東農大撃破でリーグ戦2連勝!

女子ラクロス

第36回 関東学生リーグ戦 1部Aブロック

8月11日 駒沢オリンピック公園第一球技場

Team 1Q 2Q 3Q 4Q 合計
早稲田大学 3 5 2 1 11
東京農業大学 2 1 1 2 6

得点者

1Q

増田明香、西川佳、高橋希世子

2Q

西川佳、横幕円香、齊藤莉果子、星川陽恵、脇田萌衣

3Q

高橋希世子、八澤百子

4Q

脇田萌衣

 関東大学リーグ戦(リーグ戦)第2戦。前節の学習院大戦で勝利し、幸先の良いスタートを切った早大が対戦したのは、昨年のリーグ戦で手痛い逆転負けを喫した東農大。学生王者への第一歩となるFINAL4進出に向けて、絶対に負けられない試合であった。試合は第1Q(クオーター)こそ均衡状態にあったが、第2Qからコンスタントに得点を奪い、点差をつけていく。後半も東農大に付け入る隙をほとんど見せず、11-6で快勝。因縁の相手に1年越しのリベンジを果たした。

ボールを運ぶMF脇田

 第1Q開始1分、ドローを制した早大は、MF齊藤莉果子(先理4=東京・小山台)から、ゴール前にポジショニングしていたMF増田明香(法3=東京・国学院久我山)へのナイスアシストで、開始早々に先制点を挙げる。その後も積極的な攻撃を見せるが、相手のハードなディフェンスもありなかなか得点に結びつかない。ショットミスで東農大に攻撃権が移ると、一気に前線に運ばれ、フリーシュートで同点に追いつかれる。しかし勢いには乗らせず、1on1を繰り返し仕掛けるなど再び攻撃的な姿勢で試合をリードしていく早大。そして6分、AT横幕円香(文構4=神奈川・公文国際学園)から、ゴール左に陣取ったAT西川佳(文構4=東京・東洋英和女学院)にボールが渡り、力強いショットで勝ち越しに成功する。1Q終盤にはゴリ押しで同点に追いつかれるも、終了間際、留学前最後の試合となったMF高橋希世子(国教2=埼玉・早大本庄)が勢いで押し込んだショットがゴールに突き刺さった。3-2で1Qを終える。

 リードを広げたい第2Q。開始1分にAT西川が自身2点目のショットを決めると、AT横幕のフリーシュートも飛び出し、早々に点差を3点に広げた。ディフェンスでも、G柏原陽菜乃主将(創理4=東京・大妻多摩)の前節に続く好セーブもあり、相手の攻撃する隙を与えない。ブレイクでDF山田麻由(商3=東京・国立)からMF齊藤へのロングパスが成功すると、高い打点からのミドルシュートで東農大を突き放す7点目を挙げた。その後はAT星川陽恵(スポ4=埼玉・浦和一女)も点を決め、なんと宿敵相手に5連続得点。終盤に1点を返されるが、MF脇田萌衣(教4=東京・白百合学園)のフリーシュートで差を縮めさせない。8-3と、5点のリードを持って試合を折り返した。

1on1を仕掛けるAT横幕

 昨年の逆転負けの経験から、油断は許されない後半戦。早大はチャンスこそ作るものの、相手ゴーリーを中心とした堅守に阻まれ、思うように得点を奪えない時間が続く。得点板が動いたのは第3Q開始から10分、フリーシュートをもらったAT星川がゴール横でフリーになっていたMF高橋にボールを回し、高橋がこれを決め切って後半戦初得点を挙げた。AT八澤百子(スポ3=東京女学館)のリーグ初得点も生まれ、10-4と点差を保った状態で最終Qへ。

 迎えた最終第4Q。後がなくなった東農大は、開始から立て続けに2本のショットを決め、必死に食らいつく。東農大応援席からの大声援もあり、反撃のムードが高まりつつあったが、MF脇田がフリーシュートを決めて5点差にすると、その後は東農大の攻撃を凌ぎ切ってゲームセット。11-6で宿敵撃破に成功した。

シュートを放つAT八澤

 快勝でリーグ戦2連勝となった早大。課題であった後半の試合運びも、相手のペースに飲み込まれることなく、余裕を持ってプレーができていた。次戦で対戦する立大は、昨季のリーグ戦で劇的勝利を収めるも、今年の六大学交流戦では大敗を喫した相手である。またも強豪相手ではあるが、早稲田らしさを存分に発揮できれば勝てない相手ではない。「柏原組」の頂への挑戦は、まだ始まったばかりだ。

