第36回 関東学生リーグ戦 1部Aブロック
9月15日 東海大学湘南校舎多目的グラウンド
Team | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
早稲田大学 | 3 | 5 | 3 | 8 | 19 |
明治学院大学 | 1 | 2 | 2 | 0 | 5 |
得点者
1Q
横幕円香、水野文萌、脇田萌衣
2Q
星川陽恵、脇田萌衣、西川佳
3Q
水野文萌、田中美亜、増田明香
4Q
増田明香、水野文萌、横幕円香、脇田萌衣、八澤百子
前節の立大戦で逆転勝利を収め、関東大学リーグ戦(リーグ戦)開幕から3連勝と絶好調の「柏原組」。FINAL4進出を決定づけるべく、明治学院大との一戦に臨んだ。試合は序盤から早大が主導権を握る。第2Q(クオーター)で1点差に詰め寄られる場面もあったが、着実に得点を重ねて5点差で前半を終えると、後半には前半を上回る圧倒的な得点力で相手を圧倒。終わってみれば19-5と快勝し、8年ぶりのFINAL4進出を決めた。
ボールを運ぶAT西川
試合最初のドローを制した早大は、ゴール裏を使ったパス回しで相手を翻弄(ほんろう)すると、開始2分、AT横幕円香(文構4=神奈川・公文国際学園)のバウンドシュートで早くも先制点を奪った。続くドローを獲得した明治学院大は、時間をかけて攻撃の態勢を整えていくが、早大はマンディフェンスでゴール付近に近づかせない守りを見せる。MF脇田萌衣(教4=東京・白百合学園)のプレッシャーディフェンスによりボールを得ると、MF齊藤莉果子(先理4=東京・小山台)がクリアに成功し、速攻で敵陣に攻め込む。相手ゴーリーの好セーブに阻まれる場面もあったが、AT水野文萌(創理3=埼玉・早大本庄)がフリーシュートを獲得すると、スタンドシュートで決めて2点目を入れた。その後も攻撃権を保持し続けた早大は、13分にMF脇田のゴール前に入り込んでからのショットが決まってもう1点を追加。Q終了間際に速攻で1点を失い、3-1で最初の15分を終えた。
早い段階で突き放しにかかりたい第2Qだったが、パスミスで相手に攻撃権を渡すと、その間ブレイクを決められ、1点差まで迫られる。しかし直後の攻撃でAT星川陽恵(スポ4=埼玉・浦和一女)がフリーシュートを成功させると、5分にはMF脇田もフリーシュートを決め、3点差をつけた。しかし明治学院大も負けじと食らいつく。左サイドからのミドルシュートで1点を返され、再び2点差に。まだまだ油断できない試合展開の中、ここでゴーリーがG柏原陽菜乃主将(創理4=東京・大妻多摩)からG星井萌子(スポ2=東京・駒場)にバトンタッチ。前節の立大戦で先発出場を果たしたG星井が、今試合でも重要な場面を託された。続くドローを制した早大は、AT横幕、MF増田明香(法3=東京・国学院久我山)らを中心に攻撃を展開すると、11分、AT西川佳(文構4=東京・東洋英和女学院)が得意のゴール裏から回り込んだショットを決める。さらに直後の12分、再びAT西川がフリーシュートで得点すると、終了80秒前にもフリーシュートを沈め、怒涛の3連続得点。結果的に5点差をつけて前半が終了した。
シュートを放つAT水野
このまま逃げ切りたい後半戦。最初のドローを制した明治学院大は、速攻で早大のファールを誘い、フリーシュートに持ち込むが、ここをG星井の好セーブで乗り切った。すると5分、AT横幕からボールを受けたAT水野文萌(創理3=埼玉・早大本庄)の股抜きショットで得点を奪うと、7分には、MF増田からMF田中美亜(スポ4=東京・国立)への好アシストでチーム10点目を挙げた。その後は相手に立て続けにフリーシュートを決められるシーンもあったが、13分にはMF増田もフリーシュートを沈め、11-5と6点差で最終第4Qを迎えた。
