【連載】天皇杯全日本選手権直前特集 第3回 山﨑弥十朗×吉村拓海×梅林太朗

レクリング

 第3回は男子フリースタイルで出場する3人。エースとしてチームをけん引する山﨑弥十朗(スポ3=埼玉栄)、今年度はタイトルも獲得し、全日本学生選手権(インカレ)、内閣総理大臣杯全日本大学選手権でも結果を収めてきた吉村拓海(スポ3=埼玉栄)、苦しみながらも安定した成績を残し、下級生をリードした梅林太朗(スポ2=東京・帝京)。和気あいあいとした雰囲気での対談の中にも、レスリングに対する強い思いがうかがえた。


※この取材は12月4日に行われたものです。

「(お互いのレスリングは)面白い部分も、勉強になる部分もある」(山﨑)

和気あいあいとした雰囲気での対談となった

――今季のここまでの戦いを振り返っていかがですか

山﨑 まず2月のウクライナ遠征に行ったんですけど、そこからスタートして。去年の12月に天皇杯で負けてしまったっていうのもあったので、心機一転海外で試合をしようっていうことで、武者修行みたいな感じですかね。向こうにコーディネーターの方はいたんですけど、太朗と二人で引率もなしで学生二人で行って。普段は試合しかしていないんですけど、その中で監督、コーチたちがやっていることも自分たちでしなければならなくて。そういった経験ができたのは大きくて、いいスタートが切れたんじゃないかなとは思っています。そこからリーグ戦があって、チームの結果的には良くなかったんですけど、個人的には動けたかなと。インカレがあったり、世界学生があったり、U23世界選手権と、試合を重ねるごとにいい方向には向いているんじゃないかなと思います。目標である天皇杯に向けていい調整ができていると思います。

――ジュニアの世代から外れましたが、今年は数多く試合をこなしていましたね

山﨑 そうですね、自分が狙っていたんですけど、この9、10、11月が忙しすぎて。でもその中で試合経験を多く積めたのはすごい天皇杯に向けて調整もできたので、自分の中ではあまり負担ではなかったですね。

――吉村選手はいかがですか

吉村 自分はリーグ戦からスタートして、ちょうどそこから57キロ級から61キロ級に上げたんですけど。当日計量ということもあり、普段の食生活だったりも意識して臨んで。体重調整もいい感じにできたんですけど、勝負所の日体大戦の時に全然力を発揮できなくて。自分が負けてしまって結果的に4−3で負けてしまったのが今年の中では一番悔しかったですね。でもそこで負けたからこそ、その後の試合で内容は良くなかったんですけど、1年生の春以来、フリーでは初めて優勝することができて。インカレでも決勝までは内容も完璧で勝ち進めて。ただ決勝では詰めの甘さっていうものが出て負けてしまって、収穫もあったんですけど反省点も多く残る試合でしたね。内閣では今年一の出来だったんじゃないかなっていうぐらい動けたので、天皇杯に向けて自分もいい調整ができているんじゃないかなと思います。

――梅林選手はいかがでしょうか

梅林 自分もウクライナ遠征からスタートして、そこで現役の世界チャンピオンと試合をしたりといい経験はできたんですけど、その後生かしきれてない部分があって。試合前の準備でも減量の失敗やケガなども多かった1年だったので、天皇杯は今年最後の試合なので、最初と最後ぐらいは万全の状態で臨みたいですね。

――山﨑選手と梅林選手は海外での大会もありましたが

山﨑 やっぱり日本と違ってちょっとラフなプレーがあったり、試合展開なども変わってくるので、世界基準に合わせないといけないのかなと思う部分もあるんですけど、世界に合わせていると日本だと噛み合わない部分があるので。レスリング面よりも戦い方ですかね。

梅林 審判も見ている場所が違うので。日本ではどう見ても攻めている場合でもパッシブを取られることもあるので、難しいですね。

山﨑 もはや対戦相手以外も敵みたいな。自分以外全員敵だと思ったほうがいいなと思いますね。たまに全員味方になることもあるんですけど(笑)。

梅林 完全に別物ですね。

山﨑 大陸同士の絆みたいなものだったり、雰囲気に飲み込まれることもありますね。

――梅林選手は国体の決勝で伊藤俊選手(スポ4=京都・網野)と対戦しましたがその試合はいかがでしたか

梅林 正直自分2回戦が山場で、決勝のことはあまり頭になかったんですけど。結果的に2回戦に勝てて勢いづいて決勝まで行けて、決勝も出せるものを全部出して負けたので。悔しい気持ちはあるんですけど、先輩の威厳を見せつけられましたね。学生内の早大同士の対戦はやってやじゅさんぐらいかなと思うので、いい経験になったと思います。

