前日の5〜8位決定戦で専大、明大に2戦2勝し迎えた東日本学生リーグ戦(リーグ戦)最終日。相手の国士舘大は1勝1敗できょうの最終戦を迎えており、勝ち点でも早大が45、国士舘大が39と早大が有利な状況であった。それでも、国士舘大は昨年のリーグ戦で苦杯をなめているだけに負けるわけにはいかない相手だ。試合は先鋒の岩澤侃(スポ3=秋田商)が意地の勝利を上げ先勝すると、早大はその流れに乗り一気に5連勝。最後を任される125キロ級の松本直毅(スポ3=神奈川・横浜清陵総合)が敗れこそしたが、6−1で快勝。国士舘大に雪辱を果たし、5位で今年のリーグ戦を締めくくった。
先鋒は今リーグ戦全試合で57キロ級を任されている岩澤。「1日目、2日目と情けない試合ばかりで後輩にも先輩にも負担ばっかりかけていたので、きょうこそは一発集中して絶対勝とうという気持ちで臨んだ」と語る岩澤はアンクルホールドからバックポイントを奪われ先制を許すが、その後は押し出しで地道に得点を重ねて第1ピリオド(P)を3−3のタイで折り返した。第2Pも一進一退の攻防が続いたが、終盤に相手のタックルをうまく処理するとそのままテークダウンを奪い点差を広げる。最後はバックポイントでダメ押し点をあげ、最終的には10−4の快勝。ここまでのリーグ戦では先鋒としての役割を十分に果たせていなかった岩澤だが、この日は意地を見せ、早大に流れをもたらした。岩澤の健闘に呼応するように吉村拓海(スポ3=埼玉栄)が第2P開始早々にフォール勝ちを決めると、続く安楽龍馬(スポ1=山梨・韮崎工)も盤石の試合運びで6−0で完勝を収めた。安楽は1年生ながら65キロ級で全試合に出場し全勝と獅子奮迅の活躍。太田拓弥監督も「全試合勝ってくれると思っていたので、信頼して使った。一番収穫のあった選手」と手放しでその健闘ぶりを称えた。
意地の勝利を挙げた岩澤。早大に流れをもたらし、先鋒としての役割を果たした
3連勝で5位確保に王手をかけ、迎えた主将の米澤圭(スポ4=秋田商)は、相手に付け入る隙を与えずに着実にポイントを積み重ね、9−0で完勝。「勢い付くような試合を後輩たちに見せて、チームの士気が高まるような試合を自分から展開をしていこうという意識を持って、大会に臨みました」(米澤圭)との言葉通り、2階級上で挑み惜しくも敗れた日体大戦以外は全勝とチームをけん引し、最後は主将自らの手で勝利を決めた。続く梅林太朗(スポ2=東京・帝京)は攻め手を欠き思うようにポイントを加えられない展開となるが、地力の差を見せつけ5−0で勝利。山﨑弥十朗(スポ3=埼玉栄)も自身が課題として取り組んでいる組手で崩しきれない時間が続くが、第1P終盤に4点のビッグポイントを挙げ突き放すと、第2P前半にタックルから圧巻のフォール勝ちを決めた。最後を任される松本は慣れないフリースタイルでの戦いに苦戦し、テクニカルフォール負けを喫したものの、「フリースタイルでも勝てるかたちがはっきりと見えた」(太田監督)と今後につながる試合となった。惜しくも全勝は逃すかたちとなったが、おのおのが自分の役割を果たし6−1で国士舘大に完勝。昨年の雪辱を果たし、来年につながる5位で今年のリーグ戦を終えた。
米澤圭は主将として、プレーだけでなく気持ちの部分でもチームを引っ張った
試合後、太田監督は選手たちに「なんで5位に終わってしまったのか、5位に終わるようなチームではない」と言葉を掛けた。優勝を目指していたチームが、そしてその実力があるチームが5位に甘んじたことはやはり悔しさが残る、意に足りない結果であろう。一方で太田監督は「(国士舘大に)ほぼ完勝というかたちでできて、来年につながるいい試合をしてくれた。早大のレスリングが一皮むけた感じがする」とも振り返った。日体大戦に敗れ優勝の可能性がなくなった後も、「自分から率先して声を出して、周りを盛り上げた」という主将の米澤圭を中心に気持ちを切り替え、順位決定リーグを全勝で5位の座を勝ち取ったことはこれからの早大レスリング部にとって、そして来年のリーグ戦へ向けて大きく意味のあるものになるはずだ。米澤圭が2階級上で互角の戦いを演じたこと、松本が自分のスタイルを貫き早大に大きく貢献する活躍を見せたこと、そして安楽がルーキーながら唯一の6戦全勝を収めたことなど、チームにとって明るい材料も多く見られた。次なる舞台はことし最初の全日本の舞台である明治杯全日本選抜選手権(明治杯)。このリーグ戦での経験を糧に、早大戦士たちは強敵がひしめく大舞台での躍進を誓う。