(記事 長屋咲希 写真 小林美茶、髙岡紗也)

試合後インタビュー

AT星川陽恵(スポ4=埼玉・浦和一女)

――今日の試合を振り返ってください

 今日の試合は、昨年1点差で負けてしまった悔しさを晴らしたいというところで、熱く練習できたので、そこで勝てたのはすごいよかったかなと思います。

――東農大戦に向けて主に意識して取り組んだことを教えてください

 アタック面だと、相手の農大のディフェンスが、結構待ち構えてくるようなディフェンスなので、そのディフェンスに対して、ボールを持ってない人たちが早めに動き出すというのを意識するようにしていました。

――今日の早稲田の攻撃を振り返ってください

 練習通りできたところではしっかり得点までいけていたので、やってたことを体現できた時は良かったのですが、最初の試合の入りとかは、全員がうかがってしまうような感じで、あまりうまく機能できていなかったので、そこをしっかり入りからできるようにしたいなというのは課題だなと思います。

――立大戦に向けて意気込みをお願いします

 農大戦は、昨年負けて悔しかったっていうのがあったのですが、立教大には逆に昨年勝っていて、なのできっとすごい勢いで来るかなと思います。ただそれにも負けないで、FINAL4に行くためには絶対勝たなきゃいけない相手になると思うので、しっかり対策をして、早稲田全員で勝っていきたいなと思います。

DF戸上沙耶佳(スポ4=埼玉・市浦和)

――今日の試合を振り返ってください

 勝ちたい試合ではあったので、勝ちきれたのは良かったです。ただ前半の流れは良かったのですが、後半のところは自分たちで崩れていっちゃったので、流れを作っていくというのが次の試合以降の課題になったと思います。

――ディフェンス面で特に意識したことを教えてください

 (東農大の)中心となる選手ががわかりやすくいたので、そこに徹底的について、キーマンにやりたいことをやらせないというのを意識してやっていました。

――攻撃ではロングパスを多く出されている印象でしたが

 たくさんロングパスと思っていたわけではないのですが、走っていく中で、ATの人たちがいい位置にいてくれていたおかげで、そこに出しやすかったなと思います。

――立大戦に向けて意気込みをお願いします

 昨年のリーグ戦ではギリギリで勝てたのですが、今年の六大戦では大敗している相手なので、ここがFINAL4に近づくための大きな試合になると思います。しっかり戦術を作り上げて、勝ち切って、私たちの目標である学生王者に向けていいスタートになるように頑張りたいと思います。

MF高橋希世子(国教2=埼玉・早大本庄)

――今日の試合全体を振り返っていかがですか

 最初は1Qで拮抗していて、どうなるかわからないような展開でしたが、2Qで突き放すことができてベンチもとても盛りあがっていました。後半は思うような展開にはなりませんでしたが、最後はしっかりリードを保って終わることができたので、よかったです。特に今まで課題としていたメンタルですが、農大はコーチの声が大きく、よく聞こえてきてしまうので、事前に対策していた分みんなが動じない心でいられ、昨年、そして今年の今までの試合より成長した姿をお見せすることが出来たと思います。

――留学前最後の試合でしたがどのような気持ちで臨みましたか

 準備段階ではやはりすごく頭をよぎってしまっていて、ここで爪痕残さなきゃという気持ちがすごく強かったのですが、今日になってからは自分が最後だからとか関係なく、このチームに貢献したいという思いで全力で取り組めました。試合が終わった今、これで最後だったんだという実感が湧いています、、

――得点シーンをそれぞれ振り返ってください

 まず1点目は、自分が持っている時点で時間がないという認識がしっかり取れていてここで攻めなきゃという気持ちがありました。たまたまもらったときに相手のDFをずらせていたので、そこから中に入り、ゴール前でクラッシュ寄られてまずいかもとは思いましたが、時間がなくて勢いで打ってしまいました(笑)。2点目は、本当にあき(AT星川)さんの1on1でフリシューをもらったのが全てで、たまたまゴール横で待機してた私がフリーだったという感じです。どフリーだからこそ絶対決めなきゃいけないという思いだったので、ちゃんとゴールに入ってよかったです。