課題が残る試合となるも、粘り強さを見せリーグ戦2連勝!

女子ハンドボール

関東学生秋季リーグ 9月7日 東京女子体育大学体育館

 初戦と同じスターティングメンバーで臨んだ関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)2戦目。早大は桐蔭横浜大との一戦に臨んだ。序盤はロースコアの展開となる中、ディフェンスからリズムをつくり12-8で試合を折り返す。点差を詰められた後半だったが、攻守共に粘り強さを見せリーグ戦2連勝となった。

 GK堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)の好セーブからスタートした今試合。試合の序盤から互いに退場者を出し、両校譲らない激しい展開となる。そんな中、一歩抜け出したのは早大だった。「思い切って速攻にいこう」という夏山陽平コーチ(平21年スポ卒=神奈川・法大第二) の声掛けのもと、粘り強いディフェンスから速攻につなげる。守備からリズムをつくるとオフェンスでもプレーが光る。前半20分には山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南) がパスフェイントからゴールを割り、相手を翻弄(ほんろう)。続けて、山野のパスから石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)がポストシュートを決め切る。前半終了間際には杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨) が痛快なシュートでチームを盛り上げ、12-8で試合を折り返した。


4連続得点を奪った杉浦

リードを保ちたい後半だったが、桐蔭横浜大の連続得点を許し幸先の悪いスタートとなってしまう。それでも、杉浦が気持ちのこもったプレーで4連続得点を奪うと、直後に江頭理沙(スポ2=東京・ICU)のサイドシュートで20-17と再び点差をつける。しかし、桐蔭横浜大も早大のミスを見逃さず一進一退の攻防が続く。そして迎えた後半29分、相手の速攻を許し22-21と1点差まで詰められてしまう。緊迫した空気が漂う中、井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)が放ったシュートは惜しくもキーパーに阻まれる。両校がマイボールを主張する中、オフェンス権は再び早大に。最後は残り1秒で山野がだめ押しの1点を追加しガッツポーズ。23-21で試合終了となった。



サイドシュートを決める江頭

「自分たちのミスで自分たちを苦しめているシーンがすごく多かった」(木村百花主将、スポ4=東京・白梅学園)と、課題が残った今試合。そんな中でも「最後の方になって(特に)亜優はすごく前を攻めてくれて、守るべきところでしっかり守れてキーパーもよく止めてくれていた」と木村が振り返るように、最後まで攻めの姿勢を貫き、粘り強く勝ち切ったことは今後のリーグ戦に向けて大きな糧となるだろう。

(記事 渡辺詩乃、写真 三浦佑亮)

結果
早大23-21桐蔭横浜大

前半
早大12ー8桐蔭横浜大

後半
早大11ー13桐蔭横浜大

スタメン
GK堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)

LW木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)

LB里村采音(商2=岩手・不来方)

PV石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)

CB井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)

RB杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)

RW 江頭理沙(スポ2=東京・ICU)

コメント
木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)


ーー試合を振り返って

 最後で粘って勝ち切ったのはチームとしてすごく良かったと思っていますが、やはり試合内容的にはだめで自分たちの悪いところが出た試合でした。

ーー悪いところというのは           

 大事なところでのパスミスやキャッチミスだったり、相手の逆速攻でやられるシーンがすごく多くて、後は状況判断です。1本落ち着いてシュートまでいかなければいけない時に投げやりなプレーになってしまい、丁寧なプレーができなかったことがすごく悪かったです。

ーー前半リードしていたところから点差を詰められてしまったのもそういった悪い部分が出てしまいましたか

 全体の共通認識もできていなかったですし、自分もいっぱいいっぱいでここ1本集中しようという声もあまり出せなかったのもあって、チームとしてまとまりもなかったです。自分たちのミスで自分たちを苦しめているシーンがすごく多かったのでそこは反省しています。

ーー逆に点差を詰められても粘って勝てた要因は

 最後の方になって(特に)亜優は強引に行ってくれたりすごく前を攻めてくれて、守るべきところでしっかり守れてキーパーもよく止めてくれていたので、失点せずにというところは自分たちの基盤になっていたのでそこは良かったかなと思います。

ーー個人のプレーを振り返って

 個人としては今日の試合はだめだめだなと思っていましたが、サイドシュートはしっかり決め切れてよかったです。ディフェンスももう少し自分が高く出たら守れるシーンや隣とあまり連携できなくて失点するシーンがありました。結果的にキーパーが止めてくれて結果オーライではありましたが、自分としては改善しないといけないと思うところがすごく多かったです。ミドルシュートに関しては、打つべきところで打てる時は良かったですが、そうではない場面もたくさんあるので、次の展開まで考えてプレーしたいなと思います。

ーー次戦への意気込みをお願いします

 明日の試合は朝一番で、スパンも短くて。3回戦で勝ったら勝ち点的にもチームとして目指すところに近づきますし、法政とは春リーグでとても良い試合ができたので、今日の反省を生かして自分たちの良いところを出し切れるように突き放して勝ちたいなと思って

山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)

――今日の試合振り返っていかがですか

 今日は勝ち切ったところは良かったんですけど、反省点が多く残る試合でした。自分たちの流れでうまく試合を乗り切ることができなかったので、そこは次の試合で修正したいと思います。

――怪我明け、コンディションの方はいかがですか

 リーグが始まるのにみんなは夏合宿とかめちゃくちゃ練習してきて、自分は基礎体力面しかずっと練習できなかったので、かなり不安が大きかったんですけど、みんなめちゃくちゃ合宿とか練習試合でレベルが上がっていたので、そこに持っていけるように自分でも気持ち入れてやっていました。

――追いつかれたら同点という場面でタイムアウト、チームでどのようなことを話しましたか

 とにかく自分たちがミスしないことと、ミスして逆速攻をくらわないこと、あと自分たちが決め切るということを意識して、強気でいけというふうにチームで固めていました。

――最後1点差の場面でシュートを決めました、どのような気持ちで

 あのプレーは木村さんがめちゃくちゃいいパスをくださったので、もうそこを信じて走り込みました。

――秋リーグでの個人的な意気込みを教えてください

 インカレにつながる大事なリーグなので、インカレ(日本学生選手権)で良いところに入れるように、しっかり上位のチームと戦えるように、この後も勝ち点を取りたいと思います。

――最後に次戦への意気込みをお願いします

 明日の試合は法政戦で、今日は良い波に乗り切れずに試合を終えてしまったので、今日の流れを断ち切れるような良い流れで自分たちのプレーをして勝ち切りたいと思います。