(記事、写真 林大貴)
総合5位で終えた早大レスリング部。優勝は叶わなかったが来年につながるリーグ戦となった
※フォール勝ちが5点、テクニカルフォール勝ちが4点、判定の場合は勝者に3点、敗者に1点の勝ち点が与えられる
※10点差がつくとテクニカルフォールで試合終了となる
関連記事
日体大にあと1勝及ばず。優勝の夢ついえる/東日本学生リーグ戦(5/16)
気持ち切り替え2戦2勝。最終戦へ向け弾みを付ける/東日本学生リーグ戦(5/17)
結果
5~8位決定戦
第3試合 〇早大6-1国士舘大
総合順位 5位
コメント
太田拓弥監督
――日体大戦の敗戦からどう切り替えてきのう、きょうの2日間に臨みましたか
その前は3位だったんですけど、去年は6位だったんですね。やっぱり決勝リーグに上がるためにもちろん練習もしたんですけど、なかなか(気持ちが)上がらなくて。ただ負けたときに6位通過、7位通過だとどうしても上位2位、3位に当たってしまうので。予選リーグで2位、3位のチームと当たってしまうのは厳しいので、去年も今年も(予選リーグで)そのチームと当たって。なのでなんとしても5位を死守すると。5位を死守した上で4位のチームと対戦できればもちろん決勝リーグに上がれる可能性も上がるので、最低限5位は死守しようという話はしました。それでみんな本当にきのうの専修戦は少し接戦になりましたけど、きょうの国士舘大山は松本が負けてしまったんですけど、ほぼ完勝というかたちでできて、リーグ戦を通して言えばいい内容の試合もありましたし、そういった意味ではすごく来年につながるいい試合をしてくれたと思いますね。
――リーグ戦後のミーティングで選手たちにはどのような話をされましたか
なんで5位に終わってしまったのか、5位に終わるようなチームではないと。内閣総理大臣杯全日本大学選手権(内閣杯)では優勝を狙っていこうと。ただ、負けた要因をしっかりと分析して、練習の方法も含めて、体重の調整の仕方だったりも今回の反省として出たので、そういった話をしました。
――接戦となった専大戦はエースの山﨑選手が敗れるなど波乱もありましたが
ちょっと油断をしたっていうわけではないと思うんですけど、弥十朗は試合の中でちょっと試す傾向があるので、もっともっとがつがつ追えば。本人にも話したんですけど、0.5点で終わっているようなアタックが何回かあって、あれをもう少し追えばもっと楽な展開が生まれてきたと思うんですけど。油断していたわけではないと思うんですけど、相手のリーチの長さもあって、手足も長くて少しやりづらい相手だったかもしれないですけど、取れるところでしっかり取れていればあんな負け方をする相手ではないと思うので。ちょっと動きが悪かったかなっていうのと、畳みかける攻撃がなかった分ああいうかたちになっちゃったかなという感じでしたね。
――1年生の安楽選手は全試合出場して全勝でしたが、期待に応えてくれたと言えますか
そうですね。春先からチームに合流して米澤圭ともいい勝負をしますし、日本代表の合宿だったり、他大学の稽古に行っても実力のある選手からポイントを取ったりする姿を見て、間違いなく大学のトップの力を持っていると思っていたので。65キロ級には米澤圭もいますけれども、2枚看板でやってくれれば。(リーグ戦では)米澤圭を(65キロ級に)落とすよりも、安楽が全試合勝ってくれると思っていたので、そこはもう信頼して使いました。一番収穫のあった選手の一人かと思います。
――61キロ級で出場していた吉村選手は自分では「期待に応えられているとは言い難い」とおっしゃっていましたが、監督から見ていかがでしたか
実力のある選手なんですけど、どうしても波があって。国士舘大戦も専大戦もあれだけ差をつけて勝てる選手なので。日体大戦にしてもそうなんですけれども、噛み合わなかったらあんな感じでずるずるいってしまう、一方で噛み合えば圧倒できるという力は持っているので。もっともっと自分のかたちっていうのを確立していけば彼らしいレスリングができると思いますし、専修戦と国士舘大戦といいかたちで終われたので、少しは自信になったのかなと。日体大戦で負けたときのようなネガティブな気持ちは少しは払拭(ふっしょく)できたのではないかなと思います。
