【連載】男子バスケットボール部 関東大学リーグ戦直前特集『GO UP AS ONE』 第3回 G高田和幸×G堀田尚秀×G遠藤琢磨

特集中面

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 第3回にはG高田和幸(商3=京都・洛南)、G堀田尚秀(スポ3=京都・東山)、G遠藤琢磨(商2=山形南)のシューター陣が登場。得点の要となる3人はそれぞれどんな思いでリーグ戦に臨むのか、その心境を伺った。

お互いの紹介

――最初に他己紹介をお願いします

遠藤 堀田さんは一言で言ったら正確無比、絶対に外さないシューターです。その中でも3本連続くらい入ったら5、6、7本目も止まらないようなシューターで、チームの流れを作ったり、時にはベンチから出て(流れを)変えたりしてチームの勝利に貢献してくださるシューターです。

堀田 (高田選手は)万能プレイヤー感があって、ディフェンスの貢献度と、オフェンス面では自分がシュートを打たなくてもバスケIQがあってミスマッチを作るポイントだったりとか、チャンスで自分が生きる立場になったりという立ち回りがうまい選手です。

高田 琢磨は僕らより身長がちょっと小さいだけで、シュートもうまいし、起用なイメージがあります。もう少し試合の経験を積んでもらったら、もっと試合に出られる機会が多くなりそうなので、今年は一緒に頑張っていきたいです。

対談中の高田

――3人の関係性は

高田 僕と遠藤は一緒のバイトをしていて、なお(堀田)はずっと遊んでます。

堀田 ここ(遠藤と)は家が近いので、練習終わりにご飯に行ったり、試合の時は同じ電車で行ったりという感じです。

遠藤 和幸さんはバイト仲間です。なおさんは家が近くて、服とか靴とかをもらったりしてお世話になっています(笑)。ご飯にも2人とも連れて行ってもらっています。

――お互いの尊敬しているところは

高田 なおは自主練を一番します。シュートにこだわりを持ってとことん練習しています。性格的な話だと、自分に自信を持っているところですね(笑)。ナルシストで、そこを折れずにずっと貫いていてすごいと思います。

堀田 和幸は昨日も全体での遊びを企画してくれたりして、皆との仲を取り持ってくれるところは僕にはできないので尊敬しています。琢磨は、バスケットの面だとタフショットを決めきるのが多い印象です。どんな体制でもシュートを決めきるのはすごいなと思っています。

遠藤 なおさんはシュートがこの3人の中でもずば抜けて入るし、それに見合った自主練もしているところはすごいなと思います。私生活だと部屋がすごく綺麗で(笑)。おしゃれなものがたくさんあって、たまに遊びに行かせてもらう時は良いなと思っています。和幸さんはなおさんも言っていたコミュニケーション力とか、バイトで色々教えてもらってお世話になっています。

対談中の遠藤

――それぞれ同期の選手の中で、ライバルとして意識している選手はいますか

高田 それこそなおかなと思います。高校も京都で一緒ですし、国体が僕らの代からU16になって、最初の年で一緒に選ばれて意識する機会が多かったです。自分の代になると試合の時はずっとマッチアップしていたし、大学に入ってからも練習の中でずっとマッチアップしています。ポジションも一緒なので、なおを意識していると思います。

堀田 僕も同じポジションという面では(高田と)同じ思いで、ずっと高校の時からライバルとしてやってきました。将来的なところだと、同期に僕を含めて3人プロに行きたいと思っている選手がいて。2人(岩屋頼、スポ3=京都・洛南、堀陽稀、スポ3=京都・東山)は世代別の代表に選ばれていて焦りとかもある中で、この2人と同じ練習じゃあかんなとか、刺激を受けてもっと頑張ろうと思えています。

遠藤 僕は三浦健一(スポ2=京都・洛南)です。プレー面では留学生相手に負けじとやって得点してくれますし、先輩後輩関係なくチームのために発言できるところが同期としてすごいなと思います。

