今季から中軸として出場を重ねる前田健伸（商３＝大阪桐蔭）。シーズン序盤は思うようなバッティングができなかったものの、法大１回戦では篠木健太郎（４年）から決勝打となる適時二塁打を放っており、状態を上げてきている。そんな前田健に、今季の振り返りと、早慶戦への思いを伺った。
※この取材は５月22日にオンラインで行われたものです。
一番印象に残っているのは法大１回戦
――今季のリーグ戦はどのような気持ちで臨まれていますか
スタメンとして出る機会が多くなったので、チームに貢献できるような活躍ができればと思ってここまで頑張っています。
――今季の試合を振り返っていかがですか
前半戦は、チャンスで打てなかったり、チームに貢献できていませんでした。ただ法政戦（１回戦）では、最後にチャンスで回ってきた時に逆転タイムリーを打てたので、少しは貢献できたかなと思ってます。
――やはり一番印象に残っているのも法大戦ですか
そうですね。一番印象深いです。
――対戦した投手の中で一番印象に残っている選手がいましたら教えてください
やはり篠木投手は（球が）速くて印象に残っています。なんとしても打ちたいと思っていて、最後に打てたので良かったです。
――ここまでほぼ全試合でスタメン出場されていますが、疲労などはないですか
試合が楽しいのでそこまでは感じていないです。でも、（試合が）終わった直後は結構疲れます。
「もっと積極的に振っていこう」
――打撃面についてお伺いします。まずシーズン序盤のご自身のバッティングを振り返っていかがですか
前半は自分の思い通りにはいかなかったのかなと思っています。
――印出主将（太一、スポ４=愛知・中京大中京）の後を打つことが多かったですが、そこでプレッシャーを感じることはありましたか
チャンスで結構回ってくるので、決めないといけないなとは思っていました。
――苦しい状態の中で、どのようにご自身の打撃と向き合っていきましたか
その時は５番で、クリーンナップなので、もっと積極的に振っていこうとは思っていました。
――先輩から何かアドバイスはありましたか
結構楽に立たせてもらってましたね。気負うなみたいな感じの言葉を言ってもらっていました。
――では法大１回戦の決勝打について伺います。まずあの打席を振り返っていかがですか
あの打席は正直なところ、そこまで緊張していなかったです。なんかいけるなという、いつもとは違う自信がありました。 初球からどんどん振っていこうと思って、初球ファールを打ったのですが、その時になんかいけるなという気がしました。そのままそ２球目に逆転タイムリーが打てて良かったなと思いました。
――その自信というのはどこからきていたんですか
いつもだと緊張があったのですが、 なぜかその打席の前だけは何にも思わずというか、無駄なことを考えずに、いけるなと思って打席に立ちました。
――これがシーズン初長打でしたがそれについてはいかがですか
長打が出たことは良かったですし、今後の結果がこの１本で変わってくればいいかなというふうに思っています。
――前田健選手の現在の調子を教えてください
調子はいい感じにはなってきてるのかなと思います。まだ分からないですが、 いい方向に向かえばいいなと思っています。
――何か意識して取り組んでいることはありますか
前半戦はフライが多くなってしまっていい結果が出ませんでした。最近はポイントを少し前に置いて、自分のスイングができるポイントで打とうと練習しています。
――守備について伺います。春季リーグ戦前の対談では、守備が課題だとおっしゃっていたのですが、今季はここまでいかがですか
そこまで目立ったミスはないですが、まだ守備に関しては課題があるなと思います。
――具体的にはどういったところですか
丁寧にというのを心掛けているので、もったいないミスは相手に流れを渡してしまうし、そういうのはまだまだ練習しなきゃいけないなと思います。
バッティングで貢献を
――ここからは早慶戦について伺います。早慶戦に対してどのようなイメージを持っていますか
人が多いので、いろんな人に見てもらっているなというのが印象的です。いい結果を出さないといけないとか、そういった思いはないのですが、楽しめたらいいなと思います。
――今季の慶大の印象を教えてください
やはり粘り強いチームだなと思っています。最終回まで勝っていても何が起こるか分からないので、最後まで気を抜かずに頑張りたいと思います。
――１戦目は外丸東眞選手（３年）の先発が予想されますが、外丸選手に対してどんな印象をお持ちですか
コースの出し入れもいいし、スライダーもいいし、何をとってもいいので、そういった選手から打つことができたらいいなと思います。
――チームとして対策していることはありますか
ピッチャーとしては芯で捉えられるのが嫌だと思うので、芯で捉える練習をしています。
――慶大のバッターで警戒している選手を教えてください
ファーストの清原選手（正吾、４年）ですね。
――前田健選手にとって清原選手はどんな打者ですか
思い切りのあるバッターだなと思っていて、長打もあるので注意しないといけないなと思います。乗せると危ないバッターです。
――現在の早大のチーム状態はいかがですか
いい形でここまできているので、いい雰囲気で練習も試合もできていると思います。
――最後に早慶戦に向けて意気込みをお願いします
勝てば完全優勝という形で優勝できるので、それがチームの目標です。個人としては、やはりチャンスで回ってきた時に返せるようにしたいです。自分はバッティングが売りなので、バッティングで貢献できるように頑張りたいなと思います。
――ありがとうございました！
（取材・編集 長屋咲希）
◆前田健伸（まえだ・けんしん）
2003（平15）年５月23日生まれ。177センチ。大阪桐蔭高出身。商学部３年。早慶戦のキーマンとして尾瀬雄大選手（スポ３＝東京・帝京）を挙げた前田選手。同期の選手たちの台頭に、刺激を受けることも多いそう。３年生選手の活躍に期待です！