激しい攻防戦を制し2連勝! 秋季リーグ残り3戦 戦いも佳境へ

女子ハンドボール

関東学生秋季リーグ 9月16日 東京女子体育大学体育館

 3連戦最終日のこの日は、順大との一戦。次週からは強豪との対決が重なり山場を迎える早大にとっては、勝って締めくくりたいところ。試合開始直後から、激しいボールの奪い合いが繰り広げられる。終始速い展開でゲームが進むが、互いに点数は入らない。早大はバック陣にマークが集中する中でサイドシューターが奮闘。両校ともにキーパーが得点を阻止する中、2点リードで前半を終える。後半は、前半よりもさらに積極的なオフェンスで得点を重ね、23ー19で試合終了。2連勝を飾った。

 開始早々、早大が2人の退場者を出してしまい5人でのプレーとなったが、木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)の2連続得点で攻撃を開始。その後ディフェンスでは、石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)や井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)が体を張ったプレーで相手の攻撃を阻止し、早大の得点につなげた。しかし、木村や江頭理沙(スポ2=東京・ICU)らが果敢にシュートを挑むものの、相手キーパーに止められてしまう場面が重なった。そんな流れを変えたのは里村采音(商2=岩手・不来方)だった。7メートルスローで得点を決めると、そこから里村のサイドシュートが精彩を放つ。前半からサイド展開が多いことに気づき、サイドにボールを要求するなどチームとの連携が功を奏した。その流れに続き、山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)や井橋のスイッチがオン。それぞれシュートを決め、11ー9で前半が終了した。



高さのあるミドルシュートを打つ山野

 後半も両校による主導権の奪い合いが続いた。順大の高めに浮いたディフェンスにより、ミドルシュートなどが打ちづらく、バック陣は難航。しかし、開始35秒から10分にかけて木村がサイドから4連続得点を決め主将の底力を見せつける。「自分がディフェンスの中でいちばん動いて、少しでも皆さんの体力を温存できるように」とディフェンスを支える大野蒔絵(スポ2=埼玉・市立浦和)らの粘りのプレーによって順大に10分近く得点を与えなかった。残りの10分間は点差が開き、苦労していたオフェンスも本来のかたちを取り戻した。大野による速攻、堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)による好セーブがあり試合終了。23ー19で2連勝となった。
 

得点後ハイタッチをする石坂(左)、井橋(中央)、木村

 順大のディフェンスにより、流れがつかめない時間帯もあったがスタメンも途中出場のメンバーもそれぞれが意見を出し合い、徐々に自分たちのハンドボールを取り戻した。秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)も、残り3戦。いずれも春季リーグで敗北している相手だ。厳しい戦いとはなるが、これまでの勝利を胸に最後まで突き進みたい。

(記事 大村谷芳、写真 丸山勝央)

結果
早大23-19順大

前半 
早大11-9順大

後半
早大12-10順大

スタメン
GK堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)

LW木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)

LB山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)

PV石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)

CB井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)

RB杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)

RW江頭理沙(スポ2=東京・ICU)

コメント
里村采音(商2=岩手・不来方)

ーー今日の試合を振り返っていかがですか

 チームとしてもシュートミスが多く、自分たちで自分たちを苦しめる試合展開にはなってしまいましたが、後半のディフェンスは間を締めて、ディフェンスで粘ることができたのが今日勝てたのにつながったかなと思います。

ーー3連戦の3戦目ですが、疲れはありますか

 意外と自分たちが想像していたほど疲労はあんまり溜まっていなくて。でもプレーの緩急などが落ちているのを見ると、自分たちは気づいていないけど疲れているのかなと思いました。

ーー相手のミドルを警戒したディフェンスに対してどのように動こうと思っていましたか

 サイド展開が前半から多かったので、自分は途中から入ったんですけど、 早めにパスを欲しいっていうのはバックに要求していたので、しっかりその要求に応えて出してくれたのに対して、自分がもう少しシュートに踏み切れたかなというのは課題だと思います。

ーー序盤点の入らないもどかしい時間帯がありましたが、タイムアウトやハーフタイム中どのような言葉をコーチからいただきましたか

 「自分たちがやるべきことをやるだけだ」という話をされていて、ディフェンスの間を閉じることだったり、シュートを最後決めきったりというところをもう一度再確認しました。

ーー次戦への意気込みをお願いします

 ここからの3連戦、強豪のチームと当たることになるんですけど、自分たちがやることを徹底して、しっかりと1週間備えたいと思います。

大野蒔絵(スポ2=埼玉・市立浦和)

ーー今日の試合を振り返っていかがですか

自分のディフェンスが不甲斐なく、負けたらどうしようかと思っていましたが、最終的に勝つことができたので、とりあえず良かったです。

ーーディフェンスでの出場が多いですが、自身の役割は

 みんなはディフェンスもオフェンスもやって疲れているので、自分がディフェンスの中でいちばん動いて、少しでも皆さんの体力を温存できるようにと頑張っています。

ーー速攻からの得点がありました、振り返って

 ボールがポロってなった瞬間にこれならいけると思っていって、ちょっとオーバーかなと思いながら打ちましたが、入ったので安心しました。

ーーここまでの春季リーグをどのように振り返りますか
 
 秋を振り返って、春よりも自分のディフェンスに自信を持てなくなってきていて。でも今日夏山さん(夏山陽平コーチ、平21年スポ卒=神奈川・法大第二)から「お前はガツガツ行くのが取り柄なんだから」と言われたので、取り柄を戻したいと思います。

ーー次戦へ向けて一言お願いします
 
 残り残り3試合、格上の相手となるので、ディフェンスで貢献できるように頑張ります!