日大＆専大に連敗　春季リーグ戦を５位で終える

春季関東学生リーグ戦　５月24・25日　東京・代々木第二体育館

後半戦の１日目は日大と対戦。１番手は濵田一副将が高校の後輩・吉山僚一（２年）の緩急をつけた戦術に翻弄（ほんろう）され、ゲームを先行されるかたちとなる。濵田一も必死に返してフルゲームまで粘るが、第５ゲームは吉山の怒涛（どとう）の５連続得点もあり、２ー３で日大に第１ゲームを先取された。２番手の櫻井大地（スポ１＝北海道留萌）は安田学園出身の伊藤礼博（３年）に豪快なフォアハンドを放つが、伊藤の冷静なコース取りに振り回されてストレート負け。２ゲームを落として嫌な雰囲気が漂うが、濵田尚人（社１＝高知小津）が流れを断ち切る。ロング、しゃがみ込み、巻き込みと多彩なサーブで的を絞らせず、３ー１で加山雅基（１年）を下した。４番手は春季リーグ戦ここまで負けなしの濵田一・徳田幹太（スポ２＝山口・野田学園）組。確実に勝利を挙げたいところだったが、日大ペアに２ゲームを連取される。その後２ゲームを取り返すが、フルゲームの末にまさかの敗戦。今季リーグ戦初の黒星となり、早大にとって手痛い一敗となった。窮地に立たされた早大だったが、５番手の徳田がただでは引き下がらない。小林広夢（４年）の強烈なバックハンドに食らいつき、ミスを誘う。両者一歩も譲らない一進一退の攻防は最終ゲームに。徳田の７連続得点で一気に流れをたぐり寄せて勝利をつかむと、続く荒井和也主将（スポ４＝福岡・希望が丘）も得意のバックハンドと粘り強いラリーでフルゲームの激闘を制し、３ー３と日大に追いつく。しかし舟山真弘（文２＝東京・早大学院）が王晨又（１年）にストレート負けを喫し、昨秋王者を追い詰めるも、あと一歩届かず。大魚を逸する悔しい敗戦となった。

ガッツポーズをする荒井主将

後半戦最終日、春季リーグ最終戦は専大と対決。この日も濵田一副将が１番手で専大に切り込んでいく。前日の日大戦で単複２敗と悔しい結果に終わった濵田一副将。序盤からサービスエースで幸先良く得点を重ねると、強烈なフォアをコートに突き刺す。相手を寄せ付けることなく、早大のエースとして３―０でストレート勝ちを収めた。勢いに乗りたい早大だが、２番手の磯村拓夢（社２＝福岡・希望が丘）、３番手の櫻井が１―３で連敗。流れが専大に傾くと、４番手の濵田一・徳田組は木塚陽斗（1年）・野田颯太（４年）組に１ゲームを先取し、２ゲーム目も８―５とリードするが、ここから６連続得点を許して第２ゲームを奪われる。続けて３ゲーム目も落とすが、４ゲーム目は濵田の３球目攻撃が光り、勝負の行方は第５ゲームに。しかし最終ゲームは木塚の弾道の低いドライブや相手のサーブに苦戦。精彩を欠き、ミスが目立った濵田一・徳田組は５―１１で敗北し、勝利に王手をかけた専大が完全に場を支配する。５番手の徳田が野田主将に立ち向かうも、連続でデュースを落とし、後がない状況に。第３ゲーム、徳田が10―４とマッチポイントを握るが、野田主将の８連続得点で大逆転負けを喫して最後の砦も陥落。結果的に１―４と今季の王者・専大に力の差を見せつけられることとなった。

バックハンドを放つ濵田一副将

春季リーグ戦を３勝４敗で終えて５位と昨秋の３位を下回り、Bクラスに沈んだ早大。優勝を目指していた中で「優勝に向けてどうやって全員でアプローチしていくか」（濵田一副将）と課題も見つかった一方、櫻井、濵田尚人（社１＝高知小津）など新戦力が躍動したリーグ戦でもあり、これからの飛躍に期待が高まる内容でもあった。次は個人戦の関東学生選手権が控えている。「個」の力を磨き、一皮も二皮も向けて全日本大学総合選手権団体の部（インカレ）、秋季関東学生リーグ戦（秋季リーグ戦）へと舞い戻る。