――今年から当日計量になりましたが影響はありますか

梅林 去年までは当日の17時に計量だったので、1回計量したらリカバリーができたんですけど、今年からは次の日も同じ体重で計量するので試合終わってからも体重のことを考えなければならないので、下から上げてきた選手の方が動き的にはいいのかなと個人的には思います。

吉村 正式には去年の天皇杯からだったんですけど、57キロ級で出た時は全然リカバリーができなくて。試合も全然ダメでしたし、試合後も体調が優れなくて、これはもうやっていけないなと。どのみち61キロ級が早大にいなかったのであげる予定だったんですけど、正式に上げて。今61キロ級の中では体が大きい方なんですけど、全然問題なく、うまくできているんじゃないかなと思います。

山﨑 この間の東日本学生秋季選手権は2キロオーバーの76キロで出たんですけど、すごい動きが良くて。だったら74キロ級でも調整次第で全然いけると思いましたね。ただ2日目が一番怖いですね。1日目も2日目も74キロ級で計量しないといけないので、それがうまくいけるかどうかっていうところですね。

――お互いのレスリングの印象としてはいかがですか

山﨑 基本的に攻めるスタイルなので、共通点は多いと思うんですけど、その中でも攻め方によってもバラバラですし、理想としてるかたちは違うので、面白い部分もありますし、勉強になる部分もありますね。

吉村 弥十朗はもうずっと同じところでやってきて小学1年生からずっと見てるんですけど、ベースとなっている部分は何も変わっていないんじゃないかなと思います。細かい技術がだんだん向上しているっていうのもわかるんですけど、もともと力が強くて、タックルが上手くて、ローリングで返すっていう大まかな部分は変わっていないと思います。太朗も中学の時から合宿で一緒になったりしているんですけど、自分が一番得意としている部分を最優先にして伸ばしているのかなと思います。

梅林 二人とも階級の中でも力がすごい強い方だと思うんですよね。プラス技術的なものもあって。それで二人とも言えることが粘り強いんですよ。なかなか普通の人だったら点を取られる場面でも粘って、逆に自分の点にするっていうのが上手くて。そこは僕はあまり得意ではないので、いい練習をさせてもらっています。

――山﨑選手と吉村選手はずっと一緒にやってきたそうですが、お互いどう思っていますか

山﨑 でもねえ、今更って感じもあるよね(笑)。お互い刺激しあってるっていうのはあるんじゃないんですか。

吉村 自分はいつも刺激をもらっていますね。意識する部分っていうのはあまりないですけど。

山﨑 ライバルというよりは、お互い良いところ見合って頑張っていきましょうというのは大きいと思いますね。悪いところはお互いありますけど、そこは許しあって。だいぶもう二人とも大人になったので、いがみ合うこともないし、落ち着きましたよね。

――昔はケンカなどもしましたか

山﨑 でもやっぱり、すぐケンカはしたなあ。

吉村 中学生ぐらいの時は割と多かった気がしますね。お互い子供だったので。

山﨑 すーぐケンカして、かと思えば5分後ぐらいには「ジュース買いに行こうぜ」みたいな(笑)。ケンカというケンカじゃないんですけど、その一歩手前ぐらいの。

吉村 ガチのケンカはほとんどなかったですね。殴り合いもしないし、言い合いぐらいで終わってましたね。

山﨑 ケンカする体力があったら練習してましたもん(笑)。ケンカする体力もなかったですね。「もういいよ、帰ろうよ」って。

吉村 練習終わったらすぐ帰って飯食って寝てましたもん。

――来年1年生で埼玉栄高の鈴木歩夢選手が入学してきます

山﨑 自分はそんなに関わりがないんですが、器用な選手ではあるなと思いますね。その器用さが大学に入って伸びるタイプなのか、器用すぎて他の部分で劣ってしまうか心配な部分はあるんですけど、それも踏まえて自分達が先輩として協力するのが今後の課題かなと思いますね。

――埼玉栄高の吉村涼菜選手は吉村選手の妹さんですよね

吉村 そうですね。妹ですね。練習あんまりしないんですけど、クソ強いですね(笑)。それもあって自分は歩夢と関わりがあるんですけど、器用なので、自分や弥十朗にある粗さだったり、野性味っていうのがあまりないので、染めるじゃないですけど、少しその部分も欲しいなと思いますね。

