大舞台でメダル獲得なるか/明治杯展望

レクリング

 6月15~18日にかけて、東京体育館を会場に明治杯全日本選抜選手権が行われる。今大会は、パリ五輪の第2次選考も兼ねており、国内トップレベルの選手により熱戦が繰り広げられることが予想される。早大からは、五輪階級と非五輪階級合わせて計11人がエントリーした。各階級の展望や選手を紹介する。

 1日目(6月15日)に出場するのは、男子グレコローマンスタイル(GR)55キロ級の尾西大河(スポ2=佐賀・鳥栖工)と女子55キロ級の片岡梨乃(社4=千葉・日体大柏)である。尾西は昨年の全日本選手権で優勝が大いに期待されていたが、惜しくも決勝で敗れた。その悔しさを胸に、今度こそは頂点に立ちたいところ。片岡も昨年の全日本選手権で清岡もえ(育英大)に敗れ2位に終わった。しかし、清岡が階級を下げたこともあり、優勝の最有力候補と言えるだろう。

昨年の全日本選手権決勝を戦う片岡

 2日目(6月16日)に出場するのは、男子フリースタイル(FS)74キロ級の深田雄智主将(スポ4=千葉・日体大柏)と男子GR97キロ級の北脇香(スポ2=山梨・韮崎工)である。深田主将は昨年のこの大会で3位に入っており、直近の東日本学生リーグ戦では6戦5勝と好調。強豪ひしめく階級ではあるが、昨年の順位を超えることができるか。北脇は昨年の全日本大学グレコローマン選手権2位、今年のJOCジュニアオリンピックカップU20優勝と、着実に力をつけており、メダル争い、さらには優勝争いに加わることができるか。

東日本学生リーグ戦に出場する深田主将

 3日目(6月17日)に出場するのは、男子FS79キロ級の山倉孝介副将(スポ4=千葉・日体大柏)と山路健心(社2=和歌山北)、男子GR82キロ級の玉岡颯斗(スポ4=群馬・館林)と掛川零恩(社1=山口・豊浦)、女子50キロ級の伊藤海(社3=京都・網野)である。男子FS79キロ級に出場する山倉副将は、昨年の全日本学生選手権で優勝を果たしたが、全日本選手権ではあと一歩のところで優勝を逃しており、全日本の頂点に再挑戦する。GR82キロ級は、玉岡や掛川らが、実績と経験豊富な社会人選手にどこまで食いついていけるかに注目だ。女子50キロ級は、東京五輪金メダリストであり、パリ五輪での連覇を狙う須崎優衣(令4スポ卒=現キッツ)が絶対王者として君臨している。しかし、昨年の全日本選手権で須崎と対戦した選手の中で最も失点が少なかったのが伊藤であり(0-5で伊藤が敗戦)、須崎の連勝を止めるのに最も近い位置にいるとも言える。

全日本選手権決勝を戦う山倉副将

 4日目(6月18日)に出場するのは男子FS61キロ級の藤田颯(スポ4=埼玉・花咲徳栄)と山口太一(スポ3=東京・自由ヶ丘学園)である。昨年の全日本選手権では藤田が2位、山口が3位に入っており、どちらもメダル獲得の可能性は高い。昨年の全日本選手権決勝で藤田を破って優勝した小川航大(自衛隊体育学校)や、5月の東日本学生リーグ戦で9-8で藤田に勝利した森田魁人(山梨学院大)らがライバルとなるだろう。

東日本学生リーグ戦で森田魁人(山梨学院大)と対戦する藤田

(記事、写真 齋藤汰朗)