（記事　丸山勝央　写真　片山和香、三浦佑亮、丸山勝央）

春季関東学生リーグ第６戦
早大	●３ー４	日大
濵田一	●２ー３	吉山
櫻井	●０ー３	伊藤
濵田尚	○３ー１	加山
濵田一・徳田	●２ー３	吉山・小林広
徳田	○３ー２	小林広
荒井	○３ー２	辻井
舟山	●０ー３	王

コメント

荒井和也主将（スポ４＝福岡・希望が丘）

――チームとして今日の試合を振り返って

　ダブルスが惜しくも負けてしまったことが大きいポイントだったと思います。

――ダブルスが今季の早大にとっては重要なところですか

　そうですね。勝ち勝ってほしいところではありましたが、２、３番手もあと少し何かがあれば勝つことができたかなとも　　　思うので、全部ポイントではありましたが特にダブルスでしたね。

――個人としては日大戦で昨秋のリーグ戦で対戦した辻井聡一選手（２年）にリベンジを果たしたことはいかがですか

　あの試合はとても良かったかなという印象で、感情的にならずに冷静に試合できたかなと思います。

――ご自身のプレーの持ち味を教えてください

　サーブだと思います。回転量の多いサーブとバックハンドです。

――関東学生春季リーグ戦（春季リーグ戦）５位という結果をどう受け止めていますか

　ちょっと悔しい結果ではあるかなとは思っていて。今季の順位が来季の対戦順に影響するので、来季は厳しい試合になってくるかなと思います。

――リーグ開幕前の当初の目標は

　元々目標は優勝を目指していました。優勝から遠ざかっての5位だったので、かなり悔しい部分ではあります。

――今回チームとして見つかった課題や収穫はありますか

　実力をもう少し上げていかないと優勝はできないなと感じました。

――次の関東学生選手権への意気込みをお願いします

　個人戦としては最低ベスト16に入るのを目標にして、そこから１勝、２勝できるように頑張っていきたいと思います。

濵田一輝副将（スポ３＝愛知・愛工大名電）

――チームとして今日の試合を振り返っていかがですか

　僕のシングルスとダブルスを取って後半につなげるという作戦で試合前にオーダーが決まっていましたが、そこで僕がダブルスを落としてしまい、後半に控える弟（濵田尚人（社１＝高知小津））と荒井さんのところまで回せなかったっていうのは僕の責任ですね。

――前日はご自身にとって悔しい結果に終わりましたが、今日の個人としてのプレーを振り返っていかがですか

　昨日負けてしまったのは非常に悔しかったですけど、悔やんでいても仕方ないので。今日まずは勝って一つでも高い順位をっていうのを昨日思って、反省して今日の試合に臨みました。シングルスのプレーは良かったかなと思います。

――春季リーグ戦５位という結果をどう受け止めていますか

　やっぱり優勝を目指していましたが、５位っていう結果に終わってしまったのはすごい非常に悔しいですし、最後の最後まで優勝争いに絡めなかったっていうのもやっぱり悔しいですね。

――今回の春季リーグ戦で見つかった収穫と課題はありますか

　チーム力っていうところはすごく上がってきたなっていうのは僕自身も感じていて。でも負けてしまったら結果は残らないので、やっぱり優勝に向けてどうやって全員でアプローチしていくかっていうのはこれからの課題ですね。もっと個人個人の成長はもちろんですし、もっとチーム力を上げていって秋（秋季関東学生リーグ戦）は優勝したいですね。

――今年は弟の濵田尚人選手（社１＝高知小津）が入学してきましたが、期待することはなにかありますか

　思い切ってプレーして相手のエース格を倒してくれたら、チームにすごい勢いがで出ますし、彼は今のチーム内だとやっぱりポイントを取ってほしい存在なので、そこは今回4勝２敗でよく頑張ったと思います。

――関東学生選手権への意気込みをお願いします

　関東学生は１年生の時は２位で、去年が３位とまだ優勝できていないので、ダブルスは（昨年に続いて）２連覇とシングルスは優勝っていう２冠を取れるように頑張りたいと思います。