――みなさん兄弟がいらっしゃいますよね

山﨑 4人います。

吉村 僕も4人います。

梅林 僕は姉が一人です。

――山﨑選手はレスリングをやっているのは自分だけとおっしゃっていました

山﨑 そうなんですよ。自分弟が欲しかったですね。姉、兄、自分、妹なので。

吉村 今できたら俺ちょっとびっくりするわ(笑)。

山﨑 ちょっときついな〜。養子でいいか(笑)。もらうか一人。

吉村 自分は妹3人で。レスリングをやっているのは高3の妹だけで、あとは楽しそうに過ごしていますね。ちょっと憧れるんですよね、レスリングやっていない生活っていうのも。

梅林 自分は姉が幼稚園でレスリングを始めたのがきっかけで、姉は小学6年生までやっていましたね。

――レスリングを始めるのはやはり家族の影響が大きいのでしょうか

梅林 自分は、はい、そうですね。

吉村 自分はちょっと親父が癖ありの人なので(笑)。ちっちゃい時に動物園でカンガルーがケンカしていたらしいんですけど、それ見て「怖い」って大泣きしたらしくて。「なんで俺の息子でこんなに弱いんだ」って言って(笑)。適当に格闘技やらせようと漁ったらたまたまレスリングがあってそこに投げられた感じですね。

山﨑 僕は自分の家がとりあえずやりたいものを全部やらせるスタイルだったので、僕は上が水泳やっていたので水泳をやって。ベッカム(デビット、元イングランド代表)が流行っていたのでサッカーもやって。レスリングは友達のツテでやって。結局結果残せたのがレスリングだけだったのでレスリングをやったんですけど、なんなんですかね(笑)。性格が合ったんですかね。サッカーと水泳はちょっと優しかったのかもしれませんね。もっとガツガツいきたいと。

「JKが並んでる中で一人マッチョがいる」(吉村)

埼玉栄高同期の山﨑(左)と吉村(右)

――梅林選手は試合の前に四股を踏んでいますが、皆さんルーティンみたいなものはありますか

梅林 あれやると構えが安定するんですよ。腰浮いちゃうので。僕足を取られると弱いので、構えを低くしてっていうのが自分の持ち味なので。あれをやると自分の中でもスイッチ入るのと、落ち着けるっていうのがありますね。

吉村 ジャンプ3回して太もも叩いて。足を1回パァンってやりたいんですよね。

山﨑 自分は1、2回戦はジャンプを3回して。3回戦ぐらいからは疲れてやらないので、あんまりルーティンっていうルーティンではないですね(笑)。あとヌルヌルするのが嫌なので、脇汗拭いて、そのあと目頭を押すのがルーティンですね。目頭にやる気スイッチがあるので、ルーティンはここのやる気スイッチです(笑)

――山﨑選手は試合前は音楽を聴いていますね

山﨑 えー、ありすぎて(笑)。アイドル系も聴くし、洋楽も聴くし、ヒップホップも聴く。その時の気分なんですけど、だいたいアイドルですね(笑)。やっぱりアゲアゲ系の曲でテンション上げていきたいですね。

――部内ではまだアイドル好きはまだ多いのでしょうか

山﨑 それが二人しかいないんですよ。大和と二人で。

吉村 随分と減ったな(笑)。

梅林 直毅さん(松本、スポ3=神奈川・横浜清陵総合)はいいんですか?

山﨑 あいつは全然追っていない。クビ。ちゃんとしたの2、3人いればいいので。意外に早大以外にもいるので、そっちで活動しているので。

吉村 こんな筋肉隆々としたやつが何人かでアイドルのライブ行ってるって怖くないっすか(笑)?

――今年はライブなどは行かれましたか

山﨑 とりあえず夏のバースデイライブは行きました。3日間全部当たって3日間行きました(笑)。

――好きな芸能人とかいらっしゃいますか

吉村 自分は土屋太鳳ちゃんですね。好きな芸能人が出てるドラマとかはだいたい見ます。どんなにつまらなくても(笑)。一応付けておいて「あ、かわいいなぁ」って。

山﨑 俺もその時のドラマで出ている人がかわいい。その時々のブームですよね。今だったら有村架純とかガッキー(新垣結衣)とか。

梅林 『今日から俺は』とか橋本環奈が出てるやつ。

――レスリング部の先輩と後輩関係はいかがでしょうか

梅林 他の大学より人数少ない分、風通しがいいですよね。

――今年の1年生の印象としてはいかがですか

梅林 いやー、強いっすよ。

吉村 めっちゃ強いっすね。小西(拳、スポ1=岩手・盛岡工)なんかも松本とやって強くなってますし。階級が近いので毎日スパーリングをするんですけど、全然勝てないので、龍馬(安楽、スポ1=山梨・韮崎工)とか凌(米澤、スポ1=秋田商)に。刺激をもらっていますね。

