今年創設88年目を迎える強豪・早稲田大学自動車部は、出場する様々な大会において輝かしい成績を残してきた。今年3月に開催された全関東学生選手権(全関フィギュア)では、団体の部で男女ともに見事準優勝を果たした。しかし、彼らはその結果に満足していなかった。次戦は5月14日、静岡県・富士スピードウェイで開催される全関東学生ジムカーナ選手権(全関東ジムカーナ)。優勝に向け、活動に励む部員たちの様子を伝える。
※この取材は5月9日に行われたものです。
自動車部の活動場所は早稲田キャンパス29-6号館。早稲田駅から高田馬場駅方面に早稲田通りを歩いていくと、自動車部のガレージと部室はある。外では細かい雨が降りしきり気温が下がる中、自動車部のガレージは部員たちの熱気に包まれていた。17時半から始まった活動内容は、5日後に控えた全関東ジムカーナで使用する競技車両の整備と点検。神林崇亮主将(人4=埼玉・早大本庄)が中心となって、時には白熱した議論を重ねながら、着々と作業が進められていった。
奥から大塚宙(文4=愛媛・愛光学園)、松尾尚輝(政経1=東京・海城)
左から最上佳樹(社4=東京・玖玉社)、大矢根洋(文2=東京・和光)、平石大智(基理2=群馬・県太田)
議論を交わす部員たち
競技車両を整備する岩澤秀造(スポ2=東京・早稲田)
部室に掲げられた「全国制覇」
部室で作業を進める部員たち
今月14日の全関東ジムカーナに出場するのは、最上佳樹(社4=東京・攻玉社)、近藤怜(先理3=岐阜)、石山萌乃(文構3=神奈川・日女大付)、小林眞緒(創理3=福岡雙葉)、大矢根洋(文2=東京・和光)の5名。全日本総合杯獲得に向けて、「常勝早稲田」が走り出す。
(記事 堀内まさみ、写真 星野有哉、堀内まさみ)
インタビューに答える神林主将
コメント
神林崇亮主将(人4=埼玉・早大本庄)
――今日の活動内容を教えてください
今日は5月14日にある全関東ジムカーナの大会に向けて競技車両の整備、壊れている箇所がないか、大会前に行う点検を今行って準備しています。
――大会前意識されていることはありますか
基本的には普段と特別変えるようなことはないですが、ただ大会前は普段よりも念入りにしています。下級生に任せつつも普段の練習会より上級生がしっかりと見て、危ない箇所がないか、車に危険な箇所がないかというところを少し念入りにしています。
――3月の全関東学生大会(全関フィギュア)の振り返りをお願いします
全関フィギュアの大会は貨物と乗用という2種目があり、自分自身も選手として乗用に出場しました。その大会では毎年慶大に敗れていて今回も負けてしまいました。個人的には今回の大会は(点数をつけるなら)、40点です。1年前にも全関フィギュアに出場しましたが、その時は練習の内容も良くなかったし、本番で少し緊張して良い走りが出来なかったという部分がありました。そこからは成長できたという点では良かったですが、ただそれでも慶大には勝てなかったというところで半分はつけられないなという感じです。フィギュアという競技はスピード競技と違って、緻密な走りをしなければなりません。だから100回同じコースを走って100回同じ走りができるような走りをしなければならなくて、それがまだ出来ている段階ではなかった、そこが負けてしまったポイントだったと思っています。
――全関東ジムカーナの大会目標と意気込みをお願いします
目標は優勝です。どの大会も優勝するという目標でやっています。ただ全関東の大会はあくまで全日本の大会に出るための前段階なので、あまりそこで頑張りすぎずに、大目標としては全日本総合杯の獲得というのがあるので、全日本大会での優勝に向けて全関東の大会でも優勝して勝つサイクルが出来ていったらいいかなと思っています。そのために選手も頑張らなければいけないし、選手はこれまでやってきたことを発揮して、あとは周りの車を整備する人、タイムをとる人などサポートの人が選手を支えてあげるということも頑張りたいです。
――最後に今シーズンの目標をお願いします
今シーズンの目標は全日本総合杯獲得と、そこに向けて車を壊さないで、誰もけがをせずにいくことです。