全関東学生弓道選手権大会 6月15日 日本武道館
日本武道館で開催された全関東学生選手権(全関)。大会1日目は、男子団体・女子団体の予選・決勝トーナメントの2回戦までが行われた。女子団体は、競射を勝ち抜き決勝トーナメント進出を果たすも、1回戦で実力が発揮できず悔しい敗戦となった。男子団体は安定した的中を見せ、なんなくシード権を獲得。続く決勝2回戦では6人中4人が皆中を出し、翌日に行われる3回戦へ駒を進めた。
まずは女子団体予選から。女子は3人一組、一人4射ずつの合計12射の的中数で競われ、全体78チームのうち上位24チームが決勝トーナメントへ進出する。藤井千裕主将(スポ4=山口・宇部フロンティア大香川)が皆中を出すも、計6中。同中が多かったため、決勝進出の行方は一手競射に委ねられることに。意地を見せたい早大は、藤井が一手皆中、山﨑琴葵副将(社4=東京・早実)と首藤菜那(先理3=東京・吉祥女)がそれぞれ1本ずつ当て、計4中で見事1回戦進出を決めた。
決勝進出へ大きく貢献した藤井
ここまで本来の射を見せつけられていない女子団体は、巻き返しをはかるべく1回戦に臨んだ。相手は、予選を早大と同様の成績で勝ち上がってきた学習院大。流れを引き渡したくない早大は、山﨑が初矢を当てるが続くことができない。首藤が3、4本目を当てて羽分けとするが、全体として計3中に留まり、普段の早大からは想像できない、3-9で無念の1回戦敗退となった。
続く男子団体予選。男子は女子と少しルールが異なり、6人一組、一人4射ずつの合計24射で決勝進出が決まる。初矢から的中を積み重ねていった早大は、大前の佐藤蒼(教1=東京・早大学院)と落前の河野誠也(人3=埼玉・県浦和)が皆中を出し、立全体としても良い流れで試合を進めていく。結果として18中にまとめ、全体6位となりシード権を獲得、2回戦進出を決めた。
この日すべての矢を当てた佐藤
最後に行われたのは男子団体決勝戦。予選でシード権を獲得している早大は、2回戦からの登場となった。予選で生み出したいい流れをそのままに3回戦進出を狙う。対するは予選を14位で勝ち抜いてきた専修大。好調の大前、佐藤が初矢をあてると試合の主導権は一気に早大のものになった。佐藤、寺師大輔(スポ2=愛知・東海)、竹宇治雄介(政経4=東京・早実)、宮﨑滉巳主将(社4=埼玉・県浦和)の4人が皆中、家田翔平(基理3=早稲田佐賀)が3中、河野が羽分けとし、計21中で専修大を圧倒した。これにより16日に行われる決勝3回戦への出場が決まった。早大独特の落ち着いた空気感の中繰り広げられるであろう戦いに、期待が集まる。
(記事、写真 富澤奈央)
予選結果
男子団体 24射18中 6位通過
女子団体 12射6中 6射4中 18位通過
男子本選結果
2回戦
大前 佐藤 4射4中
弐的 家田 4射3中
参的 寺師 4射2中
四的 竹宇治 4射4中
落前 河野 4射4中
落 宮﨑 4射4中
〇早大21中-専修大13中
女子本選結果
1回戦
大前 山﨑 4射1中
中 藤井 4射0中
落 首藤 4射2中
●早大3中-学習院大9中
コメント
宮﨑滉巳主将(社4=埼玉・県浦和)
――試合の振り返りをお願いします
予選はシード権を取りたいとチームでずっと言っていました。的中としてはいつも通りか少し下ぐらいだったのですが、無事にシード権をとれたので、入りとしてはかなりよかったです。後輩たちも結構頑張っていたので、予選はかなりよかったと思います。トーナメントはかなりいい的中が出て、自分としてもやりたいことができましたし、チームとしてもやりたいことができたので、最高でした。
――ご自身の射を振り返っていかがでしたか
調整不足に近いものがあり、少し不安を感じながら挑んで、その結果として予選の失敗につながってしまいました。ですが、しっかりと予選の反省を振り返ってトーナメントに挑んだことが2回戦の皆中につながったと思うので、そこを修正できてよかったです。
――試合前、チームとしてどのようなことを話していましたか
シード権を取れるか取れないかによって、もう一度道場に帰って練習ができるかできないか、という時間だったので、なんとかしてシードを取って、次に向けた調整を長くしたい、ということを話していました。
――再来週の大学選抜大会に向けて意気込みをお願いします
目標としては入賞。3位入賞をチームとして目標に掲げているので、まずは一人一人がやるべきことをしっかりこなして試合に臨むことを、徹底してやっていきたいと思います。
――改めて、部としての今季の目標をお願いします
日本一です。勝ちにこだわる、というテーマで僕自身チーム作りを進めています。個人としては(大学弓道)最後の年ですし、近年なかなかタイトル獲得ができていないので、そういうところで入賞、優勝をしっかり目指して頑張っていきたいです。