東日本大学対抗競技大会1日目 7月13日 千葉・白子町テニスコート
強い日差しと海風に見舞われた13日、東日本学生大学対抗競技会(東日本インカレ)が開幕を迎えた。殲滅戦と呼ばれる3組による勝ち抜き戦方式で行われ、全日本大学対抗選手権(インカレ)前哨戦と位置づけられる本大会。早大からは4チームが出場し、全チームが初戦を突破したものの、Dチームは2回戦、Cチームは3回戦で敗北。A・Bの2チームが明日に駒を進めた。
Dチームは1回戦で日体大Eと対戦した。1本目の平岩稜将(教2=愛知・岡崎)・山岸龍平(法4=東京・早大学院)組は1-4と苦しい試合に。山口皓太郎主務(政経4=東京・早大学院)・蛯谷誠也(法1=静岡・清水東)組は与えてしまった浮き球を強烈なストロークで返される場面が目立ったものの、レシーブやネットプレーで粘り、ファイナルの末勝利した。奥山航平(スポ3=東京・早大学院)・洲﨑一眞(創理3=新潟・長岡)組は終始相手に主導権を握られ、敗北。しかし、二次戦以降、後衛の山口が相手の足元に落とし、フォローを前衛の蛯谷が決める抜群のコンビネーションが冴え、3本回しを達成した。立大Cとの2回戦では、平岩・山岸組がファイナルゲームを制し、流れをつくったものの、続く2本が接戦を勝ち切ることができず。二次戦の末、2回戦で散る結果となった。
サーブを構える山口
Cチームは1回戦で横国大と対戦した。永原遥太(スポ4=島根・松江南)・平田泰一(教1=埼玉・川越東)組、小幡泰雅(スポ3=山口・宇部)・大竹公陽(社1=千葉・昭和学院)組は1ゲームも譲らず、相手を圧倒。根田大地(スポ1=北海道科学大高)・渡健博(スポ3=山口・徳山)組も、1ゲームを許したものの、流れを崩すことなく、勝利し、2回戦へと勝ち進んだ。2回戦の相手は仙台大。1本目の永原・平田組が初戦に続きストレートで快勝を収めたが、根田・渡組は相手に追い込められ、厳しい試合に。続く3本目は小幡・大竹組。小幡がロブを巧みに使い、相手後衛を左右に振る。後衛の作るラリーの中で大竹がしっかりとボレーを決めるなど、連携のとれたプレーを展開。前後左右の動きをうまく使ってリードし、4ー0で勝利した。二次戦では永原の様々なコースを突く多彩な攻撃と平田の相手のミスを誘うモーションで白星を挙げ、全体3ー1で試合を制した。そして、3回戦では日体大Aと対戦。5月の関東学生春季リーグ、6月の全日本大学王座決定戦で優勝を果たした強豪日体大のAチームではあるが、「しっかり向かっていこう」(永原)と怯まずに挑んだ。一次戦では根田・渡組、小幡・大竹組が粘った末負けたものの、絶好調の永原・平田組は4-2で勝利。二次戦でも、勢いそのままに、攻めの姿勢を貫いたが、ファイナルゲームで敗北した。永原は「ここまでいつも通りにできた試合は今までなかった」と自身の精神面での成長を感じるとともに、「勝ちが見え、力んでしまった」と勝ち切れない悔しさを露わにした。
ラケットを振り切る永原
Bチームは大東大・神奈川大A相手に、初戦2回戦ともにストレートで勝利し、3回戦東北学院大戦へ。吉岡藍(社4=群馬・健大高崎)・三田村優音(スポ4=北海道科学大高)組は攻めるがゆえのボール1個分のミスで、ポイントを取り切れない場面もあったが、2-2から一気に流れを引き寄せ、勝利をつかんだ。髙田淳貴(政経2=東京・早実)・石森崇大(スポ4=福井・敦賀)組も、相手が攻撃に転じる隙を与えない髙田のストロークと凄まじい速度で反応する石森のネットプレーで難なく勝利。小林裕仁郎(スポ4=福井・敦賀)・飯干開生(社2=東京・早実)組は終始苦しい展開となり敗北したが、二次戦で吉岡・三田村組が勝利し、明日のトーナメントへつなげた。一方、最強ルーキー浅見竣一郎(スポ1=宮城・東北)・安達宣(スポ1=奈良・高田商)組の入ったAチームも、2・3・4回戦と全ペアが一度も敗れることなく、順調に勝ち進んだ。
早大からはA・B2チームが大学対抗1日目を突破し、明日14日のトーナメントに臨む。昨年団体・ダブルスで優勝を果たした矢野颯人主将(社4=奈良・高田商)は大会前、「個人団体で2連覇したい」と強く意気込んだ。残る2チームがどのような前哨戦を繰り広げるのか、Aチームは2連覇を果たすことができるのか。迫るインカレに向けて、東日本の頂点に立ちたいところだ。
(記事 佐藤結、写真 大日結貴、佐藤結)
結果
▽早稲田大学A
2回戦
対東洋大G ③-0
一次戦
浅見・安達組④-0伊藤・安藤
矢野・端山組④-0斎須・大貫
吉田・松本組④-0永田・廣瀬
3回戦
対城西大C ③-0
一次戦
浅見・安達④-0坂本・赤塚
矢野・端山④-0倉持・八須
吉田・松本④-0宮本・林
4回戦
対帝京大C ③-0
一次戦
浅見・安達④-3山賀・石田
矢野・端山④-1火山・長谷川
吉田・松本④-1角田・真下
▽早稲田大学B
1回戦