山﨑 そうですね、その2人に加えて優衣ちゃんも入ってきたので。あの子の練習に対する態度は凄すぎますね。素晴らしいです。ちょっと刺激が強すぎて、「あぁ、やらなきゃやらなきゃ!」ってなります(笑)。

吉村 優衣ちゃん(須﨑、スポ1=東京・安部学院)この間自分が圭先輩とスパーリングをした後に「お願いします!」ってきて。終わったあともう自分立てなくなっちゃったんですけど、そのあとすぐに優衣ちゃんが剛光(坂井、社2=福岡・小倉商)とやってて。「恐るべし世界チャンピオン」って思い知らされましたね。

――実際スパーリングをしてみても須﨑選手は強いですか

梅林 女子とは思えないっす。動きも早いし、力も強いし。

吉村 同じフィジカルでやっていたらけちょんけちょんにされるんだろうなって思います。

――オフの日は何をして過ごしていますか

山﨑 ひたすら出掛けていますね。どこかに出稽古行ってることも多いです。法大と専大とか、あと青学大もたまに。他大学に行って、その帰りに食べログで調べて、その周辺の美味しいお店にい行きますね。

吉村 実家が母校に近いところに引っ越したので、母校に練習しに行って、夜は実家で豪華なものを食べるっていうのが多いですね。授業がある日は授業が終わって、午後からNetflixですね。インドア派なので、あまり出掛けることはないですね。

梅林 自分は基本寝オフっすね。美味しいものを探して食べに行くかですね。

――同期の選手と遊びに行くことはありますか

吉村 趣味が合うことがあんまりないからな・・・。自分大学入ってから一人でぶらぶらするのが好きになってきて。一人で本屋行ったり、どこかのカフェでコーヒーの皆がYoutbe見たり、Netflix見たり、ゲームしたり。最近は東京喰種にはまっていて、二番目の妹に「見ろ」って言われて見たんですけど、見たら面白くて。その次女と「今週の見た?」って言いながら、寂しい大学生活を送っていますね(笑)。家族愛が結構強いですね、自分は。

山﨑 このあいだボルダリング行きましたよ。元部員の小田修一郎と松本でボルダリング行って。大和とアイドル活動しながら飲みに行って。大和とは一番飲みに行きますね。自分寮にあまり居たくなくて。夜はいいんですけど、日中とかあまり。だいたい夜まで飲みに行っていますね。

梅林 自分次の日朝練があるときは基本遊びに行きたくないっていうか、早く休みたくて。でも2日間オフがあったりしたら州汰(野本、スポ2=群馬・館林)と剛光と一緒に京都に行ったりしたりして。2月の終わりに3人で行きました。なので長期的なオフがあったら行くんですけど、1日だと授業とかで予定も合わないじゃないですか。自分仲が良いのが基本運動部とかなので、休みはあんまり相手がいなかったり、外出るのが面倒くさかったりしますね。寝オフしてから課題やって、録画してるドラマ見て、みたいな感じですね。

吉村 それがなんだかんだいって一番幸せです。

山﨑 だからオフの前の日だよね、基本的に。オフの前の日に遅くまで遊んで、オフの日は寝るみたいな。

――部内で面白い人はいらっしゃいますか

山﨑 うるさくておもしろいやつと、ちゃんと話がおもしろいやつがいて。うるさいおもしろいは凌、龍馬だな(笑)。一次会でお腹いっぱいのパターン。二次会からはちょっといいかな(笑)みたいな。

吉村 自分もちょっとそういうところがあるんですけど。

山﨑 拓海もね、あとあと面倒くさくなるタイプだからね(笑)。凌は一人じゃ騒がないですね。龍馬と二人だね。

吉村 その点、龍馬は一人でずっと騒いでる(笑)。

山﨑 今の4年生は全員おもしろいと思いますね。

梅林 全員レベルが高いですよね。種類の違ったおもしろさですよね。

吉村 最近隼佑さん(齋藤、スポ4=群馬・館林)おもしろいですね。あの人にバカにされるのが快感なんですよ。あの人に「バカだな」って言われると「うっす(笑)」って。なんかわからない心地良さがあるんですよね。多分いじられすぎた成れの果てがこれです。

山﨑 お前やべぇよ・・・。本当のマゾだぞ。

梅林 州汰と隼佑さんの絡みもおもしろいですよね。同じ館林高出身で先輩後輩なんで、よくいじられてますね。

――クリスマスのご予定はありますか

梅林 ないです!

