悔しさの中に見つけた次への収穫

自動車

 全日本学生ダートトライアル選手権(全日本)が2年ぶりに広島のテクニックステージタカタにて行われた。この競技は、各大学3人の代表がそれぞれ2回ずつ走行し、良かった方のタイムで競うものとなっている。また、この競技では誤ったコースを走行してしまうとミスコースとなり、その走行は失格となってしまう。そのため、速さと同様にコースをしっかりと記憶しておくことも重要になってくる。6月に行われた全関東学生ダートトライアル選手権(全関東)において、森田真(政経3=レイブンウッド)が個人結果で2位につける活躍などで、団体としても3位入賞を果たし、この大会での躍進に期待が高まっていた。森田、齋藤周太(人3=東京・日野台)が1走目からレベルの高い走行を披露するも、竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)が1走目でミスコース、2走目でもタイムが伸び悩み、団体8位に終わった。

ダイナミックな走行を見せた齋藤

 早大の第一走者は齋藤。全関東同様にコースの状態を後続走者に伝えることも意識しながら、1走目に向かった。順調な走り出しの齋藤であったが、ここでまさかのアクシデントが起こる。大会運営サイドの誘導ミスの影響でミスコース。運営側の不手際ということで再出走となり、「1走目はうまく決まって再出走のおかげで命拾いした」と齋藤は試合後に語った。しかし、一難去ってまた一難。2番手の竹内が1走目の終盤に痛恨のミスコース。「慣熟不足で、ゴール付近の自分が通る道が抜けてしまい、自分の慣熟の認識の甘さを痛感しました」と竹内は悔しそうだった。3番手の森田は安定した走行で折り返す。折り返しの2走目。齋藤、森田が共に先ほどのタイムから3秒ほどタイムをあげるも、竹内が縁石に乗り上げタイムロスしてしまい、個人45位に沈む結果に。齋藤が11位、森田が7位と表彰台にも期待がかかる成績をたたき出していただけに非常に悔しい結果となった。

個人7位につけた森田

 4年生にとって最後のダートトライアル大会となった全日本は、非常に口惜しい結果に終わった。団体の結果としては残念な結果に終わってしまったが、個人の成績的には明るい材料も多かったと言えるだろう。3年生の齋藤、森田には来年がある。「ことしはすごい飛躍を遂げることができたので、ことし先輩と果たせなかった雪辱を来年僕たちの代で果たせるかなと思います」(齋藤)。次の全日本では、リベンジしてくれるに違いない。来年のさらなる飛躍に期待だ。

(記事 石田耕大、写真 上野真望、矢野聖太郎)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子団体の部

8位 早大

▽男子個人成績

7位 森田真

11位 齋藤周太

45位 竹内涼主将

コメント

竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

悔いの残る結果になってしまいました。

――1走目がミスコースとなってしまいましたが

慣熟不足で、ゴール付近の自分が通る道が抜けてしまい、自分の慣熟の認識の甘さを痛感しました。

――1走目をふまえて、2走目に意識していたことはありますか

2走目は、さきほどミスコースをしてしまったところの手前で心構えをして入っていくことを意識しました。

――2走目をふまえて

その箇所はよかったのですが、代わりに前半部分で縁石に乗り上げてしまい、だいぶタイムロスが生まれてしまったので、団体としては残念な結果となってしまいました。

――団体8位という結果についてはどのように考えていますか

自分のあそこのミスがなければ、表彰台には上がれていたと思うので、そこは悔しいです。

齋藤周太(人3=東京・日野台)

――きょうの試合はどういう意気込みで臨まれましたか

今回うちは車がけっこう早かったのでミスをしないことを大前提で、あとは自分の120パーセントを出し切るという意気込みで臨みました。

――1走目を振り返ってください

1走目の最初に僕はすごいミスをしてしまって、その後運営側の都合で再出走できることになりまして、その後の1走目はうまく決まって再出走のおかげで命拾いしたというかたちでした。

――1走目を踏まえて2走目はどうでしたか

昼休みの慣熟走行でコースを研究するんですけど、そこで助監督に見ていただきまして、注意するポイントをおさえて何も考えずに無心で臨むことができました。

――今後について一言お願いします

ことしはすごい飛躍を遂げることができたので、ことし先輩と果たせなかった雪辱を来年僕たちの代で果たせるかなと思います。

森田真(政経3=レイヴンウッド)

――本日の意気込みは

全日本学生ダートトライアル選手権で入賞するのが目標でした。

――1走目の反省を2走目にうまく生かせましたか

1走目は路面がはけていて車が全然曲がらなかったので、そのことを踏まえて2走目に臨みました。

――2走目を振り返って

小さなミスを繰り返してしまいました。まだ伸びる余地はあると思います。

――チーム内で最も早いタイムを出したことについてどのように感じていますか

チーム内では早かったかもしれませんが、大会の中では決して早いとは言えないタイムでした。もっと好記録を出したかったです。

――今後に向けて意気込みをお願いします

次は全日本学生ジムカーナ選手権で、自分も出場するのでそこで入賞を狙いたいです。