山口智が1500メートルで早大歴代4位に! 伊藤幸も5000メートルで自己記録を更新

陸上競技

第3回早大競技会 2024年7月14日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場

 この時期にしては走りやすい気候の中で、第3回早大競技会が開催された。男子1500メートルでは、山口智規(スポ3=福島・学法石川)が早大歴代4位のタイムとなる3分43秒41を叩き出すと、男子5000メートルでも伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)が自己新記録となる14分20秒08でゴール。トラックシーズン最後の早大競技会は、上々の結果となった。

 最初に行われたのは男子1500メートル。レースはスタート直後から、東洋大の馬場アンジェロ光が先頭を引っ張るかたちに。山口智は、1周60秒前後のペースで刻む馬場の後ろにぴったりと着いた。そのまま馬場と山口智の隊列は変わらず、ラスト一周へ。すると一気にペースを上げた山口智が、馬場をみるみるうちに突き放しゴールした。「来週の(ホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会における)5000メートルに向けた刺激」(山口智)としながらも、フィニッシュタイムの3分43秒41は、自己新記録に加えて、早大歴代4位の好タイム。ポテンシャルの高さを見せつける格好となった。


レースを走る山口智

 続いて行われたのは男子5000メートル。早大からは計9名が出場した。レース序盤は集団を牽引(けんいん)する東洋大の選手に、菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理)、和田悠都(先理4=東京・早実)、宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)、伊藤幸が食らいつく。そのまま1キロ2分50秒ペースで刻んでいたものの、1800メートルを前に東洋大の2選手が抜け出し、早大の選手は3位集団でレースを進めた。2400メートルを過ぎて「勝手に体が動いた」と語る伊藤幸が集団後方から、一気に前方へ。他選手は3000メートル付近で集団から脱落した。その後も伊藤幸は集団の中で競り合い続け、組6着の14分20秒08でゴール。自己記録を更新し、レース後は笑顔が見られた。


集団の中で走る伊藤幸

  トラックシーズン最後の早大競技会は幕を閉じた。選手たちはこれから行われる夏合宿で、ひたすらに己の走りを磨き続けるだろう。そして来たる駅伝シーズンでは、一皮も二皮もむけた姿が見られることに期待したい。

(記事 飯田諒 写真 指出華歩)

 

結果

▽男子1500メートル

山口智規(スポ3=福島・学法石川)  3分43秒41 (1着)自己新

▽男子5000メートル

伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)  14分20秒08 (6着)自己新

菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理)  14分30秒68 (10着)

宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)  14分34秒30 (13着)

大和田春(スポ1=高知追手前)  14分55秒17 (17着)

川端春叶(スポ2=北海道・北見北斗)  15分00秒72 (19着)自己新

和田悠都(先理4=東京・早実)  15分11秒92 (20着)

髙尾啓太朗(商2=千葉・佐倉)  15分12秒78 (21着)

安江悠登(法2=埼玉・西武文理)  15分34秒80 (22着)

船生颯太(先理1=静岡・韮山)  15分35秒23 (23着)

伊福陽太(政経4=京都・洛南)  DNS

山口智規(スポ3=福島・学法石川)  DNS

浅川京平(スポ1=東京・早実)  DNS

鈴木翔瑛(人1=群馬・富岡)   DNS

辻陽介(スポ1=愛知・岡崎)  DNS

コメント

伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)

――本日の目標を教えて下さい

今日はトラックシーズンのラストでした。春シーズンではいい試合が一つもなかったので、夏合宿前に最後いいかたちで入れればいいなと思っていました。ただ具体的なタイム目標は決めていなかったです。気持ち的な余裕を持った中で、どんなタイムであってもいいかたちで終われるように走りました。

――レースペースは元々決まっていたのでしょうか

自分でペースを決めて走ると、そこにとらわれて体が動かなくなってしまうと思いました。他大学に強い選手が結構いたので、特に(ペースは)決めずに全体の流れに乗って、着けるところに着こうと決めて走りました。

――徐々に位置を上げる走りでしたがどのような意図がありましたか

いつもいい走りができるときは後半まで余裕を持っていて、逆に走れない時は集団が分かれてくるときに落ちてしまいます。今日は特に意識せずに勝手に体が動いて、徐々に走っている位置を上げていけたかなと思います。

――本日いい走りができた要因はあるのでしょうか

二週間前に北海道まで行ってハーフマラソンを走ったのですけど、選ばれたのもかかわらずそこで結果を出せなかったのがすごく悔しかったです。このままではダメだという強い気持ちを持って走れたのが、一番の要因だと思います。

――改めてレース全体を振り返っていかがですか

気候にも恵まれて、狙って調整した試合ではない中でベストを更新できたのは今後の自信につながると思います。この勢いを1万やハーフといった長い距離で生かしていけるように頑張りたいです。

 

山口智規(スポ3=福島・学法石川)

――今日の目標はいかがでしたか

ホクレン(ホクレン・ディスタンスチャレンジ)に二戦、出る予定の間の1500メートルでした。次の5000メートルに向けた刺激という一環だったのであまり狙ったレースではなかったのですが、3分45秒から50秒ぐらいで走ればいいかなと思って走りました。

――レースを振り返っていかがですか

東洋大の馬場(馬場アンジェロ光)がうまく引っ張ってくれたので、狙えばもう少し行けた気がするのですけど、次の5000メートルがメインのレースになるので、ここは余裕を持って狙ったレースができてよかったなと思います。

――自己新記録でしたが、タイムをどのように評価していますか

1500メートルだけで見れば3分40秒切りを狙えたので、43秒というのはまあまあかなっていうところで納得というか、通過点としては良かったかなと思います。

――最後に今後の意気込みをお願いします

トラックシーズンの最後の試合が来週の土曜日にあるのでそこでしっかり5000メートルをしっかり走れるようにして、駅伝シーズンもしっかり活躍できるように頑張りたいと思います。