東京五輪代表争いで大盛り上がりを見せた明治杯全日本選抜選手権から約2週間。東日本学生春季新人・女子選手権が開幕した。女子62キロ級で出場した小玉彩天奈(社2=高知東)は準決勝と決勝ともにテクニカルフォールで圧勝。見事優勝を果たした。女子57キロ級の臼池優月(社3=茨城・鹿島学園)はテクニカルフォール負けで初戦敗退。グレコローマンスタイル130キロ級に出場予定であった小西拳(スポ2=岩手・盛岡工)は棄権となった。
先に出番を迎えた臼池は終始自分のペースに持っていくことができなかった。開始直後相手をリングギリギリまで追い込むも得点に結びつけることができず、そこからは攻めあぐね続ける。結果第1ピリオドで4失点。第2ピリオドでも劣勢は変わらず、バックポイントを重ねられ0−10とテクニカルフォールで敗北。昨年同様、初戦敗退と悔しい結果に終わった。
相手のペースに飲まれ打開できなかった臼池
準決勝から登場した小玉は圧倒の試合運び。バックポイントを着実に重ね、3分で10点を獲得。相手に攻め入る隙を与えず、無失点できっちり勝利を収めた。そして迎えた決勝。開始早々相手に倒され危ない展開が訪れるが何とか逃げ切ると、決勝でも小玉は自分の流れをつくり優勢は変わらない。準決勝と同じくバックポイントを決めていき、またも無失点のテクニカルフォール勝ちで圧巻の優勝。実力を存分に見せつける結果となった。しかし、小玉は試合後「一番の課題はアンクルがかからなかったこと。アンクルはずっと練習してきていて、でも全然かからなかったのはすごく反省」と語る。結果だけを見れば文句無しのテクニカルフォールだが、バックポイントで相手をテークダウンした後、グラウンドにしっかりもっていけなかったのが小玉本人にとっては今大会の心残りだと振り返った。
実力をしっかりと発揮し終始攻め続けた小玉/p>
今大会優勝を成し遂げた小玉が次に迎えるはアジア・ジュニア選手権。「アジアの選手はガツガツしたレスリングが特徴的なので、相手の動きに合わせず自分の動きで。後自分の練習していることを出して優勝したいと思います」と意気込んだ。アジアジュニア選手権は自身初めての大会。昨年世界ジュニア選手権を制した実力でアジアも制することができるか。また、あすは鈴木歩夢(スポ1=埼玉栄)がフリースタイル70キロ級で登場。1年生ながら4月のJOCジュニアオリンピック杯では2位、5月の東日本学生リーグ戦では優勝を果たした日体大相手に貴重な白星をもたらすなど、着々と早稲田の大きな戦力となっている。今大会でタイトルを獲得できるか。
(記事、写真 北﨑麗)
結果
女子
▽55キロ級
臼池優月 初戦敗退
▽62キロ級
小玉彩天奈 優勝
コメント
小玉彩天奈(社2=高知東)
――今大会で目的としていたことは
そんなに大きい大会じゃなくて、出る人数も少なかったので、自分が今までやってきたことを出すということを意識して試合に臨みました。
――準決勝と決勝を振り返って
一番の課題はアンクル(ホールド)が掛からなかったことです。アンクルはずっと練習してきていて、その中で全然掛からなかったので、それはすごく反省です。自分から攻めて点を取れたことは良かったんじゃないかなと思います。ただ、差されてから何もできないのでそこも課題です。両方とも展開が差されてからで、硬直したり相手の流れになってしまったりだとか、そういった部分は反省だなと思います。
――両試合とも無失点で抑えられたことに関しては
そうですね、ただ決勝で取られそうになって。勝つのは当たり前というか、そういうプライドもあったので絶対に取られないようにしようというのはありました。
――次戦はアジア・ジュニア選手権となりますが、そこへ向けた意気込みをお願いします
アジアの選手はガツガツしたレスリングが特徴的なので、相手の動きに合わせずに自分の動きで。あとは自分が練習していることを出して優勝できるように頑張りたいと思います。