――57キロ級で起用した岩澤選手は今まで思うように結果が出ない場面もありましたが、国士舘大戦では見事初戦を取り、チームに流れを呼び込みました
そうですね、勝負強く、相手の動きも止めていましたし、よく勝ってくれました。(最後の)試合から半年以上経っていますし、当日計量も初めてでしたけど、57キロ級は、控えに坂井(、剛光=福岡・小倉商)もいましたけど、全試合侃を使うつもりだったので。よく全試合出てくれましたし、その中でも勝ったり負けたりして色々と考えるところはあったんですけど、切り込み隊長としてよくやってくれたと思います。
――最後を任されていた松本選手は国士舘大戦は負けてしまいましたが、自分のスタイルでチームに貢献していたと思います
そうですね。チームにとって一番成長したのは龍馬だと思いますけれども、その次によかったと言えば直毅だと思いますし、弥十朗、圭なんかはもう実力があるので。そういった中で直毅がよく、日体大戦も勝ってくれましたし、負けた国士舘大戦もこういうことをやれば勝てるというのがはっきりと見えたので。ジュニア(JOCジュニアオリンピックカップ)のときはグレコ(グレコローマンスタイル)だったので、グレコでは最初にプレッシャーかけていって、パッシブをとってグラウンドで返すっていうかたちができていたんですけど、フリースタイルでもこういうことをすれば勝てるっていうのがはっきり見えたので、それももっともっと磨いて、来年はもっと安心して見られる選手に育てたいなと思いますね。
――4年生の戦いぶりはいかがでしたか
正直なところ米澤圭と伊藤駿を70キロ級、74キロ級で起用するのがベストっていう状況だったと思うんですけど、それができなかったチーム事情だとかあった中で、米澤圭は2階級上で負けはしましたけどよく攻撃してくれましたし、伝統ある日体大に対して1年生が4年生に勝つとか、2階級上に挑戦させるとか今まで考えられなかったので。そういった意味では早大のレスリングが一皮むけた感じじゃないかなと。ただ伊藤駿が使えなかったところはすごく課題として残るかなと。もう一回4年生中心に内閣杯で優勝できるように、しっかりまとめていきたいなと思いますね。
――74キロ級で梅林選手、伊藤駿選手、米澤凌選手の誰を使うかというのは最後まで悩んだところでしょうか
まあ、そうですね。その3人の中で誰が一番調子がいいのか、動きがいいのかというところを見極めていました。
――今後にもリーグ戦は控えています
本当にお互いが切磋琢磨(せっさたくま)して一番調子がいい者と、実力が上がってきた者で対戦相手をイメージした上でメンバー構成をしっかりとつくりたいなと。もっともっとチーム内争いをさせて、秋には優勝できるようなチームをつくりたいなと思いますね。
――来月には今年最初の全日本の舞台である明治杯が控えていますが、どういった部分を中心にチームを強化していきたいですか
やっぱり課題としてあったラスト30秒のところであったり、グラウンドであったり、体重の調整であったり。もう一回今回の試合を(体重の)調整とかも含めて見直して、次の明治杯に挑ませたいなと思います。
米澤圭(スポ4=秋田商)、米澤凌(スポ1=秋田商)
――圭選手は主将として、4年生として、どういった意気込みでこのリーグ戦に臨みましたか
米澤圭 そうですね、やっぱり自分がチームの中心となって声を出す、ポジティブな声掛けっていうのを意識して、リーグ戦に取り組んでいきました。自分が70キロ級で出るということでひとつ上の階級なんですけれども、それでも勢い付くような試合を後輩たちに見せて、チームの士気が高まるような試合を自分から展開をしていこうという意識を持って、大会に臨みました。
――凌選手はルーキーながら2試合に出場しましたが
米澤凌 先輩方のためにも絶対に勝ってやろうという気持ちで臨みました。
――兄弟で臨む最初で最後の東日本学生リーグ戦でしたが、何か特別な思いなどはありましたか
