森田が準V 全日本に期待が高まる

自動車

 全関東学生ダートトライアル選手権がことしも栃木にて開催された。ダートトライアル競技は、各大学の代表がそれぞれ2本ずつ走り、より良かった方のタイムで競う競技である。ワセダは、3選手の合計タイムで争われる男子団体の部と個人成績で争われる男子個人の部に出場した。前年度の大会では、車両トラブルで無念の途中棄権となっており、リベンジを誓い臨んだ今大会。森田真(政経3=レイブンウッド)が1分55秒332をたたき出し個人部門2位につけると、ほかの選手も続き、団体としても3位入賞となった。

アクセルを緩めず、踏み切った森田

 「監督がこの大会で最後なので、絶対に優勝ないし優勝してほしいと言われていました。なのでそれを目標として挑みました」と森田が語ったように、岡島昭英監督(昭61理工卒=東京・早大学院)は、6月をもって監督を交代。岡島監督体制での有終の美を飾ることを期してこの大会に挑んでいた。1走目では、竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)に慣熟不足の影響で一時車が止まってしまうというミスが出たが、齋藤周太(人3=東京・日野台)、森田は安定した走行で、個人成績において上位成績で折り返す。迎えた2走目、1走の齋藤、2走の竹内が共に先ほどよりも早いタイムをたたき出す。すると、続く森田もスタートから車速の速い走行を行う。「アクセルを最後まで緩めずにしっかりと踏み切ったことが良いタイムに結びついた」と監督が振り返るように、アクセルを踏み切った『攻めの走行』を披露する。その結果1分55秒332。惜しくもあと一歩のところで優勝は逃したが、個人2位、団体3位という素晴らしいかたちでこの大会を終えた。

2走目では挽回した竹内

 「スピード競技でも今回結果を出せたので、この8月から11月の全日本(全日本選手権)でかなり良い結果が出せると期待しています」試合後に、監督はこう語った。岡島監督体制での最後の大会は上々な結果となった。さて、次は全日本だ。全日本の舞台で岡島監督の期待に応える活躍をしてくれるに違いない。この勢いのまま総合優勝へ突き進んでくれることだろう。

(記事 石田耕大 、写真 榎本透子)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子団体の部

早大3位

▽男子個人の部

2位 森田

16位 齋藤

31位 竹内

岡島昭英監督(昭61理工卒=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

団体5位で個人2位という結果は勝てなかったという意味では残念だったんですが、8月にある全日本(全日本ダートトライアル選手権)につながる結果だったので、そういう意味ではポジティブに受け止めています。また、ここ数年私たちはダートトライアルとかのスピード競技において車両トラブルで良い結果が全然残せなかったです。今回はそれがなくて個人でも2位というところにいけたのがかなり上向きのベクトルだなというように思っています。また、出場選手のうち2人が3年生なので今後の活躍にも期待ができると思います。

――きょうに向けてどのような練習をされてきましたか

基礎的な練習を結構重点的にやりました。例年だと、ここの場所を使っての練習をかなりするのですが、それ以外の基礎的な練習に結構力を入れてやりました。それを今度の全日本に向けてもやっていきたいなと思っています。

――きょうの森田選手の走行について

速かったポイントがアクセルを最後まで緩めずにしっかりと踏み切ったことがいいタイムに結びついたと思っています。

――今後の自動車部に向けて

3月の全関東フィギュアで勝って、スピード競技でも今回結果を出せたので、この8月から11月の全日本(全日本学生選手権)でかなり良い結果が出せると期待しています。僕自身は、6月で交代して、平田新監督にバトンタッチするのですが、平田新監督のもとでまたいい結果が出せるようになっていると思いますので、期待しています。

竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)

――きょうの意気込みについて

団体優勝を狙って、走るようにしました

――1走目について

1走目は慣熟不足で、最初車が止まってしまい、そこでだいぶタイムロスをしてしまいました。そういった意味では、まだまだ不慣れな部分が多かったなと思っています。

――2走目について

2走目では、1本目のミスを取り返すためにしっかりと結果を残していこうと思ったんですが、思ったよりもアクセルが全然踏めなくて、それが結果にも出てしまって残念な結果となってしまった。自分の中では悔いの残る結果だったので、全日本ではしっかり結果を出していきたいと思います。

――今後の目標について

ことしの全日本ダートで、自分も出場して優勝を狙っていくことが目標です。

森田真(政経3=レイブンウッド)

――今大会の意気込みは

監督がこの大会で最後なので、絶対に優勝ないし優勝してほしいと言われていました。なのでそれを目標として挑みました。

――1走目を振り返って

第1ドライバーと第2ドライバーの2人が路面の状況とかを伝えてくれたのでそれと、自分の慣熟をもとに横転しないよう、ぶつけないよう安全を第一に運転しました。

――2走目は1走目よりも意識して攻めていたのですか

そうですね。ただ何回か失敗したので、攻めたけどベストな走りではなかったです。

――好タイムで2位入賞を果たしましたが、それについて

自分はあまりダートが得意ではないと思っていたので不思議です。

――全日に向けての意気込みは

広島で走ったことはないのでまだわからないのですが、他の大学に負けないように頑張っていきたいです。

齋藤周太(人3=東京・日野台)

――今大会を振り返って

自分のすべてを出し切れたと思うので後悔はないです。ですが他の上位層と比べて実力差が見られてしまったので、そこが今後の課題かなと思います。チーム全体としては一応入賞を果たせたのでうれしいです。あとは森田が個人で2位になってくれたのがチームメイトとしてうれしく思います。

――1走目を振り返って

気持ちを整えて臨めたのでパフォーマンスは出し切れたと思います。ただその時に車のヒルスイッチに触れてしまい、自分のミスで車が一瞬止まるトラブルを起こしてしまいました。それがなければタイムはもっと上がったし、結果的には次につながったと思います。

――1走目を踏まえて2走目はどのように走りましたか

2走目では1走目のミスを絶対にしないことと1走目で振り返った詰められる部分を詰めて、あとはひたすらアクセルを踏んでいくことでタイムアップを狙いました。

――今大会で得た収穫や課題は

収穫としては、チーム全体の底力というか、地力の向上ですね。車を作る面でもドライバーの面でも大きく成長できたと思いますので、それを全日につなげていけたらと思います。課題はドライバーですね。森田はもう十分成熟していますが、それに続く僕たちがまだまだなので、選手候補が練習に励むことが大切だと思います。

――今後の目標は

チームとしての目標は全日本大会すべてを通してポイント制で戦う全日本総合杯の獲得です。全日本総合優勝、それを狙って引き続き頑張っていきたいと思います。