後になるので、全員悔いなく終われるように頑張ります。

大松未羽(スポ2=沖縄・首里)

――今日の試合を振り返っていかがですか

 先週、2試合とも順位が上のチームに勝って気持ちもみんな高まっていたので今日は入りが良かったです。しかし、2セット目、3セット目で出だしが悪く、そこがチームの弱いところなのですがそこが出てしまったと思います。

――ブロックを利用したスパイクで点を多く取っていますが意識していますか

 私はパワーが少ないのでブロックを使ったりと相手をよく見て点をとるプレーが自分の強みだと思います。練習で意識していたその点が出たのが今日の試合だと思います。

――4セット目は序盤、点差がついてから追い上げ、デュース戦となったセットでしたが試合中意識していたことやチームの雰囲気はいかがでしたか

 デュース戦になると前の中央大との試合のように相手に取られることが多かったのでデュース戦になった時こそ最後は若菜さん()にボールを持って行くという気持ちををみんなが持って、一本目、二本目を丁寧に触って最後若菜さんに持っていくことを声掛けして頑張っていました。

――第4セットサーブで相手を崩し、サービスエースもありましたがいかがですか

 私はサーブが得意なのでとてもうれしかったです。

――来週への意気込みをお願いします

 ラスト勝ち切って、入れ替え戦への可能性もあると思うので、チームのみんなで気持ちをもう一回引き締めて頑張っていきたいです。