【連載】ア式蹴球部 早慶クラシコ&総理大臣杯前対談 第7回 林奏太朗

特集中面

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対談第7回はルーキーながらもすでにチームに欠かせない存在となった林奏太朗(スポ1=サガン鳥栖U18)。

ーーここまでのシーズンを振り返っていかがですか
 最初2か月くらいはなかなかチームに馴染めないというか、ピッチ内では馴染めてたかもしれないですけど、ピッチ外ではあんまり馴染めてない感じはありました。けど入学してすぐくらいからはだんだん他の学年とコミュニケーション取れてきて、ピッチ外が馴染めてたので、それをうまくピッチ内でも表現できていってる感じはあったなと思ってます。

ーーチームとしての今シーズンここまでの戦いはどう振り返りますか
 自分たちが思っていたような結果はなかなかついてきていないという感じなんですけど、改善するところは自分たちでもわかってますし、そこをいかに追求していけるかが重要かなと思います。これからまた厳しい戦いが続いていくので、そういう戦いに勝っていくためには自分たちで高め合うというところは必要かなと思っています。

ーーリーグ順位としては7位(取材時点の順位)ですが、自分たちの現在地はどこにあると感じますか
 結果が全てで、勝てる試合を勝てなかったから7位という順位なのかなと思いますし、点数は決めてるんですけど、守備の甘さで終盤に失点を許して同点だったり負けてしまったりっていうのがあるので、そこは真摯に受け止めないといけないなと思ってます。

ーー勝ててない要因はどこにあると考えていますか
 チームとして同じ方向に向かっていくっていうのを口にして、合わせているつもりではあるんですけど、つもりだけになってしまっているのかなと感じます。本当に一つの目標に向かって進めているのかということを考えると、まだまだ練習から甘さが出てる中で、最近の試合でその甘さが全面的に出たことで結果がついてきてないのかなと感じます。

ーーここからのシーズンでこだわりたいことはありますか
 個人としては、一人一人のレベルアップがチームのレベルアップにつながると思うので、自分のウィークポイントを徐々に改善していければ、チームに還元していけるものがあると思うので、そのウィークポイントを自分でしっかり見つめ直して改善していきたいというのはあります。チームとしては、戦い方や意思の統一を全員でしていかないと、これからも勝てていけないと思います。一人一人の意識の高さを、もっと追求していってなんとしてでも試合で勝つのが大事なので、泥臭く戦っていくっていうのが必要なんじゃないかなと思います。

ーーここまでで特に印象に残った出来事とか試合はありますか
 アミノバイタルカップで明治にああいう大敗(1ー7)を喫した中で、それでもまだ全国への切符は残されていたので、そこから立ち上がって、全員で戦い抜いて、なんとか全国行きの切符を取れたっていうところが印象に残っています。

ーーアミノバイタルカップの戦いはどう振り返りますか
 明治の試合が一番印象深いですね。前半ベンチで見てて0ー4という形で、なんとしてでも試合に出てこの流れを変えてやろうという気持ちで出たつもりでしたけど、自分の甘さもあって少し緩く入ってしまった部分もありました。結果的にさらに3失点して1ー7で負けたことで大きな責任感を感じて、4年生たちに申し訳ないなっていう気持ちがあったので、そこからはなんとしてでも全国に行っていきたいという気持ちでその後の数試合を戦って、もちろん失点したところは反省すべきところですけど、それ以上にチームに貢献できたの部分があったのかなと思ってます。

チームの得点を喜ぶ林(左)

ーー日本代表の方の活動も参加されていますが、6月のフランス遠征(モーリスレベロトーナメント)はどうでしたか
 去年も同じ大会に出場させてもらって、そこではチームとしても個人としても悔しい結果で終わってしまったので、なんとしてでもその借りを今年返したいっていう気持ちで行きました。実際戦ってみて、自分のストロングポイントであるビルドアップだったりは通用できていた部分もあるなと感じました。守備のところでも頭を使って、相手の方が体がでかかったりするので、ずる賢さを使ってうまく防いだり、最後のところ体張るところも意識できていたので、そういった部分では、自己評価ではありますけど、かなりいい体験ができたなと思います。

