【連載】男子バスケットボール部 関東大学リーグ戦直前特集『GO UP AS ONE』 第1回 F堀陽稀×F三浦健一×F藤山拓翔

特集中面

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 その得点力でチームに勢いをもたらすF堀陽稀(スポ3=京都・東山)、F三浦健一(スポ2=京都・洛南)、F藤山拓翔(スポ1=新潟・開志国際)。個性豊かな3人のリーグ戦に懸ける想いに迫った。

※この取材は8月3日に行われたものです。

お互いの紹介

ーー最初に他己紹介をお願いします

三浦 1年生の藤山拓翔くんです。スポーツ科学部です。出身校は開志国際高校で、結構静かなイメージがあります。

藤山 まぁ、そうですね。

三浦 良いやつです。でもちょっと陰キャです。バスケに関しては身体能力が高くて、腕も長いし、リバウンドでチームに貢献してくれるところがすごいと思います。

藤山 スポーツ科学部3年の堀陽稀さんです。フォワードとか、いろんなポジションをやっています。体が強いので、よくウエートで無双しています。魅力的なところは、みんなに対する人の良さです。あとは、力強いドライブとどこからでも打てるシュートが陽稀さんの良いところだと思っています。

 スポーツ科学部2年の三浦健一です。洛南高校出身です。

藤山 あ、(堀選手は)東山高校出身です。

一同 (笑)。

 (三浦選手は)外からのシュートも打てて、身体も強くて、バスケット面においては何でもできる選手なんですけど、私生活はあまり何もできない感じの人です。

ーーどのようなところでそう感じましたか

 何かと手伝ってもらっているイメージがあります。多分、課題は一人でやったことがない(笑)。うるさい時はうるさいけど、静かな時もあって、気分屋な子です。

対談中の堀

ーー3人の関係性は

 (自分を指して)王様、(三浦選手を指して)平民、(藤山選手を指して)奴隷です。

藤山 王様と一緒にバイトをやらせてもらっています。健一さんとは…。

三浦 仲悪いです。

一同 (笑)。

 3人で行動することはないけど、寮が一緒だし、ご飯はよく一緒に食べます。

ーーお互いの尊敬しているところは

藤山 陽稀さんに関しては、あまり怒ったところを見たことがないので、優しくて良い人だなと思います。でもたまにはもっと言っていいんじゃないかなとも思います(笑)。優しすぎるというのもありますが、尊敬できます。健一さんは体が強くて、バスケットⅠQが高いです。自分はそういうところがだめなので怒られることも多いんですけど、チームのことを考えて言ってくれていて、普段は優しくてすごく良い人です。

 拓翔は、物怖じせずに先輩と話せるので、チームに馴染むのがめっちゃ早かったです。

ーーそれぞれ同期の選手の中で、ライバルとして意識している選手はいますか

 僕は頼(岩屋頼、スポ3=京都・洛南)です。僕も頼も、プロに行きたいと言っているので。ライバルというよりは、一緒に頑張っています。

藤山 ポジションは違うんですけど、小泉広翔(商1=京都・東山)です。高校の時から知っていて、ここ(早大)に来るってなってから一緒に頑張ろうみたいな感じでやっています。一緒にプレーしていると教わることも多くて、ライバルっていう感じではないんですけど、良い仲間だと思っています。

三浦 自分は同期の2人(城戸賢心、スポ2=福岡第一と下山瑛司、スポ2=愛知・中部第一)に対して、良い同期を持ったなという風に思います。2人とも高校の時から知っていて、バスケットに真剣に取り組んでいるし、それぞれ違った良さがあるので、自分としても見習うべきところがあるなと思います。

今季の試合を振り返って

ーー関東大学選手権(トーナメント)を振り返っていかがですか

三浦 チームとしては最低限の目標がベスト8だったので、(ベスト8が決まる)青学戦で勝てて良かったというのは一つあります。ですが、その後の順位決定戦で最終日まで残った時に一つも1部のチームに勝てなかったので、個人的には一つでもいいから勝って終わりたかったなっていう思いが強かったです。