吉村 ないです!

山﨑 え、俺あるけど。俺大和と和歌山行く。高校生の年末合宿が地方であってそれのコーチで。監督が去年「なんで来なかったんだ!」って言うので、待遇もいいので和歌山に召集されることになりました。

吉村 クリスマスの予定は鈴木歩夢と母校で練習ですかね(笑)。

山﨑 まぁ俺は合宿なかったら女の子とデートしてたけどね。

吉村 妄想の世界は自分で勝手にお願いします。

梅林 24日は地元のちびっこの餅つき大会の手伝いに行きます。

山﨑 いいじゃんクリスマス。俺冬好きなんですよね。

吉村 自分寒いの苦手なんで、冬無理っすね。暑いのは全然耐えられるので1年間25、6度であってほしいですね。

梅林 でも「寒ぃ〜」って言いながらあったかいもの食べるの良くないですか。

吉村 いいんだけど、その「寒ぃ〜」が耐えられない(笑)。

山﨑 冬のスタバいいぞー。スノーホワイト。あれめっちゃ好き。あったかいやつ。ああいうデザインがすごい好きなんだよね。

――スタバとか結構行きますか

梅林 僕一時期ずっと行っていたんですけど、きっぱりやめました。去年のインカレで計量失敗したりと色々あったので(笑)。それで行かなくなってそれで興味が薄れました。コーヒーとかお茶とか、最近はそっちの方が好きですね。

山﨑 俺甘いもの大好きだからさ、タピオカとかね、いいんだよね〜。

――山﨑選手はタピオカとかよく飲みに行かれるんですか

吉村 JKが並んでる中で一人こんなマッチョがいて。

一同 (笑)。

梅林 想像しただけでおもしろい(笑)。

山﨑 新宿に用事があったんですよ。それで謎の文字の羅列があったんですけど、タピオカっていうのは読めて。「うーん、並ぶか」って。あまりにも女性客が多すぎて。ただここで抜けるのは一番恥ずかしいと思って。買った後に「これ『貢茶』っていうんだ」って気づいて。

吉村 妹がめっちゃ好きですね。1回妹がちょうどこっちに遊びに来てて。それでそのお礼で新大久保のタピオカとチーズドッグみたいな伸びるやつあるじゃないですか、JKで流行りの。結局全部おごらされました。とにかく恥ずかしかったですよ。

山﨑 でもね、1回買っちゃうと余裕だよ。

吉村 高いんだもん。それだったらハッピーアワーでビール2杯飲みますよ。

梅林 韓国で友達に連れられて1回飲んだんですけど、美味しかったんですけど、並んでまでまた飲みたいとは思わないっすね。でも高田馬場に『貢茶』できるんすよ。馬場今激戦区らしいですよ。

吉村 お酒を飲むようになってから甘いものは全般的に苦手になっちゃって。普段飲むのも水かコーヒーで。甘いものは本当に口にしていないですね。辛いもの苦手だったんですけど好きになって、甘いもの好きだったんですけど苦手になりましたね。ガラッと味覚が変わりました。

――歳を重ねて味覚が変わったりとかしましたか

山﨑 確かにジュースは飲まなくなったわ。水ばっかり飲んでいますね。ミルクティーはジュース?

梅林 お茶とジュースの中間ぐらいじゃないっすか。

山﨑 俺ミルクティーは許せるんだよ。ミルクティーはジュースじゃないんだよ。

吉村 でもあれ砂糖大量に使ってあるぜ。ミルクティーめちゃめちゃ好きだったんですけど、もう1年ぐらい飲んでないんですよ。

――レスリングの選手だと飲み物とかにも気を使いますか

山﨑 俺は、0キロカロリーを飲むようにしてる。

梅林 自分もそうしていますね。

吉村 じゃあもうそれ炭酸水飲んだ方がいいよ(笑)。

山﨑 やっぱ味欲しいじゃん。甘いもん口にするときはある程度ガツンとこないと。

梅林 自分スプライトめっちゃ好きなんですよ。あったら絶対買います。

吉村 水ですね。断固水です。

「(早大勢とは)勝ち上がって戦いたい」(梅林)