対大東大C ③-0
一次戦
吉岡・三田村④-1伊藤・岡田
髙田・石森④-0大谷・綿引
小林・飯干④-R
2回戦
対神奈川大A ③-0
一次戦
吉岡・三田村④-1筒井・深澤
小林・飯干④-0石井・永沼
髙田・石森④-R松嶋・金子
3回戦
対東北学院大A ③-1
一次戦
吉岡・三田村④-2松本・小野寺
髙田・石森④-0太田・藤田
小林・飯干1-④菅野・佐藤
二次戦
吉岡・三田村④-1菅野・佐藤
▽早稲田大学C
1回戦
対横国大 ③-0
一次戦
永原・平田④-0江良・湯川
根田・渡④-1北紺・渡部
小幡・大竹④-0小野・石田
2回戦
対仙台大 ③-1
一次戦
永原・平田④-0星・設楽
根田・渡2-④伊東・荒井
小幡・大竹④-0佐藤・馬場
二次戦
永原・平田④-2伊東・荒井
3回戦
対日体大A 1-③
一次戦
根田・渡2-④大村・屋比久
永原・平田④-2四位・津島
小幡・大竹2-④竹田・増田
二次戦
永原・平田3-④大村・屋比久
▽早稲田大学D
1回戦
対日体大E ③-2
一次戦
平岩・山岸1-④深海・寺井
山口・蛯谷④-3外山・百田
奥山・洲﨑0-④井元・松田
二次戦
山口・蛯谷④-1深海・寺井
三次戦
山口・蛯谷④-0井元・松田
2回戦
対立大C 1-③
一次戦
平岩・山岸④-3五十嵐・五味
髙須賀・近江2-④木幡・桐原
山口・蛯谷3-④飯原・中村
二次戦
平岩・山岸1-④木幡・桐原
コメント
永原遥太(スポ4=島根・松江南)
ーー東日本インカレに向けてどのような練習に意識的に取り組んできましたか
バックハンドが少し弱かったので、バックハンドの流すボールはずっと練習をしてきました。本番ではあまり出せなかったのですが、それをずっと準備していました。
ーー本日のご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか
いつもより緊張せずにできて、いつも通りの力が出せたと思うのですが、最後は負けてしまったので悔しいです。
ーー1年生の平田選手とペアを組んでいますが、後輩とペアを組む上で意識していることがあったら教えてください
やはり1年生と4年生なので、相手は遠慮してしまい、声をかけてきにくいと思うので、自分から積極的に声をかけていろいろ話すように心がけています。
ーー3回戦の日体大Aとの対戦に入るに、チーム内ではどのような話がありましたか
相手はAチームなので、しっかり向かっていこうと言っていました。
ーーファイナルゲームにまで及ぶ激闘となりました。ご自身のプレーは振り返っていかがですか
やはり最後勝ちが見えた時に力んでしまったというか、結果が欲しくなってしまったので、最後まで、結果が見えたとこまでしっかり自分のプレーを貫けるようにしたかったと思っています。
ーー本日出た収穫点と課題点をそれぞれ教えてください
初戦からここまでいつも通りできた試合は今までなかったと思うので、最後精神的に成長できたというか、しっかり出しきれたのは収穫だったと思います。でも、やはり勝ちきれなかった、チャンスを生かしきれなかったというのは、いつも通りの課題だと思うので、しっかりチャンスが来た時に次は生かしきれるように頑張ります。
ーー東日本学生選手権、東日本学生シングルス選手権に向けて目標と意気込みをお願いします
ダブルスはしっかりベスト32に入って、(インカレの)大学の枠を1人でも多く出れるよう増やせるように、シングルスは2日目に残れるように頑張ります。
山口皓太郎主務(政経4=東京・早大学院)
ーーチームとして本日のプレーを全体的に振り返っていかがですか
サーブレシーブなど、課題を持って練習に取り組んでいた分、(それが今日は)全員のしっかり良いところだったというのがチームとしてはすごく良いところでした。
ーー日体大Eとの対戦では、山口・蛯谷組のみが勝利し、3本回しを決めました。勝てた要因はどのように考えますか
入りが良かったです。最初にゲームカウントを3ー0にできたのが、良かったですね。途中に追い上げられても、焦らずにできる余裕があったので、そこがいい試合ができた要因かなと思います。
ーー二次戦、三次戦にはどのような心境で臨みましたか
たくさん試合ができることに越したことはないくらいに思っていました。
ーー本大会で出た反省点を教えてください
後半になるにつれて足が動かず、球が浅くなったり、相手の速いボールに対して手だけでいってしまったりしました。それで相手にチャンスボールを打ってしまう場面があったので、そこが反省点です。
ーーダブルス、シングルスに向けて意気込みをお願いします ダブルスは1回戦から強敵が相手だと思いますが、今回みたいに出だしから勢いよく、勝ち進んでいきたいと思います。シングルスはダブルスよりも足を動かさないといけないので、しっかり寝てご飯を食べて、元気に試合をしたいと思います。