決定力欠きリーグ戦2連敗を喫する/秋季リーグ中大戦・国士舘大戦

男子ソフトボール

東京都連盟秋季リーグ戦 9月28日 東京・国士舘多摩キャンパス

 前週、慶大に辛勝した早大は全勝に向け中大、国士舘大との連戦に臨んだ。中大戦では6回に野上夏輝(教2=東京・戸山)のランニング本塁打で同点とすると、試合は延長タイブレークへ突入。両者譲らぬ熱戦となったが、11回に大量失点し敗戦した。続く国士舘大戦では、この日2試合を投げ切った佐藤玲弥副将(社3=静岡・飛龍)が6回に勝ち越しを許すと、7回には守備の失策が重なり突き放され、連敗を喫する。リーグ戦を2勝2敗として最終戦を迎えることになった。

中大戦

TEAM1011合計
中大10
早大

※8回から延長タイブレーク

バッテリー

佐藤ー鈴木

二塁打

なし

三塁打

なし

本塁打

佐藤(1回2ラン)、野上(6回ソロ)

 初戦に先発したのは佐藤副将。先頭打者を四球で歩かせるが、後続を抑えて無失点の立ち上がり。その裏、先頭の齋藤拓哉(スポ2=青森・弘前学院聖愛)の強襲安打で好機をつくると、4番・佐藤副将が左翼へライナー性の本塁打を放ち、自らを援護する。2回にも齋藤の適時打で1点を奪いリードを広げたが、3回にバッテリーエラーから1点を献上。さらに5回には相手の3番、4番に連続本塁打を浴び、一気に逆転される。


初回に本塁打を放った佐藤副将


本塁に生還後パフォーマンスをする佐藤副将(写真左)と齋藤

 1点差のまま迎えた6回、野上が代打で登場すると、早大ベンチはチームカラーである元気の良さで野上を鼓舞する。野上は相手の3球目を弾き返すと、打球はフラフラと右方向へ。惜しくもフェンス直撃となったが、右翼手が打球の処理にもたついている間に一気にホームへ駆け込み、ランニング本塁打で同点とした。


ランニング本塁打を放ち、笑顔の野上

 試合は7回までに決着せず、両者無死二塁から始まる延長タイブレークへ。しかし延長に入っても拮抗(きっこう)した試合展開は続き、ついに試合時間は3時間を超える。11回、ここまで投げ続けていた佐藤副将も膝に手をつくなど疲れを隠せなくなる。中大はこの隙を見逃さず、一気に攻め立てられ5失点。裏の攻撃で1点を返したが及ばず新チーム初の敗戦となった。

国士舘大戦

TEAM合計
国士舘大
早大

バッテリー

佐藤ー鈴木

二塁打

なし

三塁打

なし

本塁打

なし

 1試合空けてダブルヘッダーの2戦目に臨んだ早大。強豪・国士舘大を相手に、この試合も先発マウンドには佐藤副将が上がる。初回こそ3安打を許し2点を先制されるも、2回以降は5回までスコアボードに0を並べる。1戦目の疲労を感じさせない力投が続いた。


2試合目にも先発した佐藤副将

 佐藤副将の気持ちのこもった投球に応えたい打線は5回、1死から田中雄輔主将(スポ3=東京・筑波大附)、髙岡信太郎(法1=大阪・清風南海)の連打でチャンスをつくる。2死となるも1番の齋藤が右前2点適時打を放ち、ついに同点に追いつく。


攻撃前に集合する選手たち


一時同点の適時打を放った齋藤

 しかし6回、2点本塁打を浴び再び突き放される。さらに7回には連続失策で満塁のピンチを招くと、連打を許し3点を失った。早大は6回、7回ともに反撃することができず、そのまま2ー7で黒星を喫した。

 1試合目の疲労がありながら善戦したものの、試合後半にミスが続くなど球際の踏ん張りの弱さが露呈してしまった。秋季リーグ最終戦は、前体制のもとインカレで敗れた因縁の相手・日体大。新体制になって初の対決に、全力を尽くして臨みたい。

(記事・写真 田島凛星、西本和宏)

試合後コメント

佐藤玲弥副将(社3=静岡・飛龍)

――中大戦を振り返って
 自分が決めるべきところで4番として決めきれなかったところが敗因かなと思います。

――初回の本塁打の感触は
 初球はライズに張っていて、実際にライズが来て打てました。感触としては良かったです。

――国士舘大戦を振り返って
 1試合目を投げた後で疲れもありましたが、その中で自分がどういうピッチングをできるかを考えて投げることができました。点数は取られてしまいましたが、自分で考えた中である程度抑えることができたので、課題の出たいい試合だったと思います。

――連投となりましたが、振り返って
 今までは稲垣さん(拓朗、スポ4=群馬・新島学園)など先輩がいたので、今日のように300球近く投げるのは初めての経験でした。足が攣ってしまうので、インカレでもつらないようにしっかり水分をとりながらやっていきたいです。

――来週の日体大戦への意気込み
 秋リーグの最終戦になるので、リーグ戦の集大成として悔いのないように出し切りたいと思います。

野上夏輝(教2=東京・戸山)

――中大戦を振り返って
 序盤は流れも悪くなく、勝てるかなと思っていましたが、追加点が取れず、厳しい展開になったので、(佐藤)玲弥さん頼みになってしまったことが試合を通しての反省かなと思います。

――6回、1点を追う場面での本塁打となりましたが、どんな気持ちで打席に向かったか
 自分のテーマとしてはあまり長打を狙うのではなくて、まずは塁に出て攻撃のリズムをつくるというところです。その中で、たまたま打球角度がよく上がったのでああいう結果につながったと思います。

――感触としては
 最初は行った(フェンスを超えた)と思ったのですが、ノーパワーでしたね(笑)。

――国士舘大戦を振り返って
 守備のリズムか終盤で悪くなってしまったことが反省点かなと思います。ただ、攻撃では2点取った場面でもチームとしての流れはできていたので、そこは良かった点かなと思います。

――日体大戦への意気込み
 個人としては出場すれば日体大とは初めての対戦になるので、緊張はすると思いますが、楽しみたいと思います。チームとしてはこの4試合で色々と反省点が出たので、この1週間でつぶせるところはつぶして、収穫のある試合にしたいです。