通常であれば疲労が見受けられる第4Qだが、早大はここまで力を溜め込んでいたかと思わせるような猛攻を見せる。開始1分でMF増田が相手ディフェンスをかわしてショットを決めると、AT水野のフリーシュート、AT横幕の2連続得点、MF脇田のフリーシュートと、相手に全く隙を与えず得点を量産。試合時間が残り5分を切っても攻撃は止まらず、AT水野の自身4点目のショットに、AT八澤百子(スポ3=東京女学館)のバウンドシュート、MF増田の左サイドに回り込んで放ったショットでトドメを刺した。ここで試合終了。Qカウントは8-0、最終スコアは19-5と、序盤の拮抗(きっこう)した展開が信じられないほどの大差をつけ圧勝を収めた。
ドローに臨むMF増田
FINAL4に向けて絶対に負けられない試合であったが、実力通りの力を発揮し、気持ちよくFINAL4進出を決めた「柏原組」。8年ぶりの快挙だが、学生日本一を目標としている「柏原組」にとって、FINAL4進出は単なる通過点だ。リーグ戦最終戦となる次戦の明大戦も圧倒的な力で勝利し、全勝で学生王者まで突き進みたい。
(記事 長屋咲希 写真 田中瑠花)
試合後インタビュー
AT水野文萌(創理3=埼玉・早大本庄)
――今日の試合を振り返っていかがですか
今日ここで勝てばFINAL4出場が決まる大事な一戦で、いつも以上に気合が入った中で試合に挑みました。(明治学院大は)絶対勝たないといけない相手だったので、変な緩みが出ないように、かつ自分の挑戦をしながら、色々と試すことができた試合でした。
――今日4得点の活躍でしたが、自分のプレーについてはいかがですか
フリーシュートが2本とゴール前でパスを受けてのシュートが2本あったんですけど、 味方から良いパスがもらえてシュートに繋がったっていう、いいところ取りみたいな感じではありましたが、自分の課題としてゴール前のショットが苦手だったので、しっかり決めきれて良かったです。
――4年ぶりのFINAL4進出が決まりましたがそれについてはどう思いますか
入部してから3年間憧れてきた舞台で戦うことができてとても嬉しいし、ワクワクで楽しみな気持ちがあります。ですがあくまで目標はFINAL4ではなく学生王者なので、FINAL4で確実に勝って全国への切符を掴みたいと思います。
――次の明大戦とFINAL4に向けての意気込みお願いします
明大はこのブロックの中でもしっかり自分たちの実力を発揮しないと勝てない相手ですし、自分たちが挑む立場なのでしっかり仕掛けて得点に繋げていきたいです。FINAL4はおそらく相手が中大、慶大、日体大だと思いますが、強い相手にも早稲田が今年ずっとやってきたことを徹底して、自分たちの強みを発揮して戦いたいと思います。絶対勝ちたいです。
MF増田明香(法3=東京・国学院久我山)
――今日の試合を振り返っていかがですか
早大が8年ぶりにFINAL4に進出を決めることができたということで、まだ実感が湧いてないですが、本当にうれしいです。リーグ戦は明大戦が残っているので、もう一度チームづくりをしていきたいです。
――ご自身の3得点を振り返っていかがですか
学習院大戦、東農大戦とずっと納得のいく結果が出ていなくて、得点にも絡めていなかったので、ドローからボールをとって、最後1on1まで行ってシュートも決められたのは自分の自信につながりました。これからFINAL4に向けてさらに成長できるなという実感ができた試合でした。
――改めて8年ぶりのFINAL4進出を決めた気持ちを聞かせてください
大好きな4年生と行けるというのが本当に一番うれしくて、4年生と一日でも長くプレーしたいという気持ちがこのシーズン始まった時から自分の中にあって、まだ終わりではないですが、そこ(目標)に一歩近づけたのがうれしいなと思います。
――最後に明大戦とFINAL4に向けて意気込みをお願いします
このまま予選ブロックを1位通過して、(FINAL4に)行くべくして行ったと、他大学から見られるようなプレーや振る舞いをできればなと思います。