ーー先日トレーニングキャンプもありましたけど、そちらはどうでしたか
 キャンプは代表のチームとしてのやり方とか、もう1回確認する時間になっていて、そこで自分の立ち位置を確認できて、最終日にトッテナムホットスパーズっていう素晴らしいチームと試合できて、まだまだ自分たちの甘さだったり、強度の低さを感じました。いい体験をできたからこそ、その体験を経験だけで終わらせず、これからのサッカー人生につなげていきたいなとは思います。

ーー日本代表の活動としては、アジアカップの予選、アジアカップ、ワールドカップと次々大会を控えています、そこに向けてはどういう意識ですか
 もちろんその大会だったり予選に出場したいという気持ちはありますし、これからの自分のキャリアだったりを考えると、そういう試合に絡んでいかないといけないという使命感もあるのでまずは早稲田で学年関係なく試合に出続けるのが最低条件だと思うので、まずは試合に出るところと、試合に出るだけじゃなくチームを勝たせられる存在になっていく必要があるなと感じてます。

ーー総理大臣杯は全国の舞台ですが、何か楽しみにしてることとかありますか
 大学サッカーの中でもレベルの高い大会で自分のレベルがどのくらいの位置にあるのかなっていうのを試せるいい機会だと思うので、まずは試合に出れるようにこの夏頑張りたいです。その大会でいい結果を残せればこれからの自信にもなると思いますし、キャリアに関わってくる大会になると思うので、覚悟を持って挑みたいなと思ってます。

ーー総理大臣杯への目標、意気込みをお願いします
 個人としては、大会をと通じてレベルアップしていきたいですし、チームとしては決勝で明治を倒すっていう目標がある中で、目の前の試合戦って勝つしかないので、自分たちの現在地をしっかり見つめ直して努力していきたいなと思います。

城西戦後の林(右奥)

ーー3節の慶大戦をピッチの外からどう見ていましたか
 慶応さんのやりたいサッカーをやらせてしまったなっていう印象でもありますし、慶応は決めるとこ決めて、早稲田は決めるとこ決められなかったところと、守りきれなかったところのその差があの大敗を喫した要因だと思っているので、その差を埋めるために練習からしっかりやって、クラシコの舞台でやり返したいと思っています。

ーー今の慶応のサッカーをどう見てますか
 監督もそうですし、選手たちもやりたいサッカーをうまく表現できているなという印象があります。フォワードの塩貝(健人)が暴れてるっていう印象で、塩貝以外も点をとっているので気をつけたいです。慶応はビルドアップがうまいイメージあるので、後ろでボールを回させて前に来させないっていうのを意識したいです。

ーー初の早慶戦の舞台になりますがどういう印象ですか
林 もちろん入る前から伝統の一戦とは知ってたんですけど、入ってみて学生で運営するっていうところにすごく驚いて、プレイする人には運営してくれる人の分も責任を持たないといけないという、プレッシャーも生まれてるので、なんとしてでもそういう人たちを笑顔にさせたいっていう気持ちがあるので、勝ちたいです。

ーー国立競技場開催についてはいかがですか
 サッカーしてる人であれば、絶対に憧れる場所ではあるので、早稲田の選手として国立でやれることに誇りを持って、悔いのないような試合をしたいです。

ーー当日楽しみにしてることはありますか
 試合はもちろん楽しみにしてますけど、応援してくださる方たちがいっぱいいる中で試合できるのをすごく楽しみにしてます。

ーーその舞台でピッチに立った時に、自分のどこを見てほしいですか
 自分の強みである左足のキックだったり、そういうプレースキックのところを見てほしいなっては思います。

ーー早慶クラシコの中で注目選手をあげるとしたら誰になりますか
林 両チームのエース(早大・駒沢直哉副将、スポ4=ツエーゲン金沢U18 慶大・塩貝健人)がキーポイントになると思うのでそこに注目していただけたらと思います。

ーーチームとしてどこを見てほしいみたいな部分はありますか
 今のままでは慶大の方が力はあると思います。でも早慶戦になったら、ならではの雰囲気はあると思うので、そういうところで早稲田の底力だったりを出せると思うので、そこを見て欲しいなと思います。

ーー早慶クラシコへの意気込みをお願いします
 試合に出られるかはまだわからないですけど、試合に出たら悔いのないように、恥のないようなプレーをして、ワンプレーでも相手の脅威になれるように、チームを勝たせれるような存在になっていきたいです。

今後へ向けての意気込みを書いていただきました!

(取材・編集 和田昇也)