今季の試合を振り返って

――関東大学選手権(トーナメント)を振り返っていかがですか

高田 スプリングでベスト8に入れたのは、1つ大きな目標を達成できて良かったです。準々決勝以降は1部のチーム相手に自分たちのバスケが通用しないと感じる試合でした。個人的にも疲労や相手ディフェンスの質が上がったのもあってシュートの面であまり貢献できなかったし、それ以外の部分も貢献できなかったと感じています。

堀田 チームとしては1部の大学相手に通用しなかった部分が多かったです。個人的には1回戦から自分がシューターだと(相手チームに)知られている中で、良いかたちでシュートも打てなかったです。逆に拓殖大学はシュートがうまい選手が多くいて、それを生かす周りの動きや連携がうまく組み合わさっていて、相手にしていて止めにくかったし自分も勉強になった大会でした。

――遠藤選手が出場した新人戦については

遠藤 新人戦は主力の城戸(賢心、スポ2=福岡第一)と三浦がいない中で、去年出なかったBチームのメンバーも中心となって試合をしました。そんな中で自分はシューターとしてどうやったらパスをもらえるかとか、どういう動きをしたら良いかとかを考え続けていました。山梨学院の動けるセンターからマークを外してスリーポイントを打つとかができなかったし、チームとしても最後までチームのバスケットがやり切れなくて負けてしまったんですけど、逆に捉えればそういうチームを新人戦で経験できたのは良かったと思うので、今後のバスケに生かしていきたいです。

リーグ戦を振り返って

――去年の関東大学リーグ戦(リーグ戦)を振り返っていかがですか

堀田 チームとしてのシステムに全員が確信を持ってついていけていなくて、周りと比べてチーム力の差があったかなと思っています。みんなどこかで言い訳をしてしまっていたし、負けが続いている時とかは特にネガティブな方に進んでしまっていました。そういう時にもっとベンチから声を掛けたかったし、もっと言えば試合に出てチームに貢献したかったなと思いました。

高田 1部でも留学生がいて強いチームと、日本人ばかりで同じくらいのレベルのチームに分けられる中で、上位チームにはチャレンジマッチの感覚で生き生きとプレーできるので自分たちの良いバスケができていました。それで勝ちを拾える時があって、早稲田らしい攻撃的なバスケットができたのを感じられた試合もありました。それでもやっぱり同じくらいの実力のチーム相手にそれが表現できなくて、勝たないといけない試合を落とし続けてしまいました。1年生のころはそれがなんとかぎりぎりで拾えて1部残留につながったんですけど、去年はそれすらも拾えなくて。途中でもみんな心のどこかで「なんとかなるでしょ」と思ったままチームが改善されず、2部降格というかたちになってしまってしんどい期間でした。今年はチームの心持ちを良くして戦っていきたいです。

遠藤 自分は去年Bチームで外から見ていて、自分のレベルじゃまだ通用しないということを強く感じさせられた期間でした。リーグ戦のどこかで落ち込む時期もあると思うので、あまり出場機会が多くない分そういう時にチームを活気付けられるようなプレーや動きをして、今シーズンは少しでもチームの勝利に貢献したいと思っています。

――個人的に去年から成長したところは

高田 僕はコミュニケーションの質が高くなったと思っています。コートの中でボールが止まった時にハドルを組んで指揮を執ることも増えたし、上級生になったのもあって、コートで前のプレーを振り返ったりコミュニケーションを取ったりする量が増えたと感じています。

堀田 リーダーシップの発揮という部分で成長したと思っています。3年生になって後輩が2学年いて、プレーの指示や取り組む姿勢の面でもチームを引っ張っていくような声掛けをするようになったのは成長かなと思っています。

遠藤 僕は選手としての意識の部分が変わったと思っています。Aチームに上がって周りにプロを目指す人がいたり、優勝を掲げるチームでプレーしたりする中で、一つ一つの自主練やプレーだったり、オフコートでも栄養管理を今年からお願いしたりウェイトもトレーナーに聞いたり、一個一個の質が変わったかなと思います。

