昨年の雪辱果たす男子団体復活V

自動車

 春の訪れを感じさせる陽気の3月26日。東京・多摩コースにてことしも全関東学生自動車運転競技選手権大会が行われた。フィギュアは、スピードよりもミスのない走行を重視する競技である。昨年は非常に悔しい結果で終わったこの大会。しかし、ことしは小型乗用部門に出場した齋藤周太(人3=東京・日野台)、森田真(政経3=レイブンウッド)が共に2位、小型貨物部門に出場した竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)、小林幹和(基理3=埼玉・早大本庄)が共に3位と2部門で好成績を残し、団体での優勝を果たす。また、新人部門でも平川慶一(創理2=神奈川・光陵)が小型乗用部門において優勝し、全日本学生大会に期待のできる結果となった。

 小型乗用と小型貨物の2部門を4グループに分け、各大学選手の得点合計で競うこの競技は、個人成績が団体での結果に直結してくる。「部の仲間と勝つという目標が叶えられた」と齋藤が語るように、早大は立て続けにミスのない走行を披露する。小型貨物部門に出場した小林が練習通りの落ち着いた走行で3位につけると、続く齋藤も小型乗用部門で車速の速い走行で減点なく完走し、2位を獲得。その後竹内、森田も安定した走行で競技を終え、早大は見事に団体優勝を成し遂げる。

車速の速い走行を見せた齋藤

 また、新人部門では公式戦初出場の選手が奮闘した。「練習のときと比べて車速の面などで良くなかったことも多くあった」と語った平川であったが、小型乗用部門で落ち着いた走行を見せ優勝を果たした。「部内で大会に出られる枠に入れるように、より一層練習していきたいです」(平川)。新人の今後の活躍にも期待が高まる。

チームを引っ張る竹内

 代替わり後初の公式戦となった今大会。「3年生主体のチーム構成で優勝できたことは誇らしい」と岡島昭英監督(昭61理工卒=東京・早大学院)の言うように、3年生の活躍が光り、非常に幸先の良いスタートを切ったと言えるだろう。しかし、選手たちの見据える先は、全日本総合杯の獲得だ。まずは、5月の全関東学生ジムカーナ選手権で弾みをつけてくれるに違いない。突っ走れ、早大自動車部。

(記事 石田耕大、写真 深瀬真由)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子団体の部

優勝 早大

▽男子個人の部

・小型乗用

2位 齋藤周太(人3=東京・日野台)

2位 森田真(政経3=レイブンウッド)

・小型貨物

3位 竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)

3位 小林幹和(基理3=埼玉・早大本庄)

▽新人の部

優勝 平川慶一(創理2=神奈川・光陵)

コメント

岡島昭英監督(昭61理工卒=東京・早大学院)

――優勝決定後の率直なお気持ちは

非常にうれしいです。全日本戦へ向けての1ステップではありますが、全関東の参加校は全日本戦でもトップレベルですので、その中で3年生主体のチーム構成で優勝できたことは誇らしいです。

――1年ぶりの優勝ですが、昨年から鍛えたところはありますか

特に下級生について、適切なフォーム、つまり運転姿勢や各操作での身体の動きを重点的にチェックしました。

――どんな練習をしてきましたか

部員が練習方法を自分たちで工夫してきました。普段の練習では使わない車種を借りてきたり、練習コースもいろいろなパターンを練習ごとに変えていき応用力を高めたことで、きょうの試合のようにコースが急に変更されたり変わった車種が使われたにもかかわらず対応できたのだと思います。またOBたちも熱心に指導してくれました。

――どんなチームを目指していますか

部員全体の総合力で戦っていくチームを目指しています。

――今後の目標を教えてください

全日本総合杯の獲得が目標です。そのために、スピード競技の初戦である5月の全関東ジムカーナをまずは獲得してフィギュア優勝に続く流れをつくりたいです。

竹内涼主将(創理4=東京・早大学院)

――優勝決定後の率直なお気持ちは

感無量でした。他の選手の3人にはよくやった!と褒めたい気持ちでいっぱいです。

――ご自身の走りについてはいかがでしたか

正直悔いが残る走りでしたので、まだまだ課題はあると思います。 全日本学生大会では個人優勝を狙っていきたいです。

――主将としてチームをけん引する初めての大会でしたが

良いスタートを切れたと思います。この調子でスピード競技も最高の結果を狙っていきたいです。

――チーム全体の雰囲気は

良い雰囲気だと思います。みんなが心のどこかで勝ちを意識してるのか、まとまってると思います。

――これからどのようなチームにしていきたいですか

連覇を狙えるようなチームにしたいです。1勝しても、そこから勝ちを継続することに難しさがあると思います。

――次の大会に向けて意気込みをお願いします

選手層も厚いので、お互い高いレベルで競い合い、最高のメンバーで優勝を狙いたいです。

齋藤周太(人3=東京・日野台)

――優勝決定後の率直なお気持ちは

とてもうれしかったです。自分たちがしてきた練習が報われたというのもそうですし、これまでお世話になったOB・OGの先輩への恩返しができたという気持ちでした。そして何と言っても、部の仲間と勝つという目標が叶えられたことが何よりの喜びでした。

――個人では惜しくも2位という結果でしたが

当初の結果発表では優勝だったということもあり、欲を言えば個人でも勝ちたかったですね。ですがチームで団体優勝ができただけで大満足で、そこまで気にしてはいません。むしろ、個人準優勝でもできすぎかなと。

――レースで心がけていることはありますか

ミスをしないことです。自動車部の競技では一度のミスが致命傷になります。そのためにも走行中は集中して、できるだけ無心になるようにしています。

――今後に向けてどのような練習をしていきたいですか

常にそのときの目標を明確にし、惰性で行う練習というのを徹底的に排除したいです。車や、場所、時間。できる練習には限りがあるので一つ一つを大切にしていきたいですね。

――今後の目標を教えてください

目標としては、やはり他の大会でも良い結果を残すことです。それを成し遂げる材料は全てそろっているはずですので、あとは立ち止まらず、ただ前を見て突っ走っていくだけですね。

平川慶一(創理2=神奈川・光陵)

――初めてのフィギュア競技でしたが、いかがでしたか

フィギュアに限らず、他の種目を含めてもこのような公式な大会は初めてだったので、自分が呼ばれるまでとても緊張しました。

――ご自身の走りを振り返って

練習のときと比べて車速の面などで良くなかったことも多くあったのですが、結果として目標としていた新人戦優勝に手が届いて本当に良かったと思っています。

――公式戦ということで緊張などはありましたか

自分の番がまわってくるまではかなり緊張しましたが、始まってからは自分でもびっくりするくらい緊張しないで競技に集中できました。先輩方が走っているのを見ていたときのほうがなぜか緊張していました。

――今後の目標を教えてください

今回の経験を活かして、練習でできたことをなるべく本番でもできるように、練習と本番の質の差を縮めていきたいです。