怪我明けの山口が大学デビュー戦で見事優勝!

レクリング

  東日本学生秋季選手権の2日目、新人戦の部フリースタイル57キロ級に山口太一(スポ1=東京・自由ヶ丘学園)が出場。山口は怪我で今年度は試合に出られておらず、今大会が大学デビュー戦になったが、見事優勝を果たした。

 初戦では佐々木桜空(日大)と対戦。2点を先制されるがその後は相手を圧倒して12―2で勝利した。続く2回戦でも7―0で危なげなく小川潤太(中大)を退け、準々決勝でも荒道豊樹(防大)に10―0のテクニカルフォール勝ち。安定した強さを見せ、準決勝進出を決めた。準決勝では、小川颯太(国士舘大)と対戦。パッシブで早々に失点すると、タックルを尽く防がれるなど苦しい立ち上がりに。後半にもテイクダウンを決められ、相手に主導権を握られたように見えた。しかし、残り1分のところで相手の隙をついた鋭いタックルで流れを奪い返すと、グラウンドの攻防でも2点を追加。接戦を物にして決勝進出を決めた。決勝では、芹沢雄生(中大)と当たった。開始早々2失点するなど、序盤は相手の果敢な攻めに悪戦苦闘する格好に。しかし、開始5分ごろのところで相手を押し出して1点を返すと、グラウンドの攻防から2点を追加。起死回生の一撃を決めて3―2で大逆転勝利を収め、見事優勝を果たした。

見事優勝した山口

  準決勝、決勝は厳しい戦いとなったが、「無心でやっていた」(山口)と語った通り、強い気持ちでつかんだ優勝と言えるだろう。山口はデビュー戦を、「優勝した喜びより、レスリングができて楽しかったという喜びが強い」(山口)と振り返る。怪我のため、今年度は満足に試合やスパーリングが出来なかったものの、ブランクを感じさせない素晴らしい戦いぶりを見せた山口には、これからの活躍にも期待できそうだ。

結果

個人

▽新人戦フリースタイル57 キロ級
1回戦
〇山口12―2佐々木桜空(日大)
2回戦
〇山口7―0小川潤太(中大)
準々決勝
〇山口10―0荒道豊樹(防大)
準決勝
〇山口6―4小川颯太(国士舘大)
決勝
〇山口3―2芹沢雄生(中大)

(記事 秋田豪、写真 秋田豪)

山口太一(スポ1=東京・自由ヶ丘学園)

―― 今回の試合を振り返って率直な感想をお願いします

自分は、今まで怪我をしていて一年振りということで、改めて初心に返って試合に臨んだのですが、優勝した喜びよりもレスリングができて楽しかったという喜びの方が強かったですね。

―― 決勝は激闘を制した形となりましたが、勝負の分かれ目はどこだったのでしょうか

自分の中ではいつも通りやっていたのですが、無心でやっていて、どうしたら点が取れるかとかは、必死だったので覚えてないです(笑)

――今大会を通じて収穫や課題はありますか

スパーリングを始めて1か月だったんですけど、課題だらけで申し上げるのは難しいかなと。自分はまだ伸び代があると思っているので、これからさらに実力を伸ばして、全国大会で結果を残せればいいかなと思います。