全国大学弓道選抜大会 6月29日 明治神宮弓道場
明治神宮弓道場で行われた全国大学弓道選抜大会。大会1日目は男子団体の予選と決勝が行われた。団体予選で佐藤蒼(教1=東京・早大学院)、寺師大輔(スポ2=愛知・東海)、宮﨑滉巳主将(社4=埼玉・県浦和)の3人が皆中。合計17中にまとめ、堂々の成績で予選を5位で通過を果たした。決勝トーナメント1回戦では近畿大学と対戦。そのままの勢いで勝ち進みたかった早大だったが、皆中したのは落前の河野誠也(人3=埼玉・県浦和)のみ。15中-16中のわずか1本差で惜敗した。
本試合は、全国各地の大学から選抜された強豪校が明治神宮弓道場に集結し、優勝を競い合う非常に見応えのある大会。週末ということもあってか、多くの弓道ファンや旅行で明治神宮を訪れていた外国人観光客が詰め掛け、一時入場規制がかかるほど多くの観客に見守られながら試合が行われた。予選は、5人一組、一人4射ずつの合計20射の的中数で競われ、全体41チームのうち上位16チームが決勝トーナメント進出となる。2週間前に行われた全関東選手権(全関)では順当に勝ち進みながらも3回戦敗退となった早大。寺師は「その反省点を生かして2週間頑張ってきたので、その成果を出して優勝する」ことを目標に試合に臨んでいると意気込んでいた。
独特の緊張感の中、射位に入る選手たち
明治神宮独特の引き締まった空気感の中、男子団体予選が始まった。大前の佐藤が安定した射で初矢を当て、序盤から流れをつくる。続く家田が抜いてしまうが、動じることなく堂々と引ききった寺師の矢は真っすぐ的に吸い込まれ、決して試合の流れを引き渡さない。落前の河野、落の宮﨑もこれに続き、きちんと的に入れてみせた。その後も一巡のうち5人中4人は必ず当て、的中数を重ねていく。佐藤、寺師、宮﨑が皆中、河野が参中、家田は羽分けと計17中。結果として全体5位で決勝トーナメント進出を決めた。
予選で安定した射を披露した寺師
決勝トーナメント1回戦は近畿大と対峙。初矢を全員が当て、終始早大ペースで試合が展開されるかと思われた。しかし、二本目を当てたのは河野と宮崎のみ。近畿大に初矢でつくったリードを追いつかれてしまう。三本目は両校ともに4人が当て、勝敗は止め矢で決まることになった。大前から落前まで誰一人外すことなく、両者一歩も譲らない。集中を切らさず安定した射を見せつづけたかったが、宮﨑が僅かなところで抜いてしまい、15-16で悔しい1回戦敗退となった。翌日に行われた女子団体戦は、全関の巻き返しを図りたいところだったが、予選通過まであと2本足りず。惜しくも予選で姿を消すことになった。惜しいところで本来の力を発揮できていない早大。ここから先には、日本一を狙うための大きな大会が待っている。大舞台で臆することなく堂々と早大弓道部らしい『勝ちにこだわる』射をみせてほしい。
(記事 富澤奈央、写真 植村皓大、林玲亜)
結果
〈予選〉
大前 佐藤 4射4中
弐的 家田 4射2中
中 寺師 4射4中
落前 河野 4射3中
落 宮﨑 4射4中
〈決勝〉
1回戦
大前 佐藤 4射3中
弐的 家田 4射3中
中 寺師 4射2中
落前 河野 4射4中
落 宮﨑 4射3中
●早大15中-近畿大16中
コメント
寺師大輔(スポ2=愛知・東海)
どのようなことを目標に試合に臨んでいますか
――この前の全関で惜しい負け方をして、その反省点を活かして2週間練習してきたので、その成果を出して優勝という目標だけを目指しています。
ご自身の射を振り返ってみていかがでしたか
――すごく仕上がっているという感じではなかったのですが、やることだけ意識してというのを宮崎さんと監督に日頃から言われているので、それを意識しました。
(予選の)合計17中という結果について、チームとしてどのように感じていますか
――練習通りの成果が出ていると思うので、これに慢心せず、気を抜かずにやっていきたいなと思います。
来週の全日個人に向けての意気込みをお願いします
――全関は個人通過したのですが、本戦ですぐ敗退してしまったので、まずは必ず予選は通って、本戦でもしっかり結果を出していけるように頑張りたいなと思っています。