ーー今年度から三原学ヘッドコーチ(平15スポ卒=東京・安田学園)が就任しましたが、今年度のチームの強みは

高田 学生の声がよく通るようになったので、僕らの意見を取り入れて練習してくれたりとか、学生コーチが気付いたことを三原さんに言って練習したりとか。チームのやるべきこと、やりたいことの意図を感じやすくなったので、チームが一つにまとまって同じ方向を向けるようになったかなと思っています。

堀田 戦術的な面だと、オフェンスで重要になってくる選手がガード、フォワードに多くて、特にスピード感やシュートがうまい選手が多いので、走ることと外からのシュートの確立や本数で点が取れるのが早稲田の強みだと思っています。

遠藤 ディフェンスの面だと去年はシステム的なディフェンスに捕らわれて、相手の特徴に合わせたディフェンスができなくてやられるところがありました。今年は相手選手やチームの特色に合わせて、学生や学生コーチが三原さんにお願いして変化させながらチーム一体でディフェンスできていると思うので、そこが強みです。

対談中の堀田

――リーグ戦の注目選手は

堀田 初宮(嘉一、スポ3=東京・穎明館)です。今年から大幅にプレータイムが増えたし、ビッグマンが少ない中で彼の貢献はチームに必須になってくると思います。リバウンドの面とオフェンスでも身体能力が高くて点数が取れるので、期待しています。

高田 僕は瑛司(下山瑛司、スポ2=愛知・中部第一)です。元々攻撃的なガードだったんですけど、特に今年の新人戦を経験して、三浦、城戸がいない中で自分がやらないとという責任感を持ってスリーポイントや外のシュートに磨きをかけて、それを試合でも体現しています。瑛司が攻撃的な面で一皮剥けてより点を取れるようになったことで攻撃の幅が広がっているような気がするので、新人戦での経験を通していろいろなことをするようになった瑛司に注目しています。

遠藤 僕も下山って言おうとしたんですけど、言われちゃったので…(笑)。でもさっき挙げた三浦健一には注目してほしいです。去年のリーグでは2周目からほぼエースみたいな感じで、特に東海大戦とかはブザービーターも決めたりして。今シーズンも留学生を相手にしながらも積極的にゴールを狙って点を取ってきて、ベンチに帰ってきたら「次こうしよう」と中心になって話していました。チームを引っ張っていこうという姿勢でずっとここまでプレーしてきて、今年もそういうところが出ると思うので注目してもらいたいです。

――最後にリーグ戦への意気込みをお願いします

高田 来年が4年生でラストなので、その時は絶対に1部でプレーしたいです。去年は他の要因のせいにして、他責思考で自分たちの弱みが出たシーズンだったので、今年は他責にならず自分たちに矢印を向けて、1部昇格をマストで達成したいと思います。

堀田 とにかく1部昇格しかないです。降格した時は悔しいし情けなくて、自分は何もできていなくて。今年上がれなかったらたぶんずるずる行くことになるし。自分のことよりチームのことを優先しようという思いを全員が持って、絶対に1部昇格したいです。

遠藤 自分も1部昇格が一番大事です。僕はプレータイムがあまり多くない分(試合に)出たときに少しでも貢献できるように、さっきも言ったチームの雰囲気作りでも少しでも貢献できるようにして、1部昇格できるように頑張りたいと思います。

ーーありがとうございました!

(取材・編集 三浦佑亮、長屋咲希)

◆高田和幸(たかだ・かずゆき)(※写真右)

2003(平15)年7月24日生まれ。184センチ。京都・洛南高出身。商学部3年。二郎系ラーメンが好きな高田選手は、オフの前には”全マシ”を注文。野菜多めが好きだそうです!

◆堀田尚秀(ほった・なおひで)(写真中央)

2003(平15)年7月31日生まれ。184センチ。京都・東山高出身。スポーツ科学部3年。デジカメにハマっているという堀田選手。チームメートとの思い出を素敵な写真に残してるそうです!

◆遠藤琢磨(えんどう・たくま)

2004(平16)年11月28日生まれ。180センチ。山形南高出身。商学部2年。映画鑑賞が趣味の遠藤選手。最近は昔のシリーズ作品を遡って見ているそうです!