シニアの国際大会に初参戦した宇井大和(スポ2=和歌山・新宮)がアジアの舞台で結果を残した。最終日の男子グレコローマンスタイル66キロ級に登場し、準決勝では惜敗したものの、3位決定戦に勝利して国際大会初となるメダルを獲得。帰国後の国内大会に向けて弾みをつけるとともに、外国人選手との対戦でしか得られない貴重な経験を得た。
1回戦、2回戦はフィリピン人選手、パキスタン人選手を相手に連続でテクニカルフォール勝ち。実力差のある相手ではあったが、慎重に自分のレスリングを展開した。そして優勝も見えてくる中で迎えたイラン人選手との準決勝。接戦となり、スコアは2-2の同点で試合を終えたが、内容差で敗北した。「スタンドでの技の展開がなく、押し合いの試合になってしまい、力の差でやられてしまいました」とスタンドレスリングに課題を残した。それでも3位決定戦では相手に力の差を見せつけて再びテクニカルフォールで勝利し、嬉しい国際大会初のメダルを勝ち取った。
海外選手とのパワーの差も感じることとなったが、国際舞台でも普段通りの実力を発揮できたのは貴重な経験となった。この経験を今後さらに大きな国際大会で生かしていきたい。今月は、国民体育大会が終わるといよいよ昨年1年生ながら優勝を果たした全日本大学グレコローマン選手権を迎える。昨年は、「優勝できるとは思っていなかったので自分でも驚いています」とコメントを残したが、ことしは文句なしの優勝候補として貫禄の連覇を見せてほしい。
(記事 皆川真仁)
※グレコローマンスタイルは8点差がつくとテクニカルフォールで試合終了となる
結果
男子グレコローマンスタイル
▽66キロ級
宇井 13選手中3位
コメント
――シニアの国際大会初参戦でメダル獲得となりました。今のお気持ちを
今回は組み合わせが良かったのもありますが、メダルを取ることができて嬉しいです。
――目標はどこに置いて大会に臨まれましたか
外国の選手と試合をすることはとても経験になるので、1試合でも多く試合をすることを目標とし、結果的に入賞することができればいいなと思っていました。
――敗れた準決勝以外はテクニカルフォール勝ちでした。外国人選手相手につかんだ手ごたえは
テクニカルフォールで勝った相手は強豪国ではない選手ですが、焦らず落ち着いて試合を進めることができました。
――敗れた準決勝の試合展開を振り返って、反省点などを教えていただきたいです
スタンドでの技の展開がなく、押し合いの試合になってしまい、力の差でやられてしまいました。
――3位決定戦(3決)までにどのように気持ちを切り替えましたか
3決の相手は準決勝でやったイラン人選手にテクニカルフォールで敗れていたので、普通にやれば大丈夫だと思いました。
――今後の大会に向けての意気込みをお願いします
国体(国民体育大会)、グレコ選手権(全日本大学グレコローマン選手権)と試合が続くので今回出た課題を修正して、結果を残せるように頑張ります。