試行錯誤の1年となった梅林

――では、天皇杯に向けて、目標などはありますか

梅林 自分は表彰台です。大学入るぐらいから言っていたんですけど、優勝は目指したいですけど自分の実力を逆算しても難しい部分があるので。五輪の階級ともなると激戦区で、やじゅさんも降りてきて。来年の明治杯の予選にもなっていて、上から4人が出場権確定なので、ここで決めたいっていう思いがあるのと、年内最後の試合なので、結果を残して終わりたいっていうのはありますね。

吉村 自分は五輪階級ではないんですけど、思いの外強い選手が残って。65キロ級を避けて落としてきた選手もいるので、そういう選手に負けないように。目標は優勝というふうにずっと掲げてきたので、最後ぐらいは完璧に優勝したいなと思っています。

山﨑 まあとりあえず自分の目標は打倒・梅林。

梅林 よく言いますよ(笑)。

山﨑 その中で最近注目株の藤波選手(雄飛、山梨学院大)だったりといますので。やっぱり1位ですね。ここで優勝すれば五輪に近くなると思うので。

梅林 自分3回全日本出てて2回早大関係者と当たっているんですよ(笑)。なのでとりあえず今回は、4人いますけど早大勢と当たりたくないです。やるとしても勝ち上がって戦いたいですね。

山﨑 まあ弱い人はいないんですけど、一人一人倒していければなと思います。

――天皇杯に向けて、今取り組んでいることはありますか

山﨑 僕の場合はまず体力ですね。さっき言った3回戦ぐらいからジャンプできなくなるので(笑)。今回は人が多くて、勝ち上がれば4試合5試合になってくるので、そういった試合数でも勝ちきれる体力と集中力ですね。

吉村 自分もそうですね。減量しながらの試合になるので。食生活も気をつけつつ、練習でもできるだけ止まっている時間がないようにしていきたいなと思います。

梅林 最初に言ったように、今年はあまり良いコンディションで試合に臨めなかったので、体重から、体からしっかりつくって。体力と気持ちで負けないようにしたいです。

――最後に天皇杯に向けて意気込みをお願いします

山﨑 さっきも言った通り弱い選手はいないので。注目されているのは藤波選手と梅林選手ですけど。

梅林 そのくだり好きっすね(笑)。

山﨑 誰がきても勝てるように、最善の準備をして、21日の試合に向けて力を付けて、25日に向けて彼女を作りたいですね。

吉村 自分も21日に試合なので、そこに合わせてしっかり調整して、自分の場合気持ちで負けたら終わりなので、気持ちで負けないように。22日の決勝まで残って、優勝して、美味しいお酒を飲んで寝ます!

梅林 自分が無失点で勝った試合っていうのが少ないので、僕のレスリングは攻めなんですけど守るところはしっかり守れるように、1試合1試合勝てるように頑張ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 林大貴、皆川真仁)

それぞれ独自の思いを色紙につづっていただきました!

◆山﨑弥十朗(やまさき・やじゅうろう)(※写真右)

1997(平9)年5月7日生まれ。173センチ。男子フリースタイル74キロ級。埼玉栄高出身。スポーツ科学部3年。79キロ級から五輪階級の74キロ級に落としての挑戦となる今大会。「通り弱い選手はいない」という激戦必至の階級ですが、2位に終わった明治杯の雪辱を果たし、五輪への切符を大きく手繰り寄せることができるか、注目です!

◆吉村拓海(よしむら・たくみ)(※写真中央)

1997(平9)年11月25日生まれ。165センチ。男子フリースタイル61キロ級。埼玉栄高出身。スポーツ科学部3年。色紙には「一緒に飲んでくれる人待ってます♡♡♡」と記した吉村選手。目標である天皇杯での優勝を果たし、美味しいお酒を飲んで今季を締めくくりたいですね!

◆梅林太朗(うめばやし・たろう)(※写真左)

1998(平10)年4月3日生まれ。166センチ。男子フリースタイル74キロ級。東京・帝京高出身。スポーツ科学部2年。これまで3度出場した全日本の舞台で2回早大勢との対戦となっているという梅林選手。「初戦で当たるのではなくて、勝ち進んで当たりたい」。大舞台の頂上決戦で早大対決が繰り広げられることを期待しています!