米澤圭 特別な思いっていうのは特になかったんですけど、同じ階級を2人でやるっていうことで、なんか不思議な感覚ですかね、面白いなっていう。人生でなかなか経験することではないので、こういう経験もできてよかったなと思います。
――大一番となった日体大戦を振り返っていかがですか
米澤圭 そうですね、自分が74キロ級で2階級上の階級だったんですけれども、それに出るとなって、結構周りの人はハンデがあると思っていた人も多かったと思うんですけれども、自分自身そうは思っていなくて、勝つ自信があったので。それで最終的に負けてしまったのですごい申し訳ない気持ちと悔しい気持ちでいっぱいだったんですけど。キャプテンの意地を最後に見せることができなくて悔しい気持ちでした。
米澤凌 高校生のときからやってきた相手で、一番の自分の見せどころだったとは思うんですれども、そこで負けてしまって本当に先輩方にも申し訳なくて、悔しい気持ちです。
――監督は凌選手について「成長が見てとれる」とおっしゃっていましたが、現在調子は良いのでしょうか
米澤凌 調子はまあ、絶好調というわけではないですけど、良いです(笑)。
――日体大戦の敗戦からはどう気持ちを切り替えて臨みましたか
米澤圭 どうしてもやっぱり5〜8位という順位決めになると気持ちを切り替えようと思っても切り替え切れないっていうのがあると思うんですよ。それで、難しいとは思うんですけど、お通夜状態で試合に臨んだら絶対にいい結果は出てこないと思うので、自分から率先して元気を出して、周りを盛り上げていこうと。楽しい感じでチームを盛り上げていったので、自然とみんなも楽しく、明るい気持ちで試合に臨んでくれて。それが今回、きのうときょうでいい結果で、最終的に5位という結果になったので、自分としては自分から声を出して周りを盛り上げることができたのでいいかなと思いました。
――凌選手はその気持ちは伝わってきましたか
米澤凌 はい、伝わってきました。
――5〜8位決定戦を総括していかがですか
米澤圭 みんなだいたい自分がこの3年間経験してきて、絶対予選リーグで負けてしまった次の日っていうのは絶対に(気持ちが)落ちるんですよ。みんな調子悪いみたいな感じになってしまって。それで監督に気持ち切り替えろと言われるんですけど、今回は全然そういうこともなくみんなポジティブな気持ちを持って、「来年につなげるぞ」という気持ちで取り組んでくれたので、全体的に、自分はまあ後輩とか見てこれは来年につながって、このまま続いたらですけど、いい結果を残しくれるのではないかと思わせてくれました。
――凌選手は明大戦でテクニカルフォール勝ちを収めましたが
米澤凌 そうですね、絶対に勝って、しっかり5位を取って、来年につながるようにしました。
米澤圭 口下手か(笑)。
米澤凌 口下手です(笑)。
――圭選手はラストイヤー、凌選手はルーキーイヤーですが、どういった1年にしたいですか
米澤圭 リーグ戦、団体戦っていうのは終わってしまったんですけど、ここからがスタートだと思うので、やっぱり個人戦でも、ここから全グレ(全日本大学グレコローマン選手権)、内閣杯とこういう団体戦ではなく点数で争う団体戦はまだあるので、チーム力をこれからも上げていって、かつ自分の実力も上げていって、2020年の東京五輪に向けて人間力と競技力を一緒に向上させていけるような1年にしたいです。
米澤凌 自分はこの1年間、チームで早大の一員として強くなって、早大の特性というかそういうのも身につけて、個人戦も来年のリーグ戦も頑張っていきたいと思います。
――来月の明治杯に向けて、圭選手に関しては同じ階級に今大会全勝だった安楽選手がいらっしゃいますが、意気込みのほどをお願いします
米澤圭 龍馬は結構強い1年生で。まあでもそこはマットに上がったら敵として、それ以外は仲良く後輩として接しているので、そこはあまり気にしないように。65キロ級はすごい選手がたくさんいるので、実力的には優勝いけるかな、どうかなといった感じなんですけど、自分の実力以上のものをそこで出せるように、しっかりモチベーションと調子を上げていって、世界選手権の代表になれるように、優勝目指して頑張っていきたいと思います。