対談中の三浦

ーー堀選手はケガで出場できませんでしたが、どんな気持ちで試合を見ていましたか

 「出たいな」っていう。自分が監督だったら、今俺を使いたいだろうなと思いました(笑)。

ーー藤山選手は初めてのトーナメントでしたが、見てみてどうでしたか

藤山 リバウンドが結構取られていて、リバウンドに自分は自信があるので出たいという気持ちもあったんですけど、まだフィジカルが弱いし、まだチームルールとかそういうところがわかってなくて、出られないのが悔しいと思っていました。チームとしてはベスト8で、1部のところに負けてしまったので、自分の強みであるリバウンドでチームに貢献したいなという思いで見ていました。

ーー藤山選手が出場した新人戦については

藤山 まず主力の健一さんと城戸賢心さんがケガで出られなくて、すごく小さいチームだったのでディフェンスを頑張ろうという形でやったんですけど、やっぱり自分のところで留学生にリバウンドを取られたり、ディフェンスのエラーがあったりして、山梨学院大に負けてしまいました。でも小さいなりにハードワークとかそういうところを徹底してできたので、結果は負けてしまったけど悪くない内容だったし、最初さえ良ければインカレにも出場できたのかなと思います。

対談中の藤山

リーグ戦について

ーー昨年の関東大学リーグ戦(リーグ戦)を振り返っていかがですか

 ずっと出ていたけど、勝てなくてやっぱりしんどかったです。1年生の時からずっとそうでしたけど、やっぱり勝てないのがしんどくて、しかも最終的に2部降格になってしまったので…。やっぱり辛かったです。

三浦 僕自身、初めての大学でのリーグ戦っていう長い期間で毎週試合だったので、試合数が多い分、その時のいいパフォーマンスができる試合もあれば、「ちょっと今日あかんな」っていう日もありました。その中で試合に多く絡んでいたのにも関わらず、できるだけ同じパフォーマンスで試合をし続けることができなかったっていうのが課題としてあります。今(堀選手が)言っていたように、前の年のリーグ戦も結構しんどかったっていう風に始まる前から聞いていて、実際にやり終えてみて「やっぱりしんどいな」っていう風に思うし、勝てそうで勝てないとか、そういう試合もいっぱいあったので、実力不足っていうのももちろんあるけど、終わった時にもうちょっとああしときゃ良かったなみたいな後悔がありました。そこはちょっと悔しい思いでリーグを終えてしまったなっていう風に思っています。

ーー逆に昨年のリーグ戦でここは良かったなというところは

三浦 東海に勝った時じゃないですか。

 たしかに、そこだけです。

ーー今年の目標は1部昇格ですか

一同 はい。

ーー個人的に去年から成長したところは

 体ですかね。体重がめちゃくちゃ増えて、でもそれでケガをしたっていうのもあるけど(笑)。やっぱり真生くん(小川真生、スポ2=鹿児島・鶴丸)、トレーナーの貢献がすごくあって、体がもうめちゃめちゃごつなったから、そういう体を生かしたプレーっていうのがよりできるようになるかなって思います。

藤山 自分は高校の時とか、チームプレーっていうよりは個人技のプレーが多かったんですけど、大学入ってからチームプレーが多くなって、仲間をどうやって生かすかっていうのを考えながらプレーするようになりました。ウエートもあんまりしてなかったんですけど、大学入ってフィジカル面が結構重要になってくるので、まだまだ細いですけど、そういうところも少しずつ強くなってきてるのかなと思っています。

三浦 自分も体を大きくしたっていうのが一つあります。同じポジションで陽稀さんとやっていて、他の大学と比べてもぶつかる時にやっぱりどうしてもフィジカルが必要って実感したので。なおさら自分たちのチームは小さいし。体を大きくして、その分ちょっと重たいって思ったんですけど、最近は慣れてきて体が動きやすくなったというか、ちょっとはマシになったので、そこは去年と違うところだと思います。あとは、スリーポイントのバリエーションをもうちょっと増やしたっていうのがあって、去年はガードとか星川さん(星川堅信、令6スポ卒=現越谷アルファーズ)とかがドライブして、ピックアウトしてくれてそのまま打つことが多かったんですけど、今年はそういうわけにもいかない場面が多いので、自分からドライブして、もう1回もらって打つとか、今までは止まって打ってばっかりだったので、動きを増やしていろんなシチュエーションを想像しながらシュートを打てるように練習しています。リーグ戦まであとちょっとですけど、そういうところでいい成果が見せられたらなっていう風に思います。

