男子団体連覇ならずも3位!小林は個人優勝を果たす

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快晴となった栃木・丸和オートランド那須で全関東学生ダートトライアル選手権(全関東ダート)が開催された。早大自動車部からは宮崎拓郎(法3=富山・高岡)、安達悠人(社3=早稲田渋谷シンガポール)大矢根洋(文3=東京・和光)、小林眞緒(創理4=福岡雙葉)の4名が出場した。午前中の1走目が終わった時点では男子団体が暫定1位であったが、2走目では他大学が追い上げを見せる。最終的に早大自動車部は男子団体3位、男子個人で大矢根が5位、安達が6位、女子個人で小林が優勝という結果に終わった。

コーナーを駆け抜ける安達

早大自動車部からはまず男子第1走者の宮崎が出走した。苦手とする1本目の走りであったが好タイムを記録し、自身でも「練習だと出来ていなかった1,2本目でタイムを出すことが出来るようになって良かった」と振り返る。女子の部には小林が出走しミスのない走りでゴールへと戻ってきた。タイムは2位の選手に3秒以上の差をつけ、圧倒的な速さであった。小林は「コーチの教えである6割の力で走ることを守り、記録を残すことができたのはよかった」と振り返り、まだ1秒ほどタイムアップも見込めたという。男子第2走者の安達は走行時点では男子個人1位となる好タイムを記録した。安達は走行前の自分自身を「落ち着いて自分の走りを貫くことだけを考えて臨んだ」と振り返る。宮崎、安達の走りに続いて男子第3走者の大矢根が出走し良い走りを見せた。「とにかくミスを作らない、二本目にタイムを確実に上げられるようにゆとりを持って走った」と話した大矢根は安達より1秒以上早いタイムを記録し、惜しくも中大の第3走者には及ばなかったが男子個人2位につけた。午前の走行終了時には男子団体は1位であり、また3選手全員が好タイムを記録するという男子団体優勝に近い状態で昼休憩となった。

ストレートを走る小林

ダート路は走行時に砂利の影響を強く受けるため、砂利が掃けた午後の路面は大幅なタイムアップが見込まれる。そのためダートでは午前中のランキングが大きく変動することもある。まず宮崎が1秒以上のタイムアップを果たし、幸先の良いスタートを切った。次に午前中トップであった小林が出走したが後半セクションでミスがありタイムが落ちてしまう。「昨年度と同じ失敗をしてしまった。前半にいい走りができていたから、後半でまとめることができなかったことは悔しい。」と小林は語った。安達もタイムアップをしたものの、「1走目の課題点を全て消すつもりで挑んだが、考えすぎが仇となり路面変化によるタイムアップのみにとどまってしまった」と振り返る。本大会最後の出走である大矢根だったが、直前に走った中大及び慶大の第3走者が共に1分16秒台の当日ベストを更新した状況での出走となった。タイムアップを狙いタイヤを交換して走り出した大矢根だったが、コース途中でスピンをしかける場面もあり1本目のタイムを更新することは出来なかった。大矢根は2本目を「ミスした箇所以外にも他大学のエースに負けていたので実力不足は明らかだった。しかし無理せずともまだタイムを上げる余地はあった」と振り返った。

タイヤが交換された車両を操る大矢根

全関東ダートの男子団体の部において早大自動車部は2連覇中であり、本大会では3連覇がかかっていた。結果は男子団体3位、男子個人で大矢根が5位、安達が6位、女子個人で小林が優勝と満足のいくものではなかった。しかし特定の選手が大幅に速いのではなく男子3選手全員が好タイムを記録するなどバランス良く強い選手が育ってきており、今後の結果に強く期待できる。8月の全日本ダートトライアル選手権では、力をつけた早大自動車部が素晴らしい走りを見せてくれるだろう。

砂利道の上を戦った早大自動車部

(記事 大西由雅 写真 大西由雅、自動車部提供)

結果

▽男子団体の部

3位 早大

▽男子個人の部

5位 大矢根 1分19秒05(1本目)
6位 安達 1分19秒33(2本目)
7位 宮崎 1分19秒97(2本目)

▽女子個人の部

優勝 小林 1分24秒35(1本目)