米澤凌 現実的に考えて優勝はまだ程遠いと思うので、そこで自分の力を試して、次につながるように精一杯頑張りたいと思います。
岩澤侃(スポ3=秋田商)
――この大会はどういった意気込みで臨みましたか
部の中での立場も3年生なので、上級生になって。自分は1、2年生の時はケガもあってずっとリーグ戦には出ていなくて、初めてのリーグ戦ということもあったし、やっぱり一発目のスターターとしてチームに貢献したい、いいスタートを切りたいと思って臨みました。
――リーグ戦では先鋒を任されていましたが振り返っていかがですか
役割としては全然納得することはできないなと感じています。
――監督からは1人目であることや、初めてのリーグ戦ということで何かアドバイスをもらうことはありましたか
やっぱり「スタートで勢い付けろ」っていう指示は常にもらっていて、それは意識付けして取り組んでいました。
――国士舘大戦では勝利を挙げチームを勢い付けたと思います
やっぱり1日目、2日目と情けない試合ばかりで後輩にも先輩にも負担ばっかりかけていたので、きょうこそは一発集中して絶対勝とうという気持ちで臨んで、気持ちで勝てたかなと思います。最後まで攻め切ることができたので。その点はよかったと思います。
――中には悔しい負けもあったと思いますが、大会を通じて課題などは見つかりましたか
そうですね、やっぱり初めての当日計量だったので、計量に向けた減量の方法を考えていかなければいけないなと思いました。やっぱり試合当日の早い時間に計量して、そのあとのリカバリーでどれだけ自分の体を戻せるかっていうのを課題として。それは試合以外のこととして、試合に関して焦りが出た時に自分のスタイルにはまらないことが多くて、そこから失点したり、相手のペースに持っていかれたりっていうのが多かったので、試合の流れをつかむっていうことを意識していきたいなと感じました。
――先ほどもお話にありましたが、上級生として意識の変化等はありますか
やっぱり、後輩を引っ張っていける存在になりたいと思いました。
――今後へ向けて一言お願いします
後輩に引っ張って、先輩を支えていきたいです。
山﨑弥十朗(スポ3=埼玉栄)
――今回のリーグ戦はどういった意気込みで臨みましたか
やっぱり1位を目標でやっていて、初日で日体大戦に負けて。自分の日体大の試合のときは勝ち負けは決定していたので、気楽にやれたっていうのと、今課題として取り組んでいるの組手の部分を強化していこうという試合でした。
――専大戦は敗れてしまいましたが、そのことについては
そうですね、専大戦もそれこそ自分の試合の前に決着が付いていたので、もう自分の練習しようと思って組手重視でやっていたら相手もそれに対応してあんまり攻めてこなくて。最後のラスト数分でちょっと攻めて点数とって逃げようっていうのはわかっていたので、組手で自分を追い込んで点数を取れたらよかったんですけど、テクニカルポイントが取れなくて。結局1点、1点で2点取って、相手にバックポイントを取られて負けてしまったんですけど、そんなに内容的には負けていなかったので、予想範囲内でしたね。
――あと一歩点数が取れなかった印象を受けましたが
もっと無理やりいけば(ポイントを)取れたし、いつも通り無理していけばよかったんですけど、そういう試合にしたくなかったので、全然自分の中ではそれほど勝ち負けにこだわっていなかったのでよかったのではないかと思います。
――このリーグ戦全体を振り返ってご自身の出来はいかがですか
だいぶこのリーグ戦で自分の組手とスタイルはステップアップできて、確立されてきたので、このまま明治杯に向けていい流れで持っていけると思います。
――上級生になって意識の変化はありますか
そうですね、やっぱり負けられないっていうのと手本にならなきゃなっていうので、やはり後輩に格好悪い姿、負けている姿っていうのは見せたくはなかったんですけど、1敗している部分っていうのは。そういう意識の変化はあります。格好悪いところは見せられないですね。
――明治杯に向けてどう取り組んでいきますか
あと1か月なんで、この1か月で今やっている組手と自分のスタイルをより一層確立させて。もう3年生なんでオリンピックに向けた最終調整をしていきたいと思います。