ーー今年度から三原学ヘッドコーチ(平15スポ卒=東京・安田学園)が就任しましたが、今年度のチームの強みは

 (選手の)交代が増えたから、ディフェンスの強度は多分去年より高くなってるはず。去年は負けていた理由として、ハードワークできていないというのがありました。40分間出ている人が何人もおって、それでハードワークはちょっと厳しいというのもあって。しかもそのルール上、ハードワークしないといけないというのもあったし。それをやるためにも交代が増えたのはいいと思います。

藤山 陽稀さんと同じかな、僕は。あんまり去年のことはわからないですけど、大体陽稀さんと同じで、ディフェンスの強度が上がってきていると思うので、そういうところがリーグ戦でも出るんじゃないかなって思っています。

三浦 (三原ヘッドコーチは)結構細かいところまで意識してくださる人なので、自分たちが流してしまうような部分もしっかり止めて指導してくださいます。そこは選手としての意識も上がったと思うし、そこがチームの結束力というか、団結力向上につながったので、(2人と)同じようなあれにはなるんですけど、ディフェンスの強度は上がったかなと思います。

ーーリーグ戦の注目選手は

 初宮(嘉一、スポ3=東京・頴明館)です。(今まで)あまり出ていなかったけど、最近はもうスタメンくらいな感じで来ているし、やっぱりでかい。でかいし、速いし、跳ぶし、バスケ技術じゃないところは多分チームで一番すごいやつだと思うので、リーグ戦で爆発してほしいです。同期なので。

三浦 頼ですかね。高校の時からの先輩で、あまり(感情を)表に出さないっていうか、情熱的なタイプではないんですけど、でも今年3X3を経験していい経験を積んでいて、その上で最近は「自分でどうにかしよう」っていうガードとしても上級生としてもそういう覚悟とか責任が見えます。去年悔しい思いをしている分自分も頑張りますけど、1部に上がるためにも(岩屋選手に)注目してほしいと思います。

ーーバスケをあまり見たことがない人に向けて、バスケの魅力を教えてください

 他のスポーツよりおもしろいです。点入るので。これで大丈夫かな(笑)。

三浦 攻守の切り替えが激しいスポーツなので、見ごたえがあります。接戦だったらなおさら。ルールがわからなくても、(シュートが)入れば点になるので、そこで興奮できると思います。オリンピックもあって盛り上がってきているので、バスケットおもしろいです。

藤山 大学のバスケだと、フィジカルを生かしたプレーとかガツガツしたプレーが多くて、そういうところが魅力なのと、スピードというか、展開も速いし、ダンクとか見ごたえのあるプレーもあるので、そういうところが見ていて楽しいんじゃないかなと思います。

ーー最後にリーグ戦への意気込みをお願いします

三浦 1部昇格します。

 勝ちます。

藤山 勝ちたいです。

 これだけじゃやばいか(笑)。この一言で感じてほしいですね。勝ちたい、勝ちます、で。逆にね(笑)。

三浦 去年負けているので2部っていう立場ですけど、その分同じ実力のところとやることが多いと思うので、去年と違って格上とか、そういうチャレンジャーな気持ちで挑むわけにもいかないので、自分たちがしっかりやるべきことをやって、圧勝して勝ちたいなというふうに思います。

ーーありがとうございました!

(取材・編集 三浦佑亮、権藤彩乃)

対談前の三浦と藤山(写真 城戸賢心選手)

◆堀陽稀(ほり・はるき)(写真右)

2003(平15)年5月13日生まれ。188センチ。京都・東山高出身。スポーツ科学部3年。カフェ巡りが趣味だという堀選手。お気に入りはタリーズコーヒーのようです!

◆三浦健一(みうら・けんいち)(写真左)

2004(平16)年9月7日生まれ。190センチ。京都・洛南高出身。スポーツ科学部2年。サウナにハマっているという三浦選手。同期の下山瑛司選手、城戸賢心選手と3人でよく行くそうです!

◆藤山拓翔(ふじやま・たくと)

2005(平成17)年8月2日生まれ。188センチ。新潟・開志国際高出身。スポーツ科学部1年。藤山選手の趣味は映画鑑賞。オススメ作品は